何と言っても、主人公たちの設定がとても魅力的です。
怪異が関連する事件を専門で解決する、怪異探偵の万屋覚(よろずや・さとる)。彼には魔法の力があり、部屋と部屋を繋げることで瞬時に遠くの場所へ移動できるなどの力がある。
その仲間として天井から常に上半身だけが飛び出して見える『サガリさん』や、機械いじりのエキスパートのグレムリンらが登場し、必要に応じて捜査や解決に協力してくれることになります。
水木しげる作品が好きな人間だったら絶対にハマる、とても楽しいホラーミステリーでした。
さらに見所として、怪異探偵である『覚』にはある秘密が存在します。それが回を追うごとに少しずつ見えてきて、彼の抱える因縁や、怪異を操る存在への憎しみなどが描き出されるようになっていきます。
彼らの行きつく先はどうなるのか。目が離せない一作です。