https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16817139555574137515そんなわけで第十二話です。
■その必要がまったくなかったのに、自分を庇って目の前で父親が死んだことに、ユニは大きなショックを受けました。
彼女は軍に対する報告書を上げたのち、一時失踪しました。
オオカミたちとともに森の奥に入り、二週間近く籠っていたのです。
彼女は六歳で両親から引き離されたことから、母親はともかくとして、父親に対してはあまり思い出もなく、正直微妙な感情を抱いていました。
しかも彼女の知らないうちに再婚し、あまつさえ再会した時には妻と娘(ユニにとっては母と姉)の死をユニのせいにして罵ったのですから、わだかまりを持っていたのは仕方のない話です。
とはいえ、やはり自分のせいで父が死んだという事実は重く、ユニを苦しめました。
彼女がどうやって自分の気持ちに折り合いをつけたのかは、知る由もありません。
その辺の経緯(ユニの葛藤や引き籠り期間の描写)はあえて書きませんでした。
■そんなわけで、再登場したユニはすっかり立ち直っている上に、後半かなり色惚けた展開になっておりますw
実を言うと限定公開の「贈り物計画」という話で、ここにつながる流れが描かれています。
簡単に粗筋の説明をすると、あちこちの女性に誕生日のプレゼントをしなければならないマリウスが、ロゼッタにお金がないと愚痴をこぼします。
その一方で、彼は誕生日が近づいているユニに対しては、何かを贈ろうとは考えていませんでした。
理由は自分の誕生日に、ユニから何かもらったことがない――という子どもじみたものでした。
これを聞いたロゼッタが怒り、マリウスの金欠を解決するとともにユニの誕生日祝いを計画する……というようなお話です。
■さて、次回のはユニの誕生日デートかと思いきや、一転して不穏な事件が起きます。どうかお楽しみに!