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連載39話更新、一区切り!

 こちらでしばらくアナウンスしてませんでしたが。連載39話を更新しました。次の更新は今週末です。連日更新疲れました、少し休む……

 アナウンスしなかった理由は『この馬鹿騒ぎがまだ終わらない……たのむ早く戦争にたどり着いてくれ』となっていたからです。
 文公重耳死後数年、遺臣が一挙ジェノサイドのように死に、まさかの襄公驩の急死でグッダグダになった晋が選んだ道と、それに対する不満を一言ももらさず、亡命することで意思表示した一人の男。
 この流れが終わらないと私も何を言って良いのやら、でした。そのため、最後は連日更新となりました。いやだって一話で終わらそうとしたのが三話とかに膨れた。

 あーー肩の荷がおりた!!

 この流れ、晋に舞い降りた暴走移動要塞な趙盾と、天才すぎて書きづらい士会がメインになるところで、郤缺はけっこうお休みってなってます。が、一応主人公ですので、重要な決定の裏にいます。主人公なんですよ。

 第一部では年上に囲まれ、青さが抜けなかった郤缺ですが、第二部では大人の男として若者を見守り、時には誘導する男になっていきます。はい、なってくれ。頼む、なってください。ポケモン進化してると思いたい。

 結局、私の力量によるのですね。郤缺に試されている気もしなくもない。

 ところで、拙作でいつもかわいそうな秦。
 任好の死を悲しんだ秦人が集団殉死をしたがために、失われた300年と揶揄される国です。が、春秋時代が終わり戦国期にいたって、勇躍し、最後に秦王・政、つまりは始皇帝が生まれ、統一国家、つまりは帝国となるわけです。
 それもこれも、失われた300年の間も滅亡もせず、西戎と言われる狄の一種を併呑し食いつなぎ、がんばってたからです。

 隣国晋は秦を食い散らかすことはありませんでした。当時は大国を滅ぼすほどの戦争をしなかった、というのもありますが。

 秦は田舎過ぎて旨味が無い。

 これにつきる。

 当時の中心は周都を中心とした東国列強。晋から見れば小国群としても、それなりに力があり、土地の肥沃さ、交通の要衝としても重要な地域。また、文化の発信地でもあります。個人意識の確立の速さが都会を物語っている。

 それに比べて秦は、文化も後進国で、地味も当時は良いわけで無く、何より晋という大国によって道をふさがれている。晋は秦が手を出さなければ放置。手を出してこられると、西方東方の二面問題になるので、困るんですけど。

 晋は秦と和解することはありませんでした。
 郤缺の世代から後年、散々小競り合いしたあと、三行半をつきつけたのは晋です。

 秦は殴っていいよ。え? 殴ってるね。でも晋を削れない。
 様々な逸材を出した、春秋時代における人材の宝庫が晋です。人材枯渇のまま低空飛行の秦は勝ちはしても押し切ることはできないのでした。

 晋が人材の宝庫になっていく最初の一歩は、文公重耳の偉業ではなく、趙盾や郤缺の時代に作り上げたシステムだと私は思います。そのような、晋の中興をえがくためにも、秦は犠牲になってもらいます、ゴメンね。

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