怪異の怖さと謎解きの爽快感が合わさった秀作!

悪夢にうなされて悩んでいた主人公が怪異探偵と出会うところから物語が始まります。
怪異探偵…それは、あやかしが住む幽世と人が住む現世の間にある異界で営業する半妖の探偵

見事自分の悩みを解決してもらった主人公はその後、探偵助手となって数々の怪異に挑んでいくのでした!

というのがざっくりとしたあらすじなのですが、登場するあやかしにはそれぞれその怪をなすロジックがあり、それを解いていく過程が面白い!まさに本作は特殊設定ミステリーなのです。

加えて、ただ謎を解いてすっきりというだけでなく、一つの謎解きが終わった後には何とも言えない感情が残ります。それは切なさだったり、悲しさだったり…
優れた探偵は人の心理を読むことに長けているものですが、本作に登場する探偵もそこに優れた能力を発揮します。さらにそれぞれの物語には作者である木の傘さんの仕掛けた伏線があり、一つの話が終わった後には毎回その巧妙さに唸らされることになります。

そんな至極のミステリーを、ぜひご一読を😆

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