昨日、父の仇に許された、の33話を更新しました。
とうとう、晋の生んだ最強の天才、士会が政治の表舞台に立ちます。
士会は諡号が武でして、まあわかりやすく戦争に長けた人です。しかし政治もできて外交もでき、人望もあり、後年、趙盾の孫である趙武が大絶賛してます。
ついでに、新釈漢文体系『国語』という春秋時代の各国逸話集があるのですが、訳や注釈、解説を淡々とされている教授が
晋に人材は多いがその中で燦然と輝くのが士会、以下早口のオタク
みたいな発狂しておりまして、
正直、書くのが極めてしんどい。しかし、郤缺の人生に深く関わってたことが見受けられる(断言できない)ので、書きます……。
さて、いつもは時代の話をするのですが、すでに私のキャラクターと化した登場人物をさらっと書きたいと思います。設定というほどではないです。与太話です。
郤缺
欒枝に父性を求めていたのは確かですが、これは実父の死に立ち会えず死体も無く弔いもできない、という父との縁切りがきちんとできていないのも一つの要因です。
親の死があいまいと言うのは、現代でも精神的にきついのが、当時は主君より親のウェイトが重い時代なので、仕方無し。
欒枝が年上の男として支えてくるわけですが、そこに父親を見出してしまったわけですね。欒枝を看取れず外から弔いを見る立場になって、あ!! て気づきました。遅い。
あと、その奥底に、欒枝に対してエディプスコンプレックスに近いものがあり、言うなれば父を超えたい通過儀礼意識と、保護者に対するマウンティング=性衝動あるので、郤缺のほうが欒枝を抱きたい人です。第二部最初に父と欒枝の夢を見ています。最後に手を伸ばして欒枝の顔を触ってますが、本来の関係性なら逆のはずです。タチとして欒枝が行ってたことを夢のなかで反転してます。
未練たらしいな、こいつ。と思いながら書きました。
欒枝さま
正直、郤缺がそそるとかなんもなく、思いついたことやっただけなのが、最初の強制同意(控えめ表現)です。このとき、彼にとってそれほど郤缺は、脅威や格としてとるにたらぬものでした。能力はとても認めてましたが。
こういったことを平気でするあたり、人にかしずかれて当然の人生をおくってきた、名門のボンボンて感じです。郤缺が極めて理性的で、不快であっても計算として言うこと聞く、と思ってたというのもありますが、お育ちの良い人特有の厚かましさもあります。
それを反転すると、沈毅重厚ながらもかわいげのある、わきの甘い人になるので、憎めない感じです。
そして、基本的に真面目ですので、人に対し、対面の時は丁寧に応じます。ここもお育ちの良さです。
郤缺に対しては、同盟者と見たり、かわいい情人と見たり、時には理想の息子として見ているので、はっきりと名前がつく感情はないです。恋愛ではないですが、愛玩でもない。
ただ、郤缺が欒枝に対して父親を求めてたり、甘えてくるのは、自分が悪かったな、と責任を感じてました。欒枝が郤缺の生の感情部分を触りまくったがために、郤缺は一人で耐える機能が低下してしまったのでした。
おじさん、最後まで面倒見てください、若いもの囲ってるから頭の血管破裂するんすよ。
以上、この作品唯一の、カップリング(笑)についてでした。
ちなみに史書では、全くみじんもこれっぽっちも、接点はありません。可能性含めて、ありません。
どこが出典だよ! て怒鳴られたら、私の頭の中です!! と応じるしかありません。