世界の終末が近づく中、初恋の人に会いに行くお話です。穏やかに死を受け入れ普通に過ごす登場人物たちが切ない。中でも妹カップルが素敵。しゅうまつは好きな人と一緒に。どんなカップルでもそう思うのは当たり前ですよね。読了後は幸福感と切なさの混じった不思議な気持ちになりました。
文体がまず好み。この淡々とした中に人間味が見える雰囲気が良し。登場人物がある程度居る割には個々のストーリーが少な過ぎ、もう少し文章量を膨らまして主人公の気持ちや主人公の見た物の描写が欲しかった。