みなさんこんにちは、道草家守です。
読者さんに届くと良いな、と思ってこちらをしたためております。
12月13日に龍に恋う七巻が発売されました。
そして17日にはコミック版青薔薇アンティークの小公女5巻も発売されていたりします。
実はめちゃめちゃ無精をしてしまっていて申し訳ないのですが、今年は他にもいろいろ出ておりまして……!
これからも、以下のリットリンクには刊行物はまとめてありますので、良ければ確認していただけると幸いです。
https://lit.link/mitikusayamori
そして、本題なのですが、こちらは龍に恋う七巻のあとがきのようなものです。
お手にとっていただけた方はありがとうございます。読んでくださった方はもっとありがとうございます!
以下は、読んだあと前提のお話になっておりますので、ネタバレ大丈夫だよ! という方以外は一旦引き返してくださいね。
よさそうなので、今回の七巻についてですが。
私が詰めに詰めまくってページ数が良い感じになってしまったので、あとがきが入りませんでした。びっくりだね。
今回のお話は、龍恋6巻と同時にというか5巻からいっぺんに考えていたもので、銀市が過去を清算するお話として組み立てておりました。
そして悪役であり、被害者でもあるアダムが過去の因果に追いつかれる話でもあります。
銀市とアダムというある意味同じ運命を持つ二人だけでは平行線だった中に、珠という存在が混ざることによって、奇跡のような平穏を得る。過去も未来も生き方も変えられずとも、ほんの少しでも救いがあるといいと願った結果が、アダムのラストになりました。
ほんの数日でも、そのたった数日の輝きと温もりが今後の希望になり得ると私は思っているので、珠や銀市、なによりアダムに安らぎを与えてやりたかったんです。
あと珠に弄ばれる(語弊あり)アダムが内心めちゃめちゃ狼狽えているのを書きたかった。満足です。アダムの珠への感情は読者さんの想像におまかせするとして、私は過去に自分が母にしてやれたらこんな笑顔が見られたのだろうという思いを重ねる、崇拝や憧憬に近いものだろうなと考えています。
おそらく口でも態度でもめちゃくちゃ斜に構えつつ、珠の窮地には銀市よりも先に軽く命捨てる位はしそうだなあというきもちはそっと脇に置いときます。捨てられた世界線なので。
それから今回全員キャラを取り上げたい気持ちがあるんですが、さすがに文字数がかさみます。なので銀市の父母についてだけ少し。
だって!龍なら生贄人柱の逸話は外せませんよね!?という固い意思の下、銀市のキャラメイク時から温めに温めた銀市父の話を出せてほっとしています。
話としては悲劇なのは心苦しくはあるのですが、本来ならばこうなるはずだった銀市と珠の関係との対比としても外せないエピソードとして盛り込みました。これもまた異類婚姻譚の一面として味わっていただけたら嬉しいです。
さて、銀市の話にもどるのですが、ふっきれかけている彼の弛んだ振る舞いはとっても書きたかった部分ですが、湯煙ハプニングまでは入れられなかったのは大変悔しかったです。でもラストに繋がるあれこれはとうとうここまで書けましたよ!読者さん!!!と駆け込んで持ち込みたい気持ちで一杯でした。やっと恋いましたよ!めでたいですね!
珠がいっぱい悩む可愛いところをたくさん見せられたのではないかしら、と思っておりますが、いかがでしたでしょうか。
とうとう銀市が行動を起こしはじめましたね。すごいね、あの鉄壁の理性崩れたらどうなるんだろうな、と作者もドキドキしております。
そんな銀市の告白のあとで、やきもきしているだろう主に電子派の方のために明言しておくのですが。
あります。続き。
とても書く気満々です。
なんなら紙書籍派の方はページラストを通り次回から「雨女村編」になります。いえい。
紙書籍のラストに入れていただいた広告で告知だけはされていたのですが、デザイナーさんにめちゃめちゃ良い感じにデザインして貰ったのすごかった。あまりに良いので、公式さんが公開してくれるはず。Xに来ましたら真っ先にリポストするので見に来てくださいね。
とはいえなのですが、大事に書きたいシリーズなので、刊行ペースはまたゆっくりになると思います。ごめんなさい。
作者は書く気満々であるのは安心していただきつつ、珠と銀市のこれからを私と一緒にのんびり見守ってくださると嬉しいです。
この場を借りて謝辞を。
ゆきさめ先生にははちゃめちゃ素敵な銀市のご表紙を描いて貰いました!
六巻との続きになっているんです。すごいでしょう!? 成長したふたりが存分に感じられてとっても嬉しかったです。
編集さんには今回も大変お世話になりました……!
作品だけでなく、カウントダウンやグッズを作ってくださるなんておもわず、喜びました。
デザイナーさん、流通に関わってくださった方々、書店さんには大変お世話になりました。
なによりここまで付き合ってくださった読者さんに感謝いたします。
最後におしらせがいろいろございまして!
六巻、七巻の表紙を使ったアクリルボードが予約販売中です!受注予約は【1/9】までとなります!
詳しくは▶https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g302412000597/?utm_source=twitter&utm_medium=social&utm_campaign=twi_g
また、富士見L文庫十周年記念として、シェア型書店で開催される「作家の本棚」企画にて、12月担当をしました!
私が影響を受けた本が展示一部販売されるほか、龍に恋う七巻のサイン本も購入可能です。こちらは【1月中旬】まで
詳しくは▶https://x.com/fujimi_L_bunko/status/1869340583115841682
さらに富士見L文庫フェアにて龍に恋うSSを書き下ろしております!
店頭にてフェア帯がついた本を購入していただくと、参加作品のSSが全て読める豪華企画です。
七巻後に読むとさらにニヨニヨできると思います。
詳しくは▶https://promo.kadokawa.co.jp/lbunko/10th_LCP/
すごいもりもりなんですけど……!どれか一つでも読者さんの楽しみになったら嬉しいです。
来年以降もいろいろ刊行する予定ですので、またどこかでお会い出来ることを願っております。
冷え込む師走の足音を聞きながら。
道草家守