北きつね

　俺は、元プログラマ・・・違うな。社内の便利屋。火消し部隊を率いていた。 　とあるシステムのデスマの最中に、SIer の不正が発覚。 　火消しに奔走する日々。俺はどうやらシステ…

　バスの事故で異世界に転生する事になってしまった高校生21名。 　神を名乗る者から告げられたのは「異世界で一番有名になった人が死ぬ人を決めていいよ」と・・・・。 　徐々に明らかに…

　僕は知っている。 　雨上がりに乾いた傘を持って歩いてくる彼女を・・・。 　でも、彼女が何をしているのか知らない。彼女が求めていることは知らない。

　彼女が約束の場所に現れなかった。 　僕との約束を彼女が破るはずがない。 　僕は、彼女を探して、闇の中を歩いた。 　彼女が帰ってきた。 　でも、僕はまた漆黒の闇を歩き始める…

　繁華街の外れにある。雑居ビルの地下に、そのバーはある。 　繁華街は、今日も噂話に花が咲いている。都市伝説から、街で発生した事故や事件の話。 　たくさんの噂が存在している。 …

　世界各国に突如現れた”魔物”。 　魔物を倒すことで、”スキル”が得られる。 　スキルを得たものは、アニメーションの産物だった、魔法を使うことができる。 　高校に通う普通の…

　男は、重度の肺炎で息を引き取った・・・・。はずであった。 　男は知らない豪奢なベッドの上で覚醒する。 　男は、自分の手足が縮んでいることを知る。 　男に与えられた情報は、…

　世界各国から、孤児ばかり３００名が消えた。異世界に召喚されたのだ。 　異世界召喚。 　無事、魔物の王を討伐したのは、２９名の召喚された勇者たちだった。 　そして、召喚された…

　勇者召喚に巻き込まれた”おっさん”は、すぐにステータスを偽装した。 　ろくでもない目的で、勇者召喚をしたのだと考えたからだ。 　一緒に召喚された、女子高校生と城を抜け出して…

　俺は、大木靖(おおきやすし)。 　趣味は、”ドライブ！”だと、言っている。 　隠れた趣味として、ラノベを読むが好きだ。アニメやコミカライズされるような有名な物ではなく、書籍…

　俺は、どうやら死んでしまうようだ。 　”ようだ”と言ったのは、状況がよくわからないからだ、時間が止まっている？ 　会社のメンバーと、打ち上げをやった、その後、数名と俺が行きつ…

　私が出会ったのは、本当に勝手な人だ。 　月明りで照らされた公園で、一匹の猫を抱えて困っていた私を助けてくれた人。 　本当に・・・。 　勝手に決めて、勝手に巻き込んで、勝手に・…

　騎士は自らの使命を果たすために、戦争に身を置いている。 　門番は、自分の責務を全うする為に、命をかけている。 　二人は出会うはずがない。 　運命に導かれる二人。

私は、今年で５０歳になるタクシードライバーだ。元警察官ではありません。 今日、乗せたお客様は中距離で少しだけ嬉しく思っていました。 お客様を降ろしてから、私が待ち望んでいた最高の…

君の家に続く道 僕は、君に会うためにこの道を歩いた。 途中で待っていてくれる君を見つけて微笑んだ。 君と一緒に歩いた道。 僕は君が待っていてくれた場所で眠ることにするよ。 道…

　何処にでもあるような公園。 　公園のベンチで仕事帰りに弁当を広げる男性が居る。 　終電近くに帰ってきて、弁当を買って食べる。 　日課にしているわけではなさそうだ。 　そして…

　誰もが、平等で、優遇され、幸せになる方法を・・・。 　そんな夢物語を可能する画期的なチャットシステム。 　それが、”祝福を導く卵” 　５年前から、ネット上に現れて、瞬く間…

　君が望むから・・・。 　僕は、君の心に寄り添う。僕にしか出来ない”祝福”だ。 　僕は、君の味方になろう。 　君が笑ってくれるのなら、僕は”何者”にもなれる。 　僕は許され…

　私は、不幸な人間らしい。 　最愛の妻と娘を、殺された。 　マスコミという遠慮がない連中が私の所に来て、話しかける。何か、言葉を発すれば、それが当日の夕方には、記事になりニュー…

　僕が、本を頼んだ本屋が閉店した。 　理由をニュースで知った。商店街では、噂話が花開いている。手伝いに言った施設でおじいさんとおばあさんの話を聞いた。 　子供たちに職員が話をして…

本屋の老夫婦が持ってきた本を読んでもらって眠りにつく、少女は、今日も涙でぬいぐるみを濡らす。 学校でいじめられている。学校の先生も何もしない。 施設の子供だから？親が居ないから…

　今日は当直だ。 　見回りが２４時が担当だ。２０時に、幼年組と一緒に寝て、２３時に起きる。そして、次の見回りの者と交代するまで起きている。 　同僚や子供たちには、寝ないように始…

　先生から話を聞いた。 　ぬいぐるみや本を持ってきてくれるおばちゃんが死んでしまった。おじちゃんと一緒に・・・。 　年少組は、ぬいぐるみを抱きしめながら泣いている。 　先生は…

　よくある寂れた町にある。古くからの本屋。 　町が変わっても、本屋だけは、変わらない。 　入口近くに、週刊誌や新刊が並び、縦に配置された棚に、本が並ぶ。 　小説主体の本屋も…

　ラノベ史上一番転移/転生者が多い職業が、IT業界では無いでしょうか？ 　そんな異世界転生が多い業界ですが、歴史はそれほど古くありません。 　そんな浅い歴史でも楽しい人や愚かな…

「ねぇ知っている？」 「何？」 「ほら、川向こうのタワーマンションで起きた殺人」 「あっあの、子供を含めて家族が殺された奴？」 「その殺された子供ね」 「何？何？」 …

　田舎から出てきて、何も解らない土地で、何も知らない場所で、食文化も違う。 　でも、本屋だけは、変わらない。 　入口近くに、週刊誌や新刊が並び、縦に配置された棚に、本が並ぶ。…

　僕は、勇気を振り絞ってキミに告白をする。 　僕の気持ちを知って欲しかった。 　キミからの返事は、聞けなかった。 　キミからの問いかけに僕は返事が出来なかった。 　僕の罪は…

　男は、寂れた港町の寂れた灯台に身体を預けて、打ち寄せる波に話しかける。 　男は、波との会話で、静寂を感じる。 　音がなくなっていく世界は、男を過去に誘う。 　静けさの中で、男…

　今日も、こたつで寝ちゃった。 　クロウに起こされなかった遅刻していたかもしれない。危なかった。今日は、忙しい。 「クロウ。行ってくる！」 ”にゃ！” 　二足の草鞋を履いて…

　僕は君を愛する。 　何度でも、君を愛する。 　繰り返される日常。君が死んでしまう運命の日。 　僕は、君を愛してはダメなのか？ 　僕は、間違えたのか？ 　僕が、君を愛するのは…

　僕は、君に会えなかったら死んでいた。 　君に会えた、あの日、僕は死に場所を探していた。別に、楽に死にたいとか思っていなかった。ただ、ただ、自分が死ねると思った場所を探していた。…

　変人が使っていた開発用のパソコン。 　もう動かなくなってしまっている。専門家に見せても、動かなくなってしまった理由は解らない。すべてのパーツを単体で試せば、動作してしまう。し…

　私の妊娠が解った。 　旦那も母さんも喜んでくれた。 　でも、母さんの病気が見つかった、母さんに孫を抱かせてあげられないかもしれない。 　母さんのお見舞いに言った時に、母さん…

　今、私はどこに立っている？ 　この場所は、ゴールなのか？ 　なにもない、走りきった充足感はあるので、きっとゴールだろう。 　ゴールなら、後ろを振り向けが、後から走ってくる者…

　今日も、徹夜で作業をした。 　仕事は一人で作業をしているので、別に事務所でやらなくても大丈夫なのだが、職場と自宅は分けておきたい。わざわざ、作業場として家から離れた場所に事務…

”にゃぁ！” 「ライ！トイレの掃除が終わったぞ！撫でさせろ！」 ”ふにゃ～” 「痛い。爪を出すな」 ”ふしゃぁ！” 「お前、爪が伸びてきているな」 ”にゃ？にゃぁ～…

　電話のコール音だけが虚しく響く、愛おしい人はもう応えない。 　何もかもがなくなってしまった。 　残されたのや、交わした約束だけ・・・。 　彼女と同じところには行けない。だけ…

　私は、とある雑誌で連載を持っている作家だ。 　世話になった人から紹介されて、雑誌社に話をして、自分の経験を元に、文章を発表しないかと誘われた。 　いつの頃からだろう、雑誌に…

　２１４５年。高度に発達したスマホは、意思を、感情を持っている。 　スマホに宿った疑似生命体は、主である人類との共存を選んだ。 　そして、スマホという特別な環境の中で、主に尽く…

　繁華街の外れにある。雑居ビルの地下に、そのバーはある。 　繁華街は、今日も噂話に花が咲いている。都市伝説から、街で発生した事故や事件の話。 　たくさんの噂が存在している。 …

　俺は、俺の眷属を探している。俺だけの眷属だ。 　俺の権能は、直感力と左目に宿る邪眼だ。しかし、邪眼はまだ能力を十全に発揮できない。眷属を得ることで、邪眼が権限すると思われる。 …

　僕は、走り続ける。 　僕が走る理由は、僕だけがわかっていればいい。理解して欲しいとは思っていない。 　僕は、彼女にたどり着きたいだけだ。 　それが僕が走り続ける理由だ。

「おい！出てこい！」 ”ふにゃ！！” 「おい！」 ”ふしゃぁ！にゃぁ・・・。にゃ！” 「いい加減に出てこい、”おうち時間”か？！いい加減にしろ！」 ”しゃ！ふぎゃ！”…

　我が家にある池には、作られた当初から生きている青い鯉がいる。 　我が家の守り神だ。 　守り神である青い鯉が、滝登りをする時に、当主の悩み事が解決する。 　戦争に赴いて片腕を無…

　あぁ私・・・。父さんに・・・。 　父さんの気持ちに気がついたのは・・・。十三回忌を明日に控えた夜の出来事だった。

　国が少子高齢化対策の目玉として打ち出した政策が奴隷制度の導入だ。 　狂った制度である事は間違いないのだが、高齢者が自分を介護させる為に、奴隷を購入する。奴隷も、介護が終われば…

　簡単に自己紹介をしておこう。 　俺は、高校生だ。確かに、親父に騙されて、会社の取締役社長をやっているが、俺だけしか・・・いや、幼馴染のユウキも社員になっていた・・・と思う。 　…

　田舎ではないが、発展から取り残された地方の街。 　誰しもが口にしないキャンプ場での出来事。 　同級生たちは忘れていなかった。 　忘れてしまった者たちに、忘れられた者が現実…