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私の異世界ファンタジーの評価基準

今いくつかの異世界ファンタジージャンルの作品を読んでいるのですが、一読者の立場としてはどういう作品を読みたいか、と思っていることをこれから書きたいと思います。

なお、私は読み手としてはグインサーガや守り人シリーズのような作品の好きな、古いタイプの読者です。これから書くことは、流行りのゲームっぽい異世界物を書きたい方には全く参考にはならないと思いますが、こういう読者もいるということです。

・「その作品にしかない要素」があって欲しい

ファンタジーは何を書いてもいいので、その世界なりの独自設定が何か欲しいところです。ダンジョンに潜って魔物を狩る、悪の魔王を倒す旅に出る、というだけでなく、何かプラスアルファが欲しい。もっとも異世界物の場合はあらゆることがやり尽くされている感もあるので、難しいとは思いますが。
守り人シリーズなら2つの世界が時に交わるというファンタジックな設定、こういうのが欲しいのです。

・転移・転生しない作品を優先します

これは完全に私の趣味ですが、現代人が一切作品に登場しない作品から優先的に評価していきたいと思っています。なぜかというと、現代人が異世界に紛れ込んだ時点で、ハイファンタジーに「異物」が混入したような気分になってしまうのです。私はファンタジーの世界はその世界だけで自律していてほしいと思う方なので、世の趨勢に抗ってなるべく転生しない作品から評価していきたいと思っています。

・描写がしっかりなされているものを読みたい

特にウェブ小説では読みやすさを優先してか、あえてあまり地の文の描写をしていない作品を見かけます。
そのほうが読まれるという判断からかも知れないし、それは何も悪くありませんが、私はファンタジーは雰囲気が大事だと思うので紙の本同様、人物の容姿や風景などもしっかり書き込んである作品を評価したいと思います。

今のところはこれくらいです。正直、あまり転生物を読まないために面白い作品をたくさん見逃しているだろうとは思います。犬魔神さんのワンワン物語は面白いですし、視野を広げるためにも転生物も読んだほうがいいかなとも思うのですが、今のところは転生しない作品を優先的に読んでいくつもりです。流行りでないために埋もれている良作もたくさんあると思っているので。

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