全8話ながら、満足感が凄い作品です。怖い怖いと口にしながらも、あっという間に最後まで読み進めてしまいました。二転三転する予想と真実。そして、僅かに残る仄暗さ。ホラーが苦手な人にも、続きが読みたいと思わせる作品です。私がその一例ですね。怖い……けれど、それだけではない物語。余韻に浸るのもいいでしょう。まだの方は、ぜひ読んでみてください。
昔話として語られたいた伝説の出来事が、連綿と連なって、現代に起こった異なる事件の根底をなす。文句なく読みごたえありの秀作です。是非ご一読されることをお勧めします。
四辻と逢。ある意味、杉下右京と亀山薫のような相棒。いや、男と女だから差し詰め『虚構推理』の岩永琴子と桜川九郎か。とにかく良くできたホラーミステリーです。
その土地にまつわる都市伝説が過去と現在をつなぐ。幽霊と人間と肉親と罪悪感と…。どことどこがつながるのか、隠された過去は何だったのか、少しずつ明かされる真実に目が離せません!ゾワリ…としながら、楽しめます!
怖い昔話からはじまる、この作品。 投げ込むと、壊れたものをなおしてくれる淵に、頭が割れた友達を投げたらどうなったでしょうか。 どうなったかは、読んでみてね。 そして、物語は昔話から現代へ。 例の不気味な淵と、犯罪と怪異がからみあうホラー。 この作品に、見ぃつけられ、たら、もう逃れられない。
怖いだけではありません!魅力の推理小説です。おすすめします。
この作品は、不吉な過去と不穏な現在が交錯する、緻密に織り成されたホラーの傑作である。小説は心理的恐怖と超自然的な脅威の間に橋を架け、読者を緊張の糸で結びつける。主人公の抑圧された記憶が突如として表面化し、現実の安寧を脅かす様は、まるで暗闇に潜む悪夢のようだ。筆致はシャープにして繊細であり、読者の心の奥底に潜む恐れを巧みに呼び覚ます。この作品は、ただ怖いだけではない。過去の影がいかに私たちの現在を覆い隠すかを告げる、鮮やかな警鐘である。