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「夢中」を超える概念とは・・・

夢中にやるということはいわば無心にも通じる素晴らしい行動の源泉なんだろうと思います。そういう方を尊敬するとともに羨望したりもします。

けれども、わたしが更に敬意を払う方たちがいます。

「それしかない」という、現実世界で選択肢がない方たちです。

たとえば闘病する方たち。
たとえば災害に見舞われた方たち。
戦災に見舞われた方たち。
理不尽な犯罪に巻き込まれて命を失った方たち、あるいはご遺族の方たち。
介護に携わる方たち。
虐待やいじめに遭う子たち。

夢中になることもすごいこととは思いますけれども、意思や選択や心の持ち様とかいうこと以前に、既に否応ない現実に嘆きながら落ち込みながらも向き合っている方たち。

ひとりでもそういう方がいるのなら、それは本当に素晴らしい世界とは言えないと考えています。

だから、戦争や虐待やいじめは、『根絶する』というのが、わたしの本当の願い。そのための小説をなんとしても書きたい。

わたしの、本願なんです。

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