https://kakuyomu.jp/works/16816452221210723112/episodes/16816927862194881585そんなわけで第六章「嵐の前」の第一話です。
「嵐の前」の嵐というのは、次の第七章のことで、結構シビアに大変なことになりますので、その前の平和でお気楽な話って意味です。
■幻獣の役目は第一に召喚主の護衛、その次が自身の特性を活かして召喚主の命令をこなすことになります。
ミノスの場合、アリストアが出張する時には常につき従いますが、普段アリストアは王城内にある参謀本部にいるので、彼に何かの危害が及ぶことはまずありません。
またミノスは肉弾戦を得意とするタイプなので、戦闘でもない限りアリストアから何かを命令されることがありません。
そのため、彼は主人にべったりついている必要がなく、基本的にヒマです。
ミノタウロスは霊格の高い種族なので長命で、四~五百年の寿命がありますから、そもそもが時間を持て余し気味です。
それがこの世界に召喚されることによって文字と書物を知ることになり、狂喜しました。
彼が王立図書館に通い詰めることになったのは必然です。
■筆耕士という言葉は耳慣れないかもしれませんが、五十年くらい前までは普通に存在した職業です。
謄写版(ガリ版)印刷が盛んだったころは、そういう人たちが印刷会社で活躍していたんですよ。(^^;
■第一話はミノスとロゼッタの話で終わりましたが、この章ではちゃんとユニも活躍します(登場は第三話から)。
この時点で彼女が何をしているかと言えば、ちょうど赤城市から蒼城市へと向かう旅の途中です。
もちろん前章の結果を受けて、依頼主である蒼龍に報告をするためです。
ところが王国の六月は雨季に当たり、雨続きで散々な目に遭っています。
ユニはある程度馴れていますが、同行しているリデルは「もうやだ~!」とべそをかいていたりします。
■そんなわけで、次回はミノスの希望を叶えるべく、ロゼッタが頑張る話になります。
どうかお楽しみに!