https://kakuyomu.jp/works/16817330649026392153/episodes/16818023214269711474そんなわけで、第七話です。
前回はほぼ会話だけで話が進んだので、今回は地の文多めでお送りしていますw
本文には出てきませんが、黒城での会議で、エイナは黒蛇帝エギルから
「今回の件が〝政治〟だということを、肝に銘じておくように」と言われています。
エイナは
「はい。マリウス閣下からも、同じことを言われました」と答えています。
この会議では、大佐の一行に対する襲撃に対し、どう対応するかが大きな議題でした。
王国側の対応は本文を読んでもらうとして、実はこれ、伏線になっています。
帝国は彼らが考える以上に、駆け引きに関して経験が豊富なのです。
襲撃者が魔導士で、しかも単独だろう……という王国側の予想は、大体合っているのですがねw
一体、その魔導士がどんな人物か、その辺は先の楽しみとして、取っておいてください。
黒死山での遭遇戦(大佐+副官二人 VS プリシラ・エイナ・シルヴィア)は、突発的な戦いだったので、エイナは無我夢中でした。
とてもマグス大佐の実力を測る暇などなかったのですが、大佐の方は冷静にエイナの力量を把握していました。
その時の大佐の評価は
『新米にしては魔力量が多く、魔法の威力も高い。とっさの判断力にも優れているな。
ただし、うちの副官には遠く及ばない〝ひよっこ〟だ』
というものでした。
晩餐会でエイナと再会した際、マグス大佐はかなり驚いています(表情には出していない)。
エイナの魔力がさらに上がっている上に、まとう雰囲気から経験の重みが伝わってきたからです。
黒死山の戦いからは、まだ一年も経っていないですから、なぜここまで急激に成長しているのか、不思議だったのです。
そういう意味では、西の森への旅が、エイナにとっていかに有益だったが分かります。
次回からは、エイナとマグス大佐が肩を並べて旅をすることになります。
二人の天才魔導士の絡みが、作者としても実に楽しみです。