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『砂忘の記憶』あとがき

 初めまして、御坂稜星(みさか・りょうせい)です。
 これを読んで下さっているあなたは、すでに本文『砂忘(さぼう)の記憶』を読了しているはず。お読みいただきどうもありがとうございます。楽しめましたでしょうか。
 あとがきを書くなんぞ何年ぶりかという思いですが、ともかくここでは『砂忘の記憶』についていくばくか語りたいと思います。しばしお付き合い下さい。

 『砂忘の記憶』は私の執筆履歴の中でもかなり異色の作品です。元々一人称の習作として書き始めたものですが、初めてスマホだけで初稿を書き、執筆スピードは過去最速(初稿だけなら恐らく累積二十四時間未満)、推敲期間もおよそ一ヶ月という、今までにない経験を著者にもたらしました。しかも初の短編小説でもあるわけで。他にも諸々初めてがありましたがそれは省略します。だらだら語っても仕方ないですし。ほんと、以前は最後まで書き上げる事すら難しかったのに一体どうしてしまったのか(何
 まあ夏が嫌いな私が暑い場所の話を書くというのがそもそもおかしかったもしれませんが、思えば『砂忘の記憶』の最初の着想を得たのは真夏のとある熱帯夜の日でした。
 その後段々と構想が膨らんでいき、最後は「毎日暑くて参るし腹が立つから、いっそ暑い所を舞台にした話を書いてやるッ」と開き直った事が執筆の原動力になったわけです。人生何が自分を突き動かす燃料になるかわからないものです。
 とはいえ今後も同じ事があるかもしれないし、ないかもしれません。ただいつか誰かが言っていた事を思い出します、“怒りは(創造の)力になる”と。

 ところで舞台が砂漠で主人公が海兵隊員というと海外ドラマ「ジェネレーション・キル」を彷彿とさせるなあ、と書き進めているうちに思えてきたのですが特別意識したつもりはありません。もっとも三話くらいまではレンタルDVDで視聴しているので、無意識にその時の記憶が入り込んでいる可能性はあります。それが作品の臨場感やリアリティに力を与えてくれていればいいのですが、いかがだったでしょう。

 映像作品繫がりでもうひとつ、ジョージ・アムステルダムのネーミングについて。
 正直それほど特殊なエピソードがあるという事もないのですが(オイ)、平凡だけどちょっと耳に残るような響きのある名前にしようとは考えていて、「ジョージ」は一部の界隈では有名な「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。」から。ラストネームの「アムステルダム」は、ちょうど執筆当時片手間に読んでいたAmazon Kindleのお試し版「ノルウェイの森」に登場するアイテム「アムステルダム運河の写真」に由来します。容姿のイメージは「トップガン」に出てくる主人公マーヴェリックのライバル、アイスマンの相棒“スライダー”ですね、まあジョージは戦死しますけど(笑

 最後になりますが少しばかり事務的な連絡事項をば。
 ここ「カクヨム」は御坂稜星のオリジナル小説置き場になります。二次創作も書きますが、それらはここでは公開しません(別サイトにて掲載します)。
 一応小説家志望なので、各社が主催する投稿小説の選考に漏れた作品はここに載せようと思います、オリジナル小説ですし。

 また本文内の誤字脱字等はコメントにてお知らせいただければと。もちろん感想、レビューもお待ちしています。どうぞよろしくお願いします。
 それではまた次回作でお会いしましょう。先手を打っておきますが、次回作の公開日は未定です。あと続編はありません。次回作をお待ちください(笑

二〇一九年九月三十日

※カクヨムWeb小説短編賞2019開催に際し、本文の統合を行ない、本文・あとがきを若干修正しました。(二〇一九年十二月二日)

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