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連載作品の小話④魔物のネーミングについて

お疲れさまです、宮塚慶です。

今回も変わらず、連載中の『最弱パーティの俺たちが、魔王の娘を拾ったら』についてです。
連載ペース自体は掴めてきたのですが、実はもう1作「カクヨムコンテスト10」に向けて練っているモノもあり、やっぱり時間が……というのはまた別の機会に。

さて、今回に登場する魔物「ゲーティア」の元ネタについて話していきます。

作中では魔物たちが自らの種族を名乗る際に登場した「ゲーティア」ですが、これは17世紀から伝わるフランスの魔術書『レメゲトン』に載っている第1部です。ゴエティアという表記が一般的?
これはソロモン王が使役した72人の悪魔に関する内容を記したもので、作中の魔物たちは(魔王と娘のティア以外は)ここから着想を得ています。
ソロモン72柱とも呼ばれ、作中でもティオが「七二柱の魔族たち」と呼んでいました。

第11話でティオが説明していたとおり、作中のゲーティアは地下に押し込まれた後地底に王国を築いたのですが、これは魔王であるハーデスの元ネタが冥府の神であることから来ており、ゲーティアの元ネタとは関係ありません。
神話での地下世界は王の名をそのまま取ってハデスと呼ばれることも多いようで、今のところ作中に国の名前などは用意していません。
出てくるとすれば、別の神話は地獄の要素を使うことになりそう?

さて、そんなゲーティアの民、魔物たちの紹介もしていきましょう。

最初に作中に登場したのが「ビム」。竜の魔物です。
ゲーティアには三つ首の竜とされており、作中序章では最初に一つの首で登場、その後に子竜を吸収し三つ首に変化して戦いました。
冒険者たちは討伐対象の竜をオピロンと呼んでいたのですが、これはギリシア神話のオピーオーンから取っています。竜や蛇に関するとされる神様の名前です。
作中ではわりとあっさり倒されてしまったのですが、これは私の力量不足ですね……。描写をもっと厚くしたかった気持ちがあるので、余裕があれば過去の公開話数も手直ししたいところです。

次に、ティオを捜して現れた「アモン」。狼の魔物です。
ゲーティアでは口から火を吐く狼で、蛇の尾を持つとか人の姿になるとか色々とありますが、作中ではシンプルな狼です。
丁寧語で話しつつも威圧感のある態度で描きましたが、まだ決着していないので実力は未知数です。

最後に、アモンと共に初登場した三人組のもう1体「アルフス」。鳥の魔物です。
作中でも尾羽を広げてそれを矢のように放つ技を使っていましたが、ゲーティアの元ネタであるアンドレアルフスも孔雀の姿をしているということでそこにちなんでいます。
他が竜と狼なので少しビジュアル的変化が欲しくて鳥を持ってきたのですが、アモンと頭文字被りしたのは良くなかったですね……。
女性人格っぽい喋り方で他との差別化を図りましたが、こちらもまた本格的に戦う前。実力はまたいつか。

という感じで、いまのところ三体の魔物が登場しています。
当然ですが七二柱全員を作中に登場させるのは無理なので、あくまでも広げる要素のあるエッセンスとして盛り込んでいます。
今の連載作品では敵の元ネタという扱いですが、ソロモン72柱自体は魅力的な題材で色々と使えそうなので、いつか別作品にも出してみたいなーと思っています。
それこそ、私が好きなものでいえばビーストテイマーのようなジャンルとか……。

毎週月曜日の近況ノート、次回は11月頭ということで小話ではなく直近の執筆状況他をお伝えしたいと思います。
半分日記感覚でゆるりと書いているので、また覗いてもらえると嬉しいです。
宮塚でした。ではまた。

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