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読み専の夫に串刺しにされた件

以前も近況ノートで書きましたでしょうか。私の夫は読み専です。
書きはしません。作文は嫌いな人です。
でも、一般文芸もライトノベルもweb小説もマンガもアニメも、実に沢山、読んだり見たりしてきています。読書量は私よりも多い人です。

そんな夫が、随分久しぶりに私の作品を読んでくれている事が分りました。『屍帰郷戦記』です。
https://kakuyomu.jp/works/16818023213181164942

この機会は逃すまいぞと、昨日、私は夫に感想を求めました。
結果、多くの収穫を得たのでその内容をここに記しておこうと思います。

以下は夫とのやり取りです。
※『屍帰郷戦記』のネタバレにつながる会話も出て来ます。ネタバレNOの方は、ここでバックしてください。↓


私「読んで頂き感謝感激でございます。『屍』はいかがなもんでございましょうか」

夫「まあ読みやすいし、話のトッ散らかり具合も無くなって来たんちゃう?」

私「ずばり面白い? つまらん?」

夫「……」しばし考え中

夫「これいつ盛り上がんの?」

私「これから盛り上がります(以降、プロットを説明)」

夫「へー。まあ、Web小説と新人賞はタイプが違うから、書き方が違うのも分るんやけど。でもなんかさ、2万字読んでも盛り上がる気配がないねんかなぁ。今の感じやと、ずっとぐずぐす小さい盛り上がりだけで終わるんちゃうか、って思ってしまうんやわ」

私「うっ!」グサリ①


夫「ほんで、この男の子(ラス)は、何か凄い特別な力とか開花するん?」

私「ふ、普通の案内人でございますが」

夫「古代人の血を引いててちょっと珍しい事できるだけなんかー。特別感が無いねんかなあ」

私「キャラ立ては必ずしも特別感のあるキャラを作るのではなく物語の構成でキャラを立てるんです!」

夫「それができてないから特別感が欲しくなるわけやん」

私「ううっ!」グサリ②

夫「この男の子さ。普通に仕事してるだけやん。情熱とか信念とか見えてこんねん。応援したくなるキャラちゃうねん。そこがあかんのちゃう?」

私 がーん。グサリ③

夫「ほんでこれ、PVどうなってるん」

私「(瀕死)現在、このようになっておりますが……」

夫「これさあ、タイトルがモロにラノベやん。せやけど一話目読んだらこの文章(一般文芸風)やろ。やからこの離脱率なんちゃうん?」

私 がーん(タイトル気に入ってたのに)② グサリ④

夫「てかこれ、キョンシーにしか思えんねんけど。これゾンビじゃなくてキョンシーやん」

私「キョンシーもゾンビの仲間じゃい! キョンシーに間違われんようにきっちりゾンビの描写にしましたけど!?」

夫「そもそも、このキャッチコピーがさ。読みたいと思わせるもんと違うねんかなあ」

私「それについては激しく同意!」

夫「まあ、一回最後まで書いてみたらええんちゃう?」

私「練り直しに決まっとるわい!(涙)」

こんな感じで串刺しになったわけです。
私が肉の塊なら、そこそこいいボリュームと値段の一本になっていた事でしょう。

欠点と対策をまとめると、
①序盤に盛り上がりの気配が無い。(敵やこれからの展開がよめない)→序盤で、敵の存在や、主人公がこれからどうしたいのか、その思いをもっと強くアピールするべし。

②主人公に共感できない。応援したいと思えない。→信念や情熱を持っているならしっかりとその描写を入れること。

③タイトルが作品にそぐわない。だから1話以降の離脱が起こっている。→ここはできれば直すくらいのつもりで。

プロットは悪くないようでした。これからの展開に期待はしてもらえた感じなので(多分)。
つまり、物語の構成と演出力が致命的に足らないという事なのだと結論付けられます。


うん。はい。そんなわけでして。
誰かに読んでもらうって、ほんと大事だなと思いました。

12件のコメント

  • うおう……旦那さま、すごい……。
    でもなんだろ、雰囲気で読ませるタイプのお話ってわたしは思ってたんだけど……。
  • まだ拝読してないので何とも言えませんが……でもこういう忌憚ない意見もらえるのっていいですよね……。
    相方あまり読んでくれない(つД`)
  • わたしと長男の会話に似ている……
  • 壱単位様

    ぶっすぶす、グッサグサやられました(笑)
    自分じゃ気付けないところに気付かされたのはいい収穫でした。
    主人公の信念、忘れかけてたので。

    雰囲気で読んでくださってたのはとても嬉しいです! 今の雰囲気を忘れず、ちゃんとポイント押さえていきたいと思いますく(`・ω・´)
  • 私は面白いと思って拝読してます。
    壱サマのおっしゃるように、雰囲気のあるお話なんです。
    さらーっと読むのではなく、雰囲気を楽しむような。
    熟読してじんわり浸る。
    ゾンビもキョンシーも、私は好きなので!

    忌憚ない意見、私もうらやましいです。

    キャラでぐいぐい読ませるタイプの話と、全体の設定、プロットから魅せる雰囲気で読ませるタイプのふたつ、
    面白いと思う小説はどちらかだなあ、と、私は思います。
    みかみ様は、後者の作品を生み出す方なのでは、と!
    今後も楽しみにしてます!
  • 和泉将樹様

    またお時間のある時に。和泉様の余裕のある時に覗いて頂けたら嬉しいです(*´ω`*)
    こういう意見、有り難いですね。AIじゃ限界があるし。やっぱり沢山読んでもらって、串刺しにされるとぐっと成長できる気がします(笑)何か報酬を用意してでも全作読んでもらいたいわ(笑)
  • 西しまこ様

    私もそう思いました(笑)
    有り難い存在ですよね(*´ω`*)
    串刺しは痛いけど(笑)
  • 香坂 壱霧様

    ありがとうございます!!
    雰囲気を褒めて頂けてとても嬉しいです! これも自分じゃ分からなかったので。

    じんわり浸る小説。
    この点は壊さないようしなければいけませんね(๑•̀ㅂ•́)و✧
    壱単位様と香坂様、感謝です✨
    頑張って書きまーす(〃∇〃)
  • うわぁ、正に串刺しですね……(涙)。あっ、初コメント失礼致しますm(__)m
    簡潔に考えて、「読みたい方に向けた物語」と「不特定多数に読ませる物語」の違いであると思いました。どちらも悪くないんです。混同して考えると軸がぶれます。ポーがダン・ブラウンみたいにあざとく書いたら嫌になる感のと同じです(笑)。
    でも、多くの方に読まれたいと言う願いは痛い程わかります。ちょっとずるいやり方ですと、PVが落ちてる回の前に構成上の盛り上がりポイントの前日譚を差し込んで、伏線を張るとかでしょうか? ※あくまで個人の見解です。
    でもご主人、鋭いですね( ;∀;)
  • 福山典雅様

    コメントとても嬉しいです! 
    ポーとダン・ブラウン、調べました(笑)
    仰る通り、このお二人が混ざっても『素敵』は生まれない気がしました(;´∀`)

    『混同すると軸がぶれる』

    いやもう、これも本当に仰る通りだと。肝に銘じておきます。

    実は本作は、2つの新人賞(一般文芸の賞とライトノベルの賞)に向けて書いてたんです。とりあえず2万字までに物語の雰囲気を分かってもらえるよう作って、読み手様の反応を確かめてみようと思って投稿したのですが……。
    多分、想定する読者さんのイメージもぶれてたんだと思います。どっちか決めるべきだったんだと反省しました。

    ありがとうございます! 

    教えて頂いたテクニック、web小説用の作品で試してみたいです( ̄ー ̄)ニヤリ 勉強になります!

    はい、夫は鋭いですね(笑)これでも多分、容赦してくれてるんですよ🤣🤣🤣🤣

  • わあ〜シビアああ(*´Д`*)
    頼もしい相棒ですね!!
    私のように普通の読者は普通に面白い(*´◒`*)!と思って読んでるんで、参考にはならないですね。
    でも元気玉にはなるよ〜
    とってもいいと思う!!!!好きよ〜
  • 蜂蜜ひみつ様

    蜂蜜様のコメント、いつも有り難く拝読してます❤ 読んで下さる方の温かいお言葉はとっても嬉しい! シビアばかりだと心が毛羽立っちゃう(笑)
    好きと言ってもらえて嬉しいよ〜!😭
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