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今日のお昼は

たぬきを食べた。
京都でたぬきと言えば、刻んだおあげさんが入った熱々のあんがかかったうどんの事だ。

くたっとしたコシのない京うどんをすりおろした生姜とおあげさんとネギと一緒に食べる。【絶品の美味さ】とは言えないものだが、京都に住まう人にはほっこりする味だ。京都以外でたぬきと言っても出てこないコイツは、京都のソウルフードと呼ぶには少し弱い。地味だしな。

私は一時、讃岐うどん原理主義みたいになっていた。【うどんはコシが命】みたいな。そして、讃岐うどんの対極にある伊勢うどんを【あんなもの、うどんじゃない】みたいに思ってた。

でも、今は讃岐うどんも伊勢うどんもどっちも好き。個性が立っていて、人に喜んでもらおうと生まれたものは全て愛おしい。

京都のうどんはコシがない。伊勢うどんほどじゃないけど、くたくただ。
でも、それがいい。

ほっこりする味っていいもんだ。

そう言えば、四半世紀程前に亡くなった祖母の好物はたぬきだった。

「ばあちゃん、今もやっぱりたぬきはくたくたで、ほっこりする味やで」と心の中で語りかけた。

2件のコメント

  • 京都のタヌキうどん、懐かしいです!
    そうそう、この切ったお揚げさんが良い。
    うどんもクタクタ。だしも、トロ~リ…… ううっ、食べたくなって来ました。(笑)

    私は学生時代、蕎麦屋で3年間アルバイトしていまして、今でも、蕎麦にはウルサイですが、私の住んでいる中部地区は『 名古屋 』麺。
    蕎麦麺を茹でる時間が短く、硬めなんです。
    知らないお客さんから「 これ、茹で時間が短過ぎるぞ。 もっと柔らかくせえ! 」と、良く言われましたよ。
    「 お客さん、名古屋はダシが濃い目で熱いんです。 ゆっくり食べていると、この硬さがちょうど良い具合になるんですよ 」
    そう説明すると、納得してくれました。
  • 夏川さん、名古屋文化圏にお住まいなんですね。
    名古屋文化圏の食文化もおもしろくていいですね。と、言っても私は愛知県には縁がなくて、ネット情報なんかでしか知らないんですが。
    天むすとか、台湾ラーメンとか、小倉トーストとか、魅惑のメニューがいっぱいです。喫茶マウンテンも愛知県でしたよね?行ってみたいです。

    蕎麦のその特徴初めて知りました。その土地の水や人の気風で違う料理の特徴ってありますよね。おもしろいなぁ。
    蕎麦って、うどんと違って高級路線に行ってる感じがあって、それもまた、おもしろいですよね。蕎麦打ちが高じて脱サラする人なんかもいますし、深いものなんでしょうね。

    蕎麦屋で一杯ひっかけるという事が特別じゃない年齢になってしまいましたが、名古屋蕎麦でいつかやってみます。バスケ観戦でいつか、愛知県遠征に行きます!
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