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「山妖記」のレビューへのお礼と返信

読者選考期間終了も間近になってきましたね。

私は和漢折衷妖怪ファンタジー「山妖記」で参加中です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893077911

おかげさまでここ数日で一気に評価が増えまして、★55・PV150突破・レビュー4件と、ご注目いただいています。

ランキングも自己最高順位を大幅に更新しまして、
【総合ランキング】36位
【異世界ファンタジー部門】5位(2/1現在)
となりました……!
これもひとえに応援してくださる皆様のおかげです。
本当にありがとうございます!



さて、いただいたレビューにお礼を兼ねてコメントを書いていきたいと思います。

★★★ Excellent!!!
読んでください 夢屋侘介
ぼくは書評というものが書けないので、ほんとうにすばらしい作品は読んでくださいとしか言えません
こまやかなところまで丹念に織られたいちまいのうつくしいことばの布
それにくるまれて夢をみるような
すばらしい一時をあじわえます
細部まで妥協をゆるさない文章への姿勢と作家の矜持とをかんじられるすばらしい作品です
雨伽詩音さんのよいところがこれでもかと詰められた一作です


◇作者より◇
詩人である侘介さんらしい、詩的な文章で綴られたレビューをいただけて、大変うれしかったです。

>細部まで妥協をゆるさない文章への姿勢と作家の矜持とをかんじられるすばらしい作品です

この一文をいただけたことは、ひとりの書き手としても誇りに思いますし、今後ともますます腕を磨き、技を磨いていかねばなと背筋を正される想いがしました。

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★★★ Excellent!!!
果断な決断を下す主人公 @takesuzume04
自分の宿命に向き合い、果断な決断を下す主人公が素晴らしいと思いました。
古風な文体、和風ファンタジー的な世界観
、様々な生き物に変身する主人公の能力など、魅力的な設定が詰め込まれた本作ですが、それらが単に「イイ感じの雰囲気」に奉仕するだけではなく確かなリアリティを醸し出している。
それは、「行くとこまで行く!」主人公の気概と勇気ある行為がちゃんと示されているからです。
一本の古槍のような骨太な物語、ぜひ一気読みしてください。


◇作者より◇
主人公の性格や物語での役割を丁寧に拾い上げてくださったことに感謝です。

>古風な文体、和風ファンタジー的な世界観
、様々な生き物に変身する主人公の能力など、魅力的な設定が詰め込まれた本作ですが、それらが単に「イイ感じの雰囲気」に奉仕するだけではなく確かなリアリティを醸し出している。
それは、「行くとこまで行く!」主人公の気概と勇気ある行為がちゃんと示されているからです。

ファンタジーにとって、理想の主人公像とは何なのか、これまで考え抜いてきたたしかな答えが、この「山妖記」で描けたのかなと思います。
読者様にその片鱗でも伝えることができたのなら、これに勝る喜びはありません。

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★★★ Excellent!!!
もう戻れないなら、あなたは何を残しますか? 瀬夏ジュン
いにしえの世界、あやかしの住む山中を描く文体がすばらしく、どんどん引き込まれます。
人として何を超えて何を残すのか。
様々に成長するわたしたちにとっても、課された命題だと感じます。

◇作者より◇
異世界ファンタジーの物語を、架空のものとして捉えるだけでなく、現実を生きる私たちに引き寄せて読んでくださったのが大変うれしかったです。
文体も雰囲気を醸し出すのに一役買ってくれたようで、褒めていただけて大変ありがたく思っています。

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★★ Very Good!!
屏風絵のごとく――マスケッター
 月すめば よもの浮雲空にきえて み山隠れに ゆくあらしかな 藤原 秀能
 月が澄むと、四方にある雲が空に消え、深山に隠れて嵐が去っていくという意味である。
 秀能は承久の乱で後鳥羽上皇に味方し、敗れて熊野で出家する。上記はその熊野で詠まれた。
 ある意味、本作の主人公がたどるであろう心境に沿った感覚を覚えたので披露した。
 詳細本作。


◇作者より◇
なんと、和歌に「山妖記」の主人公・墨蓮をなぞらえてくださったのです……!
素人ながらも和歌を愛する人間にとって、これ以上名誉なことがあるでしょうか……!? 
和歌のような典雅な作品を書きたいなと常々思っているので、望外の喜びでした。
今までいただいたご感想の中でも一番うれしかったです……!

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★★★ Excellent!!!
是非読んでほしい――喜岡せん
古文のような美しい文体と主人公の葛藤、物語の美しさに心を掴まれました。これぞ文才なのだと、率直に思います。今後のご活躍を楽しみにしています。

◇作者より◇
こちらも「古文のような美しい文体」と文体を評価していただけて、大変うれしかったのと、なにより「これぞ文才なのだと、率直に思います」と過分なお言葉をいただき、恐縮しております。まだまだ至らぬ身ではありますが、今後とも精進してまいります!
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物語の風光明媚さは最早芸術作品に他ならない
★★★ Excellent!!! 赤村雨享

 中華を舞台にした、人と妖の狭間に立つ盲目の主人公。盲目ゆえに葛藤し、己が存在の意味に困惑する。

 この作品の醸し出す幻想的な世界観は中華の山中に存在する神仙の世界を幻視させる程に美しい。そして妖の世界の不思議な気配をその文章から確かに感じる。これは芸術的な絵巻物を彷彿とさせるものだ。

 人としての血に応えながらも人に戻れぬ主人公の選んだ結末は──。

 短編ながらに世界が広く深い作品でした。

◇作者より◇
芸術という言葉で評していただけたことは、芸術や美を愛するひとりの人間として、たいへん光栄に思います。
中華文化へのあこがれから生まれた作品なので、そのあこがれの一端が少しでも伝わったなら幸いです。
今後とも誠心誠意、芸を磨いてまいります。

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気高く美しい、人妖の物語
★★★ Excellent!!! プラナリア
流麗な文体に引き込まれる。
人と、獣と、妖の世界。

自らに流れる血は、人の紅か、妖の白銀か。
慈しんでくれた母の愛を想い、しかし母への疑惑に苛まれる。

身を切るような苦悩の果てに、開眼した墨蓮の選んだ道は。

哀切に琵琶が鳴る。
気高く美しい、人妖の物語。

◇作者より◇
詩的でかっこいいレビューをいただき、大変光栄に存じます。
文体を褒めていただけるのは本当に励みになります……!
>哀切に琵琶が鳴る
この一文がピリッと効いていて、レビューというのもセンスが表れるのだなぁと感じました。
端正で引き締まった文体がとても素敵です!
このレビューを見てくださった方に、「山妖記」の魅力はきっと伝わると思います。
心惹きつけられるレビューを書いてくださり、ありがとうございました。

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流麗な幻想奇譚
★★★ Excellent!!! ムネミツ
人と妖、都と山、男と女、陰と陽の如く別たれた世界で生きてゆく主人公の物語。
自分はどちらなのかと問いかける主人公の切なさが染みるお話でした。

◇作者より◇
男と女、人と妖、山と都。二つの狭間でもがく主人公の姿を克明に捉えてくださり、ありがとうございます。
二項対立の世界観を強く意識していたわけではないのですが、無意識のうちにこれまで享受してきたさまざまな作品の影響が形をなして、このような構造になりました。
陰陽という比喩はまさしく的確なご指摘で、この中華×和風折衷の世界観の根底をなしていると云っていいのかもしれません。
分析的に作品を読み込んでいただけたことに感謝いたします。

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和風、あやかしと人間世界の出てくるファンタジー
★★★ Excellent!!! 九乃カナ
人の子と疑惑を向けられるあやかし。
あやかしの世界で成長し、イニシエーションがあります。

ずっと、どんな話になるのか、盲目の主人公のように
暗闇を手探りで読み進む感じがあります。

和風ファンタジーです。
あやかしの世界を抜け出し、人間の社会に。
クライマックスは突然やってきます。
鮮やかな手腕で一気に視界がひらけ
人間ドラマを盛り上げてラストへ。
すわりのよい結末でした。


◇作者より◇
作品の構造を分析的な目で見つめ、読み込んでくださってありがとうございます。
序破急の構造を意識し、「主人公の葛藤→葛藤の打破→結末」という展開に重ねたことで、終盤のスピード感と盛り上がりを演出したつもりです。
その効果を読み取っていただけたことに深く感謝いたします。
今後ともますます精進して小説を書いてまいりたいと思いますとにかく読んでください。

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★★★ Excellent!!! 烏目浩輔(からすめこうすけ)
この世界観を表現するにはどう言えばいいんでしょう。古典のように品がある物語。世界観に合った独特の文体。僕の語彙力じゃそれ程度の表現しかできません。
とにかく読んでみてください。
短編とは思えない深みのある物語です。

◇作者より◇
ストーリーや文体を古典になぞらえていただき、古典を理想と仰ぐ身として恐縮しております。
一万字弱の短編という尺のわりに物語を詰め込みすぎた感は否めませんが、その分ボリュームを感じていただける作品になったのかなと存じます。
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。

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本当に私にはもったいないぐらいの評価をいただいて、大変ありがたく思っております。
どうぞ今後とも応援のほどよろしくお願いいたします。

4件のコメント


  •  初めまして、雨伽詩音様。

     この度は私の短編に評価を頂き誠にありがとうございました。評価を辿りこちらに来訪させて頂きました。

     雨伽様の作品は絵巻物を切り抜いた様な、または古い伝承を吟遊詩人が詠うような幻想的な作風ですね。思わず入り込んでしまいました。

     基本的に縁のできた作家様の作品は目を通し評価をする主義ですので、時間は掛かりますが少しづつ読ませて頂きます。
     創作も行っているのでまたの来訪まで間が空いてしまいますが、今後ともよろしくお願い致します。
  • 赤村雨亭さま

    はじめまして。このたびはたくさんの評価をいただき、ありがとうございます。

    過分なお言葉をいただいてしまい、恐縮しております。私は美を理想として小説を書いているので、少しでも美の一端をお伝えできたなら、これに勝る喜びはありません。

    私も時間はかかるかもしれませんが、赤村さまの作品を拝読させていただきます。
    またこちらのノートに赤村さまのレビューへの返信を書かせていただく予定です。
    またいつか赤村さまが訪問してくださるのを楽しみにお待ちしております。
    どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
  • 近況ノートへのお邪魔、失礼いたします。

    当方の拙作『明けそめるとき』を読んでもったうえに、★やレビューまでいただきありがとうございます。
    これを励みに今後も頑張ろうと思います。 繰り返しになりますが本当にありがとうございました。
  • 烏目浩輔(からすめこうすけ)さま

    わざわざお礼のお言葉をくださり、ありがとうございます。
    「明けそめるとき」はタイトルからして美しいですよね……!
    本当に切なく、心に残る一作でした。
    私の作品にもレビューや評価をいただき、感謝しております。
    本当にありがとうございました。
    私もまだまだ精進してまいります。
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