三嶋悠希

「ただいま」 「おかえり」 会えなくなった彼女が蛇口から出てきた。 日常を拾い集めた先にある、結末。

駆け込んできた彼女に抱きしめられて、泣き叫んだ記憶だけが、きっと残り続けるだろう

人生には、分岐点というものが存在する。今にして思えば、あの時のアレが、僕の人生の分岐点だったと思う。 あの時の選択は間違えていないはずだ。それなのに――。

失恋した帰り道、公園のすべり台の後ろに女子大生を見つけた。彼女も私と同じ恋愛に傷つく女の子で、ふたり一緒に暮らしてみることになった。 ▢カクヨムweb小説短編賞2023中間選考通…

大学の文芸部の部誌に掲載したものです。

ある日、私はあることに気づいたのだった。 そう、水井は私の名前を呼ばない。 水井が私の名前を呼ぶ日が来たとしたら、私はなんて呼ばれるのだろう。 まあ、私だって水井の下の名前を呼ば…

僕発案のワンドロです。 お題「君の声が流れるウォークマンを握りしめて歩く都会」

雨の日のバス停。僕は彼女に話しかけられたんだ。

今朝のニュースで日本中に激震が走った。 どうやら、全高等学校にAIが潜入していたらしい。 そしてAIを見つけられたら賞金が与えられるという。 このニュースは話題になるには十分すぎ…

とある高校のとある教室でバニラとチョコミント味のアイスクリームが殺された。 どうしてふたりのアイスクリームは殺されてしまったのか？

惜しくも地区予選敗退となったチームの絆とは。 そして、彼らの『夏』とは。

もう薄れてしまった記憶をもとに、残すために書いたお話です。 どうか皆様におかれましては、ただのいち怪談としてお楽しみください。

　以前公募に出した作品です。

憎いあいつを殺したいけど捕まるのが怖い…計画を実行できる自信がない…そんなアナタ！このマニュアルを読めば、どんなに非力でおっちょこちょいな人でもすぐに完全犯罪を実行することができ…

私とみどりくんの落し物

「また、さわりあいっこ、しようね───」 となりの席のギャルは、どうやら筋肉オタクらしい。突然、俺の筋肉にさわりたいと強引に話を進め、なぜか筋肉の「さわりあいっこ」に発展し……？…

俺は昔から生きる理由を見つけられず、“死にたい”という想いを抱えていた。 昨夜、なんとなく散歩に出た先で、不思議な人から不思議な“安楽死の薬”を貰った。 その薬を使うか否か考えて…

以前物書きカラーパレットで作ったやつ。楽しかったので。9話だかで終わります。一つ一つは短いです。 初めて見るって人はこっちを先にどうぞ↓ https://kakuyomu.jp…

中学三年生のミホは、夏休み明け初日の学校帰りに河川敷に寄る。 そこで出会ったのは煙草を吸う七歳上のお姉さんだった。

10歳になったら蝶を食す儀式を行う町で。 1話完結です カクヨム甲子園2024中間選考突破

甘酸っぱくて、愛おしい。

　高1の秋、桟四葉はかつて住んでいた町に戻って来ていた。 そこで幼馴染の白海イルカと再会する。　 中性的な容姿を持つ彼は、スポーツ万能かつ成績優秀。人望にも恵まれ、女子か…

書きっぱなし寄せ集めの短編集です。ガラクタの山で素敵な宝物に出会うように、あなたにとってのお気に入りの一作が見つかれば嬉しいです。

不変な普遍？普遍な不変？

第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部 一首部門 応募作品です。

勉強にも、他人にも、自分の人生にすら興味が持てず、無為な日々を送っていた大学生の僕。一念発起してキャンパスに足を向けようとしたある日、ふと耳にした会話から、高校時代の生物部で体験…

カクヨム甲子園2023最終選考作品 先日公開した「月光」の改稿作品です。 舞台は同じですが、テイストとシナリオもかなり違います。 一味違う「月光」を、ぜひ。

私は私自身が怖かった。

ヤケクソに生きる女が一目惚れした妖艶な既婚者は、 破滅への道なのか、救いのマリアなのか。

　とある中学校で、とある少年と少女が出会い、気持ちを通じ合わせ、恋人となり、イチャイチャして、些細なことですれ違い、ときめくことより苛立つことのほうが多くなって、卒業を機に別れた…

優等生で真面目で大人しくて、誰にでも敬語な隣の席の柳くんは、いつも『感傷』で傷だらけ。 そんな柳くんが気になって仕方がないから、今日も私は柳くんに絆創膏を渡す。 「ところで…

『青』を見ると具合が悪くなる病気に罹った。

「卒業式の後も絶対告白するんで、覚悟しといてください」 　先輩に宣戦布告をしてから一年と半年ちょっとが経ち、迎えた卒業式の日。三分後に来るバスで、先輩は帰ってしまう。 　恋する…

カクヨムWeb小説短編賞2020短編特別賞

千年生きられる種族の青年〈ネリネ〉と百年しか生きられない少女の〈ライカ〉の出会いと、別れた後のお話。

少女を見つけた。

25歳までに1人も恋人を作れなかった者は恋人代わりのロボットを購入し、付き合うことができる。性別次第では妊娠出産も可能だ。まあ、僕には関係ないことなんだけど。

それは後進か、更新か。

「じゃあさ、君はその遺影を何のために作ってる？」 中学初めての夏休み、僕はクラスで虐められている女子の遺影を作ることになった。彼女を虐めるきっかけを思いがけず作ったのも、僕だった…

彼女は去っていった。一通の手紙だけを残して。アリア、これは誰よりも大切なあなたに宛てた、私の気持ち。