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「夜明けのムジカ」完結いたしました。



皆様こんばんわ。

 曇り空から急に真夏日となりまして、着るものに困っている道草です。

 さて、本日、「夜明けのムジカ」完結となりました。


 英国風異世界で駆け抜けました本作でしたが、いかがでしたでしょうか。

 この作品のことの始まりは、ツイッターでつぶやいた一文だったりしました。
 要約すると「兵器と少女の組み合わせっていいよね」という、人外好きの業深いものですが。

 私はだいたい2000年初期の電撃文庫やスニーカー文庫で育ってきたもので、独特だったりちょっと不思議なSFだったりする凝った世界観が大好きでした。
 少し理不尽で、無慈悲な世界でもなお、強くしなやかに生きる少年少女たちにわくわく胸を躍らせたりして。

 ただ、少女が主人公というのは滅多に読まなかったのですよ。
 そりゃあ当たり前なんですけどね。あれらは少年レーベルと呼ばれるもので。やっぱり男の子がターゲットになります。
 少女主人公、かわいくて強くて負けてもまた立ち上がるようなのも読みたかったのです。いいじゃない。趣味だもの。

 なので、自分で書くんなら少女を主人公にしようと思ったのでした。

 あとね、もふもふつるつるも良いですが、固い金属や合成皮膚も楽しいと思うのですよ。ほんと。
 そんなわけで、一度は書いてみたい雰囲気。ネタも見つけた。いっちょ書いたるかー!と奮起して考えることしばし。

 ただそれだけ思い入れがあると自分へのハードルも上がるってもので。

 とことん好きなモノを詰め込もうと、ヴィクトリア朝の退廃的な雰囲気をベースに、蒸気と歯車なスチパンをぶちこみ、コルセットにスカートは欠かせないな。うむ機械と魔法っぽいものの組み合わせもファンタジー!!
 と嬉々として入れ込んだらまあ、まとまらないまとまらない(苦笑)

 うまく書き切れなくて、当初予定していたプロットの半分を泣く泣く削りました。これは完全に私の筆力と構成力不足です。反省。
 設定もね、積み上げたのに使ってないのも山のように……。
 執筆の難しさを改めて感じた作品になりました。

 それでも、兵器×少女の組み合わせはもちろん、義肢のおっさんににやけたマッドサイエンティスト。
 ヴィクトリア朝風の猥雑な街角や、人々の活気。
 その中をひたむきに生きる少女が青年人形を通して、己の弱さを受け入れ成長していく。
 私のときめき要素を全力で盛り込みました。


 私と同じように、あの頃のライトノベルに熱狂したあなたにお送りしたかった今作。
 誰かに読まれたらうれしいなーだが誰もいなかったら寂しいぞ……。と不安になりつつえいやっと連投しておりましたが、同志がいてくださったことにほっとしておりました。

 約一月の集中連載、楽しんでいただけたのなら何よりです。


 ご愛読ありがとうございました。

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