• 異世界ファンタジー
  • 詩・童話・その他

「5分で読書」短編小説コンテスト、ホラー部門17位

5分で読書コンテストのホラー部門に応募している作品が、26位から紆余曲折あって17位にランクアップしました。

望月すみれに近寄ってはいけない
https://kakuyomu.jp/works/1177354054934728468


ここでいただいたレビューのお礼を書いていきたいと思います。

★★★ Excellent!!!
幽霊という非合理かつ、不条理な存在 yuki
「幽霊が見えることへの恐怖」が「幽霊が見えると知られることへの恐怖」へと発展していくのが面白い。幽霊という不条理な形而上的存在によって、整然たる物語の論理が破壊されたが故に、この小説は生まれたのではないか。そして主人公は物語を形作る因果関係が示されない為に傷ついていく。ホラーというジャンルを通して人生の不条理を見事に描き出しているこの作品を読んでいると、カミュの「シーシュポスの神話」を思い出した。


〈作者からのコメント〉
この作品では「幽霊が見えると知られることへの恐怖」というものをまさに描きたかったのでした。幽霊が見えることそのものが、普通の人にとっては異端であり、異分子になりうるというのは、「霊感ありそう」と実際に云われたことのある私が肌で感じたことなので、そこにリアリティを乗せられるのではないかと考えたのです。
物語の論理そのものは破綻しているとは私自身は考えていませんし、大枠では成立していると捉えていますが、もう少しラストシーンにリアリティを持たせられれば良かったのかなと思います。
百合展開が先行し、その掘り下げが十全ではなかったので、伝わりづらい結果となったことは否めません。
四万字〜十万字程度のリライトを視野に入れているので、参考にいたします。


★★★ Excellent!!!
わたしの秘密 森 幸太郎
秘密にしたいことというのは、往々にして、胸のどこかで知られたがっていることがあるように思います。
これが知られたらどうなるかしら、というきもちは、恐怖でもあり、期待でもあるかのようです。
もしそうした思いが形をとるとしたら、どうなるのでしょう。わたしの胸の中にも、姉さんがいるのかもしれません。
とても考えさせられましたし、最後の数行には「ぞくり」としました。


〈作者からのコメント〉
おっしゃる通り、秘密というものは秘密にしておくひそかな悦びというものがありますね。
知ってほしいけれど知られたくないという矛盾した感情は、いずれにせよ物語においては遠からず暴露されることになります。
その後ろめたい悦びそのものが、ホラーめいていると云ってもいいのかもしれません。
「姉」はそうした抽象的な存在として、誰の心の内にも存在するのかもしれませんね。
私にとっての「姉」は「亡き兄」という幻想でしたが、もしかしたら新たな「姉」の萌芽が心に兆しているかもしれません。
そのように考えると、なかなか人間の心というものは末恐ろしいなと感じます。


改めまして、レビューをいただき、まことにありがとうございました。
また閲覧してくださる皆様、評価をしていただいたすべての皆様に感謝申し上げます。
今後とも応援よろしくお願いいたします。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する