と、いうことで『飯テロ編』いよいよスタートです。
なんかすでにたくさんの人にご参加いただき、とにかく良かったなと胸をなでおろしています。このまま楽しいイベントになるよう、盛り上げていきたいですね。
こちらのノートには参加作品への感想など、いろいろと自由に使っていただけばと思います。
これからどんな料理が飛び出してくるのか、どんなおいしそうな描写が出てくるのか、どんなシチュエーション、ストーリーが生まれるのか?
とにかく楽しみが尽きません!
短編でいろいろなシチュエーションで書くもよし、連作にして長編仕立てにするもよし。とにかく自由に書くこと、読むことを楽しんでいただければ。
あとはどの作者の料理が食べてみたいか、なんてアンケートもあれば楽しいかと思ってます。とくにフォームは作りませんが、ある程度そろったところで聞いてみたいですね。
たくさんの支持を集めた方には『お茶漬け王』の称号を授けたいと思います。
称号だけです。実利のあるものは一切提供しませんけどね。
で、今回は私も参加しております。
『カラス天狗の子』というタイトルです。
旧題は『ひげを剃る。そして愛宕をひろう』だったんですが、さすがにそれを公開する勇気はありませんでした(笑)
ということで、まずは参加してくれた方々に心からの感謝を。
そして早くも次週のお題予告を!
第二膳『カレーの冷めない距離』
(やっぱり懐かれちゃったか……)
わたしの人柄というよりは、料理のせいなんだろう。
すごくおいしそうに食べていたから。
とにかく先日のお礼にと、お土産持参で、わざわざ訪ねてきてくれたのだ。
「まぁ、上がりなよ」
そういうと嬉しそうに靴を脱いで部屋の中に入ってくる。
それから少し鼻をひくひくとさせ、何とも言えない笑顔を浮かべる。
だろうね。
部屋の中いっぱいにスパイスの香りが広がっているし。
「今日はカレーを作ったんだよね。良かったら食べてかない?」
ちょっとびっくりしたような表情。
それからすごく内面で葛藤しているのか、やたらと足元と天井で視線を往復させている。
その間にわたしはさっさとカレーの支度を開始する。
そんなつもりで来た事じゃないのは分かってる。
図々しいと思われるのが嫌なのも分かっている。
でもカレーの誘惑に勝てる人間はそうそういない。
「実は作りすぎちゃってさ。口に合えばいいんだけど食べて行ってよ。それにさ、一人で食べるより二人で食べる方がもっとおいしいと思うんだよね」
お腹がグーと鳴る音が『いただきます』の代わりだった……
⇒ to be continued