木の傘

1990年代にY団地■号棟で発生していた【天使】に関する事象について、調査で得た内容のまとめ。 手記とインタビューの文字起こしなど。

　木の傘です。いつもお世話になっております。 　先日、友達のMさんが奇妙なネタを仕入れて家に転がり込んできました。 　Mさんとは長い付き合いになりますが、私のオカルト趣味を理解…

　怪異による人的被害の対策を行う秘匿された捜査機関（照魔機関）に所属する捜査官——日暮逢と神無四辻。 　逢は原因不明の記憶障害を抱えているものの、体に染みついた分析技術を駆使し…

　万屋 覚（よろずや　さとり）——人は彼を怪異探偵と呼ぶ。なぜなら彼は怪奇現象を解決する名探偵だからだそうだ。 　僕、朝霧 醒司(あさぎり　せいじ)はひょんなことから彼と出会い…

説明不可能な出来事、ただ不気味な現象、訳が分からない生き物——これらを、わからないまま受け入れる為に、昔の人は妖怪を作り出したと言われています。 しかし、何でそれが起こるのか、…

たった今本を読み終えたばかりの本多記一は仰天して走り出した！ KAC2024 第1回お題 書き出しが『○○には三分以内にやらなければならないことがあった』 に、挑戦しました…

祖父母を訪ねて長野県の塩尻市にやってきた僕は、駅を出ると潮風を感じた。 ——海から遠い山の中で、どうして潮の香りがしたんだろう。 首を傾げれば、昔祖母が教えてくれた昔話を思い…

忘年会で同郷の後輩と話した夜、変な電話がかかってきた。 「見ぃつけた」 その声を聞いた翌日から、俺の周りでおかしなことが起こり始めた。 あいつは、俺を恨んでいるんだろうか。…

　輝飛の表の顔は高校生。裏の顔は——立てば鬼神、座れば閻魔、歩く姿は破壊神の荒くれ者——と人間を餌としか思っていない妖にさえ恐れられる霊媒師。 　そんな彼が、顔も知らない依頼人…

とある山間の村で、行方不明者が続出した。 神隠しを揶揄していた村人達は、ひと月後、天井からぶら下がるそれを目撃して恐怖に駆られた。 民家の天井からぶら下がり、降ってきたのは、…

天才霊媒師・秋葉楓の元には、いつも厄介な事件が舞い込んでくる。 霊媒師協会のトップ、神原に命じられ、楓は式神の煙羅煙羅・火野秋成（あき君）と鬼神退治に出発しようとするのだが………

夏が近づいてきましたね。毎年この季節になると、ふと思うんです——子供達は、どうしてこんなに水辺が好きなんだろう——って。 大人になると、子供だけで水遊びさせるのがとても怖いんで…

妖怪ぴしゃがつく——を自称するずぶ濡れの彼女に、僕はいつか傘を貸してやりたい。 ぴしゃがつく……一人夜道を歩いていると、後ろから「ぴしゃぴしゃ」足音をさせる妖怪。べとべとさんの…

ブラック企業を退職し、節約の為安い物件を探していた白鳥雪二は、たまたま内見したシェアハウスで、庭に植えてある桜の木の下にいた女性に一目惚れをしてしまう。 彼女がシェアハウスの入…

子供の頃の話です。 私の通学路には、人を驚かせるのが好きな癖に、恥ずかしがり屋な妖怪がいました。

子供の頃に見ていた物が、大人になってから別の物に見えた話。 フィクションです。 以前ウェブサイト、「即行小説トレーニング」に匿名で投稿したものです。 お題：過去の善人 制限時…

数年前に亡くなった母親が、首のない幽霊になって帰って来た。 なぜ今になって現れたのか。その目的は何なのか。 娘の愛希は、霊感持ちのクラスメイトに相談するのだが……。