なろう系って言葉があるじゃないっすか。あれ、めんどくせーなーと思う。
読んでない人には全部同じに見えるんだろうが、それは純文学でもそうだし、酒とか車とか興味なければ同じに見えるのと一緒なわけで。
実際には読者視点ではなろうのランキングってかなりの変遷があるわけです。なので、なろう系って言葉が使われた時、その会話のコンテキストが共有されてないとアレなことになる。それが面倒。
例えば、アニメなんかは制作にかなりの時間がかかるので、リアルタイムのランキングとは流行がずれてるわけ。中には無職転生みたいに文句なしの人気を得て書籍化もして、それから何年も経ってからアニメされる作品もある。タイムラグがあるわけだ。
とすれば、アニメ勢のいうなろう系と、リアルタイムでランキング作品を読んでる人のなろう系にはズレが出て当然なんだよ。
もっと言えば、ランキングしか見ない人とスコッパーの考えるなろう系にもズレができるかもしれない。
実際は、コンテキストで大体判断するわけだが、文脈が共有されにくいツイートなんかで安易になろう系って使うと、大体ややこしいことになりがち。
ということを考えたのは、参加できる自主企画ねーかなーって探した時です。非なろう系って言われてもなーと。かえって参加しにくい……
俺の作品とか、純文書いてる人から見たらなろう系かもだし、めっちゃマーケットインしたハイスピード追放ざまぁ書いてる人から見れば文芸かもしれない。どっちよりの企画だとしても、そういうものさしを条件にしてるだけで参加できねぇな……になる。
純文学では当然ないし、文芸って言うほどでもないし、なろう系を名乗れば多分読みにきた人の期待を裏切る。ライト文芸というには緩い会話が多すぎる。
なろう系の定義が描いている題材(ナーロッパとかざまぁとか成り上がりとかステータスオープンとか)であるなら、画風は関係なくなる。例えば最果てのパラディンなんかは古き良きファンタジーの画風で描かれているが、題材はかなりなろう系寄りだ。だが、あれがなろう系と呼ばれてるかは結構際どい。みんな画風に引っ張られてるわけだ。
例えば、天使禁猟区はガチファンタジーだが、絵にひっぱられて判断する人は少女漫画だと思うかもしれない。(少女漫画はちょっと……で切るには勿体ない作品なので、ファンタジー好きには性別関係なくお勧めします)
純文学=硬い文体でもない。すげー雑な言い方をすれば、これが俺の芸術だ!と思ってるなら変な文体でも純文学なわけで……。まぁこれも定義が難しいから「ラノベレーベルから出てるのがラノベ」という有名な定義と同じく「文芸誌に載るのが純文学」って定義があるくらいだ。
その辺の面倒さをわかった上であえて考えると
純文学—文芸—ライト文芸—昔からあるライトノベル【俺の書いてるのは多分この辺】—もっと軽くてスピーディなやつ(なろう系はここに多いイメージを持たれてるが例外もある)
そう、強いて言えば、昔からあるライトノベルくらいの画風なわけだ。ライトノベルが文芸から右側全部含むくらいの意味になったせいで、この辺の画風を言い表すうまい単語がなんかない。
面倒だなぁ。
ニャーン