小説はエンターテイメントだというのはその通りだと思います。
けれども、小説はお読み下さる方のココロに真正面から向き合って、時に書き手と読み手が互いのココロに深く入り込んで影響し合う、最も影響力が深い・・・深甚なメディアだと思うんです。
ただ面白いだけの小説というものは無いだろうとわたしは思うのですけれども、もしそういうものがあったとしたら・・・責任は重いでしょう。
現実逃避は必要だけれども、面白さだけで逃避行に誘うような小説が、一番責任が重いでしょう。
悪逆のココロを喚起する小説よりも、臭いものに蓋をして逃避を続けるための小説の方が責任が重いでしょう。
エンターテイメントの名のもとにほんとうは小説ができる真正面のホンキの現実に直接働きかけることを放棄することは、やりたくない。
そう、思いませんか?
PVと評価とその換金は意味があったとしても、そのために『置きに行く』小説を書くことは。
恐ろしい罪だと思います。
小説のできることを放棄せずに、書きませんか?
ココロある方たちへ。