新作……というか、小説家になろうの方で企画に参加させていただいたものです。宣伝PVも素敵ですので、是非見ていただきたい。
(
https://youtu.be/FyUiAL3sjME アンソロジー「音の結び目」PV)
なろうの活動報告でも書いたのですが、タイトルについて少し。
「青葉眩しき山神さまの二葉葵」タイトルに纏わるいいわけ
アンソロジーでは30000字上限で、ギリギリまで削ってなんとか収めた作品です。カクヨムでは気になるところを修正して、少し加筆しました。
お読みいただいた方はお気づきかと思いますが、『二葉葵』は隅々まで探してもどこにも出てきません。
もうひとつ、この作品に出て来ないものがあります。
主人公であり、ヒロインの本名。これが明かされないまま物語は終わります。
最初は考えたのです。人里で暮らしている間だけ、本名を呼ばせようか。ラストシーン以降、呼ばせるようにしようか。
でも、しっくりきませんでした。
泉に落ちた時、彼女は自分を死んだものとしました。そこにいるのは青葉の代わりにアオバになろうとした、山神さまの所有物。
さらに、アタリはおそらく、名をつけられる前に捨てられた子。彼には人としての名前がありません。
人里で本名を呼び合おうと思っても、上手くいかないんじゃないだろうか。
山神さまとの繋がりを感じられる名前のままの方が、彼等には自然なんじゃないだろうか。
そういう思いで、結局彼女の名前は出さず仕舞いに。
どうしようかと思いつつも、名前だけは決めておきたかったので、検索したりして探しました。
姉弟は双子の設定でしたから、名をつけるなら「青葉」と対になるようなものです。パッと思い付いた「紅葉」もいいかなと思いつつ、彼等は夏生まれ。却下しました。年子や普通の姉弟だったらそれでよかったのですが。
候補を幾つか絞りながら、同時にタイトルも決めかねていたので、そちらもつらつらと考え始めます。
和風ファンタジーなので、和風と分かるものにしたい。
まあ、毎度、タイトルは悩むので紆余曲折していたのですが、どうせ下手なんだから色々捻じ込めばいいんじゃね?
と、天啓(?)が降りてきました。
タイトルに彼女の本名を紛れ込ませてしまおう。と。
気付かれなくても別にどうということはありません。自己満足です。
ダブルミーニングとはいかなくても、もう少し意味も持たせられると尚いい。
というわけで、候補を絞ったものの花言葉を調べました。いい感じのがあればいいな。と。
ありました。
二葉葵・・・細やかな愛情
二葉葵は黄門様で有名な三つ葉葵の紋のモデルになった植物です。ハート型の可愛らしい葉っぱが特徴。赤紫の花は小さく、半円形で下向きに咲きます。
そして、山神さまの瞳の色は美しいグリーンです。山の緑を写したような。
イケるような気がする。後は語呂で押し切る!(笑)
「青葉のような美しい瞳の山神さまの細やかな愛情」という意味を持たせたうえで、「青葉」は弟の、後に姉の名乗る名。であれば、山神さまのものになった彼女の本名は「二葉」だと深読みしてくれる人もいるかなぁ。などと。
どうでしょう?深読みしてもらえたでしょうか?(笑)
そういう訳で、作中どこにも出てこない植物の名前がタイトルに付いているのでした。
他6作もどれも素敵なお話でしたので、機会がありましたらどうぞお立ち寄りください!
音の結び目
https://ncode.syosetu.com/n5027ga/青造花さんの作品はカクヨムにも。
柘榴忌
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893848985