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「庭にダンジョンができたと思ったら、魔物はいないし、資源も0でした。」の読者様へ

お世話になっております。作者のSaidaです。
今回は下記タイトルを読まれている方に向けてのご連絡です。

庭にダンジョンができたと思ったら、魔物はいないし、資源も0でした。※ただし経験値だけはガンガンに貯まる希少ダンジョンらしいので、ちょっくらレベル上げして、よそのダンジョンを漁りにいきます。

本作品につきましてお伝えしたいことですが、以下の通りです。


①連載の滞りにつきまして

まず最初に、長らく更新をお待たせし、大変申し訳ありませんでした。
更新が滞ってしまった理由ですが、小説に関するお仕事を同時期に複数頂いてしまい、そちらに時間を費やし過ぎたためです。
完全に、作者としての実力不足が原因でして、本当に不甲斐ない限りです……

②本作の今後につきまして

本作の今後ですが、急ではありますが、12月15日に「電撃の新文芸」より、書籍として発売していただく運びになりました。
大変ありがたいのですが、この件に関しましても、Web読者の皆様に謝らなければならないことがあります。

それは「Web上で連載していた内容」と「書籍として発売される物語」が、大きく違うものになっていることです。

「現代日本でダンジョン探索をする」という共通項はありながらも、一から作品を見直した結果、内容や展開が大きく違う作品となってしまいました。

そこで、各方面に許可を頂き、どちらもカクヨム上に掲載させていただくことにいたしました。

「web版」につきましては、以前より構想していたストーリー(結末)がありますので、続きに書かせていただきます。
執筆の目安ですが、12月中に物語としてひと区切りつく箇所(現在、構想している内容)まで執筆させていただく考えです。

また「書籍版」につきましては、大変申し訳ないのですが、同一作品ページ上にて連載させていただきます。
(「Web版」「書籍版」で章を分けさせていただきます。)

「書籍版」につきましては、「Web版」を読まれていた方からすると、「もう一つの現代ダンジョン作品」ともとれる物語になっているかと思います。

同時進行でお読みになると、内容が混乱してしまうという方もおられるかと思います。

本来であれば、Web連載版をまずは完結させ、その後に「書籍版」との違いを説明し、連載をスタートさせるのが適切かと思います。
そのような整った形がとれず、「web版」と「書籍版」の同時掲載という形となり、大変申し訳ございません。

ご迷惑をおかけすることと思いますが、ご理解いただけますと幸いです。


②作品タイトルにつきまして

書籍化に伴い、作品タイトルを改めさせていただきました。

書籍版タイトルは、「異世界から来た魔族、拾いました。 うっかりもらった莫大な魔力で、ダンジョンのある暮らしを満喫します。」です。

Web版との違い、あらすじにつきましては作品概要に書かせていただきました。
ご興味のある方は、そちらもお読みいただければと思います。


③作者の今後につきまして

最後に、私Saidaは、昨年5月よりweb上で小説を書き始め、今年、はじめて書籍化作業を経験させていただきました。

Web小説家として1年半年、初の書籍化から半年ほど経ちましたが、今年は初めての経験で多くの失敗を冒し、Web更新をお休みする機会が増えてしまいました。

今年の経験を振り返ったとき、
「自分はWeb読者の方に作品を推していただいたからこそ、子供の頃からの夢(自作の物語が書籍になること)を叶えることができた」にも関わらず、
「Web読者の方にその恩返しができていない(更新をお待たせしている作品がある、新作を発表できていない)」と痛感しました。

来年ですが、まずは既存作品の整理を行い、その後、「Web上で継続的な更新ができる作者」を目指します。

自分は「人が見ていないところでもコツコツ努力し続けられる」という強い人間ではないので、
最新話を読んでくださっているという、Saidaの小説活動に最も近い位置にいる皆様の前で、お話ししておきたいと考え、以上の文章を書かせていただきました。

今日まで、定期更新のままならぬ不甲斐ない作者であるにも関わらず、作品を追いかけ続けてくださった皆様、本当にありがとうございました。

web小説家歴1年半年、書籍化歴半年の未熟者ではありますが、引き続きお付き合いいただける方いらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。

作者のSaidaでした。

14件のコメント

  • WEB版と書籍版を分けて発表してもらいたいです。
  • 書籍化おめでとうございます!
    そしてWEB版と書籍版の両方読めるってひと粒で二度美味しいってこと!!ヒャッホー
    多分WEB読者さんの多くは推しの作家さんが書籍デビューして育って?行くさまを喜んで応援していると思うので、これからも素敵な作品を読ませていただけることが嬉しいです!
    ご自愛くださいネ〜
  • @ARkn3Jnnb1TVm9さん

    コメントありがとうございます。

    ご指摘の内容ですが、大変申し訳ございません……
    書籍化の都合上、現状では分けて掲載することが大変難しい状況にあります。

    近況ノートでお伝えさせていただいた通り、今回のこのような事態となってしまったことにつきましては、私の小説家としての実力不足と、見通しの甘さに全ての原因があります。

    ご不便をおかけし、大変申し訳ございません。


    今後のご対応ですが、「WEB版の非表示(事実上の削除)」を検討しております。

    こちらは編集者の方から提案いただいた内容で、すぐにでも行える措置ではあるのですが、私としてはWeb版の作品に対する思い入れが深く、どうしても非表示(削除)したくないという思いがあります……

    ご迷惑をおかけし大変心苦しいのですが、よろしければ、もう少しだけ検討の時間をいただければと思います。

    ご理解いただけますと、幸いです。




    以前から読み続けてくださっていること、また、今回コメントくださったこと、本当にありがとうございました。
  • @to-sanka-3さん

    温かいお言葉、ありがとうございます。

    Web版と書籍版につきまして、好意的に受け取っていただけて、大変ありがたいです。

    書籍化につきましては、読者の方に喜んでいただけていますでしょうか……? 
    作品の更新等が少なかったこともあり、今年は特に、読者の方に喜んでいただける作者ではなかったと感じています。

    それでも、@to-sanka-3さんのコメントをお読みして、WEBで作品を追いかけ続けて下さっている読者の方々に、「推しです!」と心から言っていただけるような作者になりたいと、改めて思いました。

    お優しいコメントをくださり、本当にありがとうございます。

    内容もですが、個人的に、@to-sanka-3さんの明るいお言葉にとても救われました……!

    読者の方に少しでもヒャッホーと思っていただけるような作品、これから少しずつ、書いていこうと思います('◇')ゞ

    お祝いと励ましのコメント、ありがとうございました!
  • WEB版が無くなるのは勿体無いなぁ。
    WEB版の方を新規であげるのはなしなのですかね。
  • 紫炎さん 

    そうですね……WEB版の方を新しい方法へという方法含め、現状では、対策をとることが難しい状況にありますね……

    WEB版に関しまして、「勿体無い」と言って頂けただけで、大変気持ちが救われました……!

    ありがとうございます。

    もう少しだけ、様子見させていただこうと思います。

    それでも読者様にご迷惑がかかるようであれば、
    (連載をやめて欲しいというお声が増えてきましたら)
    作者としては断腸の思いではありますが、近況ノートにその旨書かせていただき、WEB版を削除させていただこうと思います。


    ご意見くださり、ありがとうございました……!
  • @Oooo232さん

    ご不便おかけし、大変申し訳ございません。

    今回の作品では、【Web版】と【書籍版】で物語の内容が異なるため、
    ・作品キャッチ
    ・作品概要欄
    ・WEB版と書籍版一話の冒頭
    ・近況ノート
    等で、可能な限りの注意喚起をさせていただきました。

    それでも読者様に誤解を招くような可能性が残ってしまうこと、
    作者として大変心苦しく思います。

    「マーケティングで騙された」「タイトル詐欺」とおっしゃられたことにつきましては、まず、ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。

    「Web版」と「書籍版」の方向性が異なっていることに関しましては、
    作者が書籍化に際し、「この物語をより楽しんでもらえるものにしたい」という気持ちの結果であること、

    Web版を残している意図につきましては、
    Web版を楽しんでくださっている既存読者様がおり、その方々と、物語の一つの結末を共有したいという思いが作者にあるため

    であることが大きく、
    「マーケティング効果」や「タイトル詐欺」等を狙ったものではないことを、ご理解いただけますと幸いです。

    率直なご意見をくださり、誠にありがとうございました。
  • 書籍版を公開するにしても、別の作品として分けないと、最新話がわからなくなるので辞めた方がいいですよ。
    WEB版を挿入すると、最新話は書籍版の既読話になって面倒くさいし、WEB版の最新話を読むと未読が十数話あるように表示されるので、いっぱい投稿があったかと勘違いしちゃいます。
  • @lithops117さん

    ご指摘、ありがとうございます。

    公開する前に読者様から意見をいただき、更新通知の問題は幾つか解決策を教えていただいたのですが、「未読話」の問題もあったのですね……教えていただき、ありがとうございます。

    また、カクヨム上で「Web版」と「書籍版」のいずれもを掲載している作品が他にあることを事前に教えていただいたため、そういったことは受け入れられているものだと考えておりました。

    繰り返しとなってしまい恐縮ですが、現状では私の一存で作品の分離を行うことが難しく、「Web版の非表示(削除)」のみが今後、現実的に講じられる手段と考えております。

    そのため、本作品につきましては、「Web版の非表示(削除)」を検討させていただき、頂いたご指摘は、主に今後公開する作品に生かす形で受け止めさせていただければと思います。

    コメントを残してくださり、ありがとうございました。
  • 未読話等のカクヨムのシステム上の問題は他の方も指摘されている通りですね。
    しおりの機能が存在しないため基本的にカクヨムは最後の話を読む前提のシステムです。スクロール中に間違ってタップしてどこまで読んだかわからなくなったこと多数あるのでカクヨムのシステム直してほしい・・・

    普段はよほど気にならない限りはコメント等はしないのですが、このあと大変失礼なコメントになってしまうことを謝罪します。
    今回の件を一言で簡潔に表すならば「これはひどい」です。

    web版の方を評価して付けられた★だったりフォローを全く別物の書籍版が手に入れるわけですよね?その状態でwebの方を消すしかないとか詐欺以外の何物でもないでしょう。仮にそんな意味不明な契約になっていたとしてもその契約はとても不誠実です。

    >「現代日本でダンジョン探索をする」
    これに該当する作品なんていっぱいありますよね?ここが共通だから中身別物だけど同一作者だから同じ作品としてwebと並べますね、タイトルも変えますけどってそりゃ無理筋ですよって話です。ただの乗っ取りです。

    現代ダンジョン系はよくあるけど”庭にダンジョンがあって魔物もいなくて資源もないのに経験値がアホほど貯まる”っていう差別化された部分に引かれたからからこそ読者がいて★がついたりフォローがあったわけです。自分もその一人です。

    それと出版社に対しても不信感しかありません。
    出版社が★とフォロワー数を買って、最近よくある現代ダンジョン物に売れそうな設定と売れそうな内容の作品を都合のいい人材に書かせてるだけにしか見えません。
    SNSなどで登録者数の多いアカウント買い取って広めたい内容に差し替えるというものがありますがまさにそんな印象を受けます。

    現状では別物がweb版を乗っ取った状態にしか見えないので、「読者に対して不誠実なことはできない!」と書籍版と言う名の別作品を新規枠に移すことができならもうこれはそこまでだなとか、この作者さんは別の作品も同じことされるのかなとかそういった感想しか出てきません。

    あえて言います、書籍化ではなく”新作書籍”の発売おめでとうございます。
    そしてweb版、楽しく読ませていただいていました。ありがとうございました。

    ご不快でしたらコメント削除していただいて結構です。改めて失礼なことを言ってすみませんでした。
  • しろいゆきさん

    コメントありがとうございます。
    また「失礼ながら」とお気遣いをさせてしまい、申し訳ございません。

    頂いたご意見について、お答えさせていただきます。

    まず、最初にお伝えしておかなければならないのは、本作品に関しまして、作者である私個人に100%の非と責任があり、出版社や担当編集者の方には何の非もありません。

    もし近況ノートの書き方としてそのように見えてしまったなら、誤解を招くような表現となってしまい、大変申し訳ございませんでした。

    しろいゆきさんにご不快な思いをさせてしまったことにも、作者である私個人の判断に全ての責任がありますので、その点をまずお伝えさせていただき、謝罪させていただきます。

    大変申し訳ございませんでした。

    また、この近況ノートにおいては、状況をなるべく簡潔に説明するために、最低限の情報のみを載せさせていただいておりました。

    少し長くなってしまうかもしれませんが、コメント頂いた内容にお答えする形で、お伝えできていなかった詳細をお話させていただきます。


    まず「書籍化に際して作品をより良いものにしたい」という作者の気持ちが、全ての始まりでした。

    そう至った動機につきまして、これまであまり正直にお話しすべきではないと考えていたのですが、大きな理由の一つは「Web連載時に読者の方から厳しいご意見を多く頂き、作品全体を見直す必要があると思ったから」です。

    しろいゆきさんがおっしゃってくださっている通り、本作は「庭に出来たダンジョンに魔物が出ない」ということを大きな特徴の一つとしていました。

    ただしその特徴を含め、読者の方から頂いた意見を読み返した際、「この要素を残したままでは、読者の方に納得して楽しんでいただける物語にすることができない」と、作者として判断せざるを得ませんでした。
    (この点につきましては、純粋に、私の作者としての力量不足も含まれています)

    また、この近況ノートでは該当部分を削除させていただいたのですが、以前お伝えした文面では、「主人公の庭にダンジョンが出来たのはなぜか? という問いを突き詰めた結果、ダンジョンを庭から消すことになった」と書かせていただきました。

    これにつきましてはネタバレを含む内容になるため、Web版が完結した後に説明を.....と考えておりましたが、現状、Web版の完結が遅れており、まだ説明する機会が得られていない……という状況です。

    上記の理由から具体的なお話は避けさせていただきたいのですが、ここでお伝えしたいのは、「どれだけ姿形が変わろうとも、作者の中では、Web版と書籍版の根っこは同じものである=同一作品である」という点です。

    このような例えでお伝えできるかは分かりませんが、

    ①Web版→鉛筆で描いた風景画。作者としては鉛筆による色彩に満足していたが、完成度が低く、「こうした方がよいのでは?」という意見を多数いただいた。
    ②書籍版→頂いた意見を踏まえ、鉛筆で描いた絵に、上から色を塗って油絵にすることにした。結果、鑑賞される方にとっては、大きく画風が変わったものになった。

    というイメージです。

    作者としては「Web版を下書きにして、書籍版を書いた=同じ作品」なのですが、読まれる方からすると、ともすれば別作品ともとれるような作品になってしまったという懸念がありました。

    「書籍版もカクヨムに載せた方が良いのでは?」という考えは、この点が原因でした。

    従って、書籍版をカクヨムに掲載することになった第一の目的は、
    「もともと連載していた作品を楽しんでくださっていた既存読者の方に、書籍版との違いを理解していただくため」というものでした。

    作者が行った換骨奪胎があまりにも大きなものだったため、このまま何の説明もなく書籍を販売してしまうと、Web連載を応援してくださった方がご厚意で購入してくださった際に、「全く内容が違うじゃないか......」と悲しませてしまう恐れがありました。
    (お金を払っていただいた上で、「内容詐欺じゃないか」と指摘されてもおかしくないほどの変化でした)

    そのため、「もともとWeb上で作品を好きになってくださっていた方」に向けて、「本作品をこういう風に書き直させていただきました」ということをお伝えする最も有効な方法として、「カクヨム上で連載する」ことが最低限、必要なのではないかという判断でした。

    上記のような理由から、
    ①Web連載時のものと、書籍として発売されるものの内容が大きく違う
    ②カクヨムで読んで下さっていた方々に、「書籍版」がWeb版から大きく変化していることを説明する必要がある
    という状況が生まれました。

    そこからさらに話は複雑になるのですが、
    ③書籍版が完成した段階で、Web版が結末を迎えていない
    という状況がありました。

    この点につきましても、近況ノートでお伝えした通り、書籍化作業と並行して執筆を進められなかった、作者である私に100%の非があります。

    そういった状況に陥った際、
    「このタイミングで完結していないWeb版を消して、今後連載する内容のものの掲載を始めるのは、それこそWeb読者の方をがっかりさせてしまうのではないか」と思い、
    近況ノートで説明させていただいた上で、苦肉の策ではありますが、「Web版」と「書籍版」を同時に掲載させていただくという状況に至りました。

    「Web版」と「書籍版」を両方載せることにつきましては、こちらもご迷惑になるため明言は避けさせていただきたいのですが、然るべきところからの許可をとらせていただきました。

    また、カクヨム上においても「Web版」と「書籍版」の両方を同じ作品ページに載せているという作品は過去に例があり、私としても、「読者の方にも馴染みのある方法なのだ」と勘違いし、深くは考えておりませんでした。

    ですが実際に連載をスタートさせてみますと、
    「カクヨムの仕様上で読み進めることが難しい」
    という意見を多数いただき、読者の方のご意見を伺いながら、こちらで対応できる工夫を幾つか施させていただいた次第です。

    幾つかの工夫はさせていただいたのですが(例:書籍版の更新通知をWeb版の読者の方にあえて届けないようにするなど)、それでも読者の方から「読みにくい」というご意見を頂き、
    根本的な解決策として、「いずれかの作品を消すしかない」という状況に至りました。

    ですが前述の通り、

    ①Web版と書籍版は、表面上は大きく形が違うが、作者にとっては「根っこが同じ」作品である
    ②改稿の発端となったのは、「カクヨム読者の方から頂いたご意見」であり、作者としてはそこで感じた思いを、作品の形にして応えたいという気持ちが強くあった
    ③カクヨムに「書籍版」を掲載するに至った最も大きな理由は、既存読者の方に「物語が違うこと」をお伝えするため

    という理由があります。

    また「Web版」「書籍版」と銘打って更新を行っておりますが、
    実質的には、前者は「旧連載」、後者は、「(Web連載時のものを踏まえ、改稿を行った)新連載」という扱いです。

    つまり今後は、新連載版の方を物語の本筋として広げていきたいと考えており、
    「旧連載版」を残しているのは、
    「結末をお見せできない形で非公開にしてしまうのは、既存読者の方に申し訳ない」
    「多くの読者の方から厳しい意見を頂いた不出来な内容のものであっても、新連載版が生まれるきっかけとなった作品であり、できればこのままの形でWeb上に残したい」という思いが強くあったためです。

    作者として「物語を良くしたい」という思いで作品を一から見直し、書籍として出版していただくことになったのが「新連載版」です。

    ですので、いずれかを消すという案になった際、「旧連載版」を残し「新連載版」を消去するというのは、出版の都合に関わらず、かなり矛盾した内容となってしまいます。

    また、担当編集者の方から「旧連載版を非公開にした方がよいのでは」と指摘いただいたのは、作品の人気をスイッチするためではなく、単純に「いつまでも両方を掲載しておくと、新規読者の方の混乱を招くことになるから」という意図からでした。

    書籍発売以前よりWeb連載を楽しんでくださった読者の方には、「書籍版の内容が大きく異なっていること」を説明する必要があり、

    一方で、「書籍発売以後、本作品をWebで楽しみたい」と思われた方のことを考えると、
    内容が大きく異なる旧連載版がいつまでも掲載されていることは、混乱のもとになってしまうのは、冷静に考えれば明らかなことでした。


    新規の読者の方が多く来てくださるようになった際、私はひとまずの混乱を避けるため、
    「本作品は、『Web連載時のもの』と『書籍として発売される内容』の2パターンがあります」
    「混乱される方は、どちらかお好きな方を楽しまれてください」
    とお伝えいたしました。

    作者としては、未完成な旧連載版も、その後に改良を加えて新連載版も、完成度に差こそあれ、どちらも自分が書いた物語には変わりありません。

    そのため、「鑑賞の際の印象が大きく異なるのであれば、鉛筆の下書き状態のもの、絵具を塗ったあとのものも、どちらも楽しんでもらうことはできないだろうか?」という甘い考えがありました。

    そのような流れから、今日まで同時掲載を続けてきたのですが、
    現状の公開状態を見ていただいた際に、
    「Web版でとった人気を、書籍版に移行しようとしている!」と思われてしまったのは、そのような意図は全くなかったとはいえ、
    作者である私の我儘が原因で起こってしまったことであり、大変心苦しく思います。


    長くなってしまったため、改めて流れを整理させていただきます。
    ①Web上で「魔物がいないダンジョン」というアイデアで作品の公開を行った。
    ②作者がはじめて取り組んだ「現代ダンジョン作品」ということもあり、上記のアイデア含め、厳しいご意見を多くいただいた。
    ③書籍化のお話をいただけた段階で、「読者の方にもっとストレスなく楽しんでいただける作品にしたい」という思いが強くあり、編集者の方のご助言を受けながら作品を見直した。
    ④作者の中では「根っこは同じ作品」でありながら、大きく見た目が異なるものになった。
    (例:鉛筆描きと、その上に色を塗った油絵)
    ⑤このまま書籍を販売すると、手に取ってくださったWeb読者の方が「全く内容が違う!」と、驚いたり、悲しんだりされる恐れがあった。
    ⑥カクヨム上で「書籍版」も掲載することで、既存読者の方に、「物語がどう生まれ変わったのか」を実際に見ていただく必要があった。
    (実際に物語を読んでいただいた上で、書籍として楽しんでいただけるかを判断していただくため)
    ⑦上記の理由から、「Web版」と同じページで「書籍版」を連載するのが妥当に思われた。また、カクヨム上には過去にそのような前例があり、然るべき許可・確認もとることができた。
    私個人としても「読者の方に納得していただける形」だと考えていた。
    ⑧実際に連載してみると「カクヨム上で楽しみたい」という方には、かなり不便な形であることが発覚した。
    ⑨読者の方にご意見をいただき、個人でできる工夫を複数行った。
    ⑩それでも「読みにくい」という意見は止まらず、根本的な解決策として「いずれかの作品の非公開」を行う必要が出て来た。
    ⑪鉛筆下書きの「旧連載版」と、その上に絵の具を塗った「新連載版」。
    どちらも楽しんでいただけると嬉しいという思いが作者としてはあったが、作品を選択する場合、必然的に「下書き」の方を消さなくてはならない。
    (これは出版社に非があるのではなく、作者に100%の非がある。「旧連載版」を今後の連載として進めていくのなら、そもそも改稿を行ったことが間違いであり、その点から、担当編集者の指摘は極めて常識的なものであった。読者の意見を反映させたいという気持ちがあったとはいえ、「旧連載版を本筋」にするならば、そもそも改稿を行うべきではなかった)

    ⑫上記の理由から生まれた「Web版」と「書籍版」であり、
    「Web版」を消さなくてはならない状況に陥ったのは、作者がカクヨムの仕様について理解が浅く、読者の方の読みやすさをどれほど損ねるのかを理解していなかったから。
    そのための最終手段として「Web版の非公開」がある。


    上記のような経緯を、作者がうまく説明できていなかった。
    (誤解を生む表現になっていた)
    そのため、「内容が大きく異なる新連載版を残し、旧連載版を消す」という部分だけを捉えると、
    「内容が違うもので人気を乗っ取った」という風に見えてしまう。

    この意見についても、作者が事前に予想できなかったという点において、100%の非と責任が作者個人にある。



    頂いたご意見についてのお答えは以上となります。

    私としては状況に応じて、

    ①作者として「作品をより良いものにしたい」
    ②Web読者の方に、より楽しんでいただける形で作品をお届けしたい
    ③協力してくださった出版社の方にご迷惑がかからないようにしたい

    という思いがあり、あの手この手を講じて、
    何とか本作品のよりよい公開方法を模索してきたつもりでした。

    全てが裏目に出てしまい、身動きがとれなくなってしまったこと、

    その状況において、
    「全部、人気とりのためにやっているのだろう?」
    「作者だけでなく、外部の方々にも問題がある」と、
    しろいゆきさんにご不快な思いにさせてしまい、大変申し訳ありませんでした。


    小説投稿サイトやカクヨムでの作品のあり方を浅くしか理解できていない状態で、
    「作品をより良いものにしたい」という気持ちばかりを後先考えずに優先してしまったこと、

    そしてその状況に対して、
    ・Web版の連載をもっと早くに終わらせる
    ・近況ノートで事前に詳しく説明を行う
    ・「Web版」と「書籍版」の関係(鉛筆の下書きと、雰囲気が大きく変わった油絵)を十分に説明する
    ・作品を別ページに掲載しても、書籍を手にとられた方にご迷惑のかからない状態にする
    等の万全な対策をとることができなかったこと、誠に申し訳ございませんでした。


    ご意見を頂いたため、詳細に説明させていただきましたが、
    最初にお伝えした通り、この件につきましては100%の責任と非が、見通しが甘く、十分な対策をとることができなかった私にあります。

    しろいゆきさんを始めとした読者様の方々にも、
    出版にお力添えをくださった外部の方々にも一切非がないということ、どうぞご理解いただけますと幸いです。

    ご意見を残してくださり、ありがとうございました。
  • 作者さま、わざわざクレームのような書き込みにまでご丁寧に説明とお返事していただきありがとうございました。
  • しろいゆきさん

    こちらこそ、ご返信ありがとうございます。

    「クレームのような」とおっしゃられておりますが、お気になさらないでください。

    私も強い人間ではないので、厳しいご意見を頂いた際には、動揺したり、悲しんだりすることはあります。

    ですが、頂いた意見からは学ばせていただくことが多くあり、コメントを残してくださった方には、感謝の気持ちが強いです。

    今回の件では、私の言葉不足だったことや、その結果「周りの方からはどう見えてしまうのか?」という点をより理解することができ、大変ありがたかったです。


    もちろんコメントを頂けた場合であっても、全ての読者の方の希望に沿うことはできないと考えています。

    それでも、読者の方から頂いたコメントは、すべて活動の大きな糧とさせていただいております。

    また、厳しいご意見が多く、作品の執筆に支障がでそうな場合は、作品のコメント欄を閉じさせていただくなどして対応しております。


    ですので、どうかお気になさらないでください。

    コメントを残してくださり、誠にありがとうございました。

    (こちらのコメントにはご返信なさらなくて構いませんので、お気遣いなくお願いいたします)
  • りんごの鉛筆絵に色塗ったらバナナの絵になったくらい別物ですやん
    途中で描きたいもの変わってもりんごの絵はりんごの絵、バナナの絵はバナナの絵。同じ額にりんごとバナナ並べてどっちもりんごですって言われても困る。
    後発の作品を新作として別ページに掲載するのが順当では?
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