学生時代以来の一次創作なので、強引に友人達に創作ノート見せるわけにもいかず、自分だけの中に留めるしかないのかと思っておりましたが、そうだ今はもう少し気軽よな、と思って、完結できるかどうかも怪しいまま、モチベのためにカクヨムのアカウント取って上げてみました。
とはいえ、日本史の中でも授業では1時間、ねっとりやる先生でも2時間程度で流されてしまう南北朝時代とその前後、
そして舞台はかの大河ドラマ『太平記』ですらオマケコーナー「太平記の世界」でのみの登場、5分で端折った九州です。
史料に乏しく、歴史上の人物ばかりを扱いながら、関係性も史実の間を埋める作業も、数少ない彼らの受発給文書他の記録を元に考えざるを得ません。
ただ、こんな興味深いことが、人物事典の簡素な記録だけでのみ伝わるのも個人的には残念です。
多くの人間が過去、現在、未来に亘って登場します。
そして様々な人物がそれぞれの事情を抱えてそれぞれの信じるものに基づいて動き、そのために対立し、時に親子兄弟間ですら争われた、
神職の高位を名乗りながらもほぼ神職としての職務を持たない、
そんな奇妙な存在が「阿蘇社大宮司」でした。
おそらくそんな歪な存在を完成させたのが、ここに登場する惟時であり、惟直であり、小次郎達だと思っています。
彼らが生きて喜び、思い悩み、怒り、大きな歴史の転換点で、たとえ歪な存在に成り果てようと、一族の存続を懸けて戦ったことを、なんとか表現できないかと考えていました。一昨年ぐらいから。
本編の執筆合間に、実際に起こった記録がある出来事などをこちらで補足できたらなぁと思っております。
偏諱に偏りがあるため、似たような名前ばかり出てきて(そのうち寿熊丸も元服して似たような名前になります…)、覚えにくいことこの上無いと思いますが、どうぞお付き合いいただければ幸いです。