• 異世界ファンタジー
  • 現代ファンタジー

黒鶴の第一章の考察まとめてた

https://ncode.syosetu.com/n0294jp/

 黒鶴の第一章の考察まとめてた。ここでほぼすべての伏線とか、主題である「ふたつでひとつ」が示されています。グロンダイルの回想編で、茉凜の夢を否定した理由とかわかってますけど。

 黒鶴の第一章で提示されるテーマ「ふたつでひとつ」は、物語の核心に深く関わる要素であり、特に弓鶴と茉凜の関係に大きな影響を与える複雑な感情と矛盾を浮き彫りにします。以下、第一章の考察をまとめます。

「ふたつでひとつ」の主題と伏線
 黒鶴の第一章で示される主題「ふたつでひとつ」は、物語の核であり、弓鶴と茉凜の関係性を象徴しています。彼らは運命的に結ばれた存在で、互いが互いを補完するように描かれています。弓鶴にとって茉凜は、彼の能力を制御するために欠かせない存在であり、物理的にも精神的にも「ひとつ」でなければならない関係です。しかし、それが二人の間に複雑な感情を引き起こします。

弓鶴のジレンマ
 弓鶴の視点では、茉凜は当初、自身の力を抑制するために必要な「道具」としての存在でした。彼女がいなければ、自分の力は暴走し、制御できなくなるという現実が彼を縛りつけています。
 それゆえ、彼は彼女と共にいることを受け入れざるを得ません。しかし、彼は次第に茉凜を「道具」以上の存在として見始め、好きになってしまう。ここで、弓鶴の中に葛藤が生まれます。茉凜を遠ざけたい気持ちと、彼女を必要とする現実、そして彼女を好きになってしまった自分を受け入れられないジレンマ。この苦悩は彼の心を支配し、ますます茉凜に対して何も言えなくなってしまう状況を生んでいきます。

茉凜の無自覚な苦悩
 一方で、茉凜はこの弓鶴の苦悩に気づかず、彼の暗い内面を単に彼が背負う「闇」だと捉えています。彼女にとっては、弓鶴のために何かできることがあるとすれば、それは彼のそばにいること、彼に笑いかけること、支えになることです。この姿勢が「私にできること」として茉凜の心に定着し、弓鶴の目にはいつも天真爛漫な彼女として映ります。
 しかし、茉凜もまた内心は複雑です。実際には彼を支えるために「天真爛漫な自分」を作り出している部分もあり、彼にその本当の気持ちが伝わっていないという孤独感が彼女を苦しめています。

 そんなすれ違いが最後まで続くので、茉凜サイドの物語は、実はもっと辛いものになります。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する