石上部君布多未《いそのかみべのきみのふたみ》は、
挂甲《かけのよろい》
を身に着けています。
札《さね》と呼ばれる小さな鉄の板を紐でとじています。
表面は漆が塗られています。
石上部君も上野国に根ざした豪族です。
この物語の舞台は765年ですが、663年、白村江の戦いで朝鮮半島まで渡ったご先祖さまが身につけていたヨロイを、大事に紐をかえて、身につけています。
布多未は暑がりなので、身につけるのは面倒なのですが、ヨロイは贅沢品。
ヨロイを身に着けた布多未が上毛野君の屋敷を歩いてるだけで、衛士達のテンションがあがるので、必要に応じて身につけています。
本当は、肩当てや手甲もありますが、肩当て、つけな〜い。
手甲、革で作った手甲で充分、な着崩し布多未です。
「あらたまの恋 ぬばたまの夢」
第十一章 「この恋は届かない」
第五話 桃色の頬と剣
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