いつもお読み頂き、誠にありがとうございます。
春の陽気の中、皆様、如何お過ごしでしょうか?
唐突ですが、私は軽く絶望を体験しました。おかげで誰よりも早く、春が過ぎ、夏を越え、もはや秋の寂しさを感じる今日この頃です。
人生の痛みや辛さ、その耐えがたい重みが人を鍛え強くするのですが、私は痛いのも辛いのも嫌です(笑)。そんな身もふたもない自分が大好きです( ;∀;)
さて、本題に入りましょう。それは一昨日の事です。夕食を済ませ、食後のコーヒーを頂きながらカクヨムをし、少し眠気を感じた私はキッチンに向かい、もう一杯コーヒーを淹れようとしました。
その時です。
少し重い戸に力を込め閉じようとした瞬間、私の瞳に信じられない光景が映りました。
傍若無人に突き進む戸、それを受け止める堅牢な柱、ああ、なんと言うことでしょう、その間にあろうことか私の親指がいました。
「あっ!」
私は息を飲みました。
避けようのない悲劇。その瞬間、私の脳裏にはファーストガンダムで、ゲルググとガンダムの間に、エルメスで突っ込んで行くララァの姿が浮かびました。
「ララァぁああああああああ!(私の親指)」
ミチリ。
強烈な圧力がララァ(親指)を襲い、悲鳴を上げる様に激しくその全体が軋み、思わず目を背けたくなる悲劇が生まれました。
メキッ。
苦しむララァ(親指)の叫び(痛み)。その叫び(痛み)はまるで剥き出しの神経に無数の剣山を叩きつける様な尋常ならざる激しさです。
「ラ、ララァぁああああああああ!(親指)」
グシャ。
刹那、ララァ(親指)はぐったりとし、もはや一切の感覚が無くなりました。
「あああああああああああああああああ(深夜なのでサイレント)!」
私は急いでララァ(親指)を抱き寄せました。
すると感覚を失くしたララァ(親指)から、不気味に胎動する鈍い鈍痛が伝わって来ました。まるで麻酔を打ったかのような異様な違和感です。
これは生と死の狭間。いや、爆発する痛みの前兆か! 私は冷静さを取り戻し、そしてここはキッチンだと思い出しました。そして急いで蛇口をひねり、ララァ(親指)を冷やそうとしました。その瞬間、さらなる悲劇に出会ったのです。
「あぃいいいいいいいいいいいい(サイレント)!」
信じられない事ですが、ララァ(親指)を水で冷やそうとすると、その水流が当たるだけで、地獄の様な痛みが私を貫き襲いました。こんな事は初めてです。
ですが、その瞬間、私の目の前にヘタレの碇シンジ君が現れました。
「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ…!」
彼の励ましを受け私はこう思いました。
いや、お前に言われたくない(笑)。
ですが、緊急事態ですので今日の所は素直に従いました。
「ぐっ、うぐっ……(サイレント)」
私はあらん限りの勇気を振り絞り、凄まじい痛みに歯を食いしばりながら、ララァ(親指)を懸命に冷やしました。
少し痛みに慣れて来た私は改めてララァ(親指)を見ました。
ララァ(親指)は、決してどす黒く変色しているとか、爪が割れているとか、変な角度に曲がっているとか、幸いにもそんな事はありませんでした。だがなぜか言い様のない不安を感じました。
そんな時、私の脳裏にある音楽が流れて来ました。
アヴェマリアでした。
なんで、こうなった!
さて、私の親指は真赤に充血しており、もう直視し続けると凄く不安になります。何を隠そう私は嫌な現実から目を背けるのが大好きです(笑)。そこで取り敢えず湿布をぐるぐる巻きにし、泣きながら寝ました。
翌日起きると、すっきりと腫れが引き、綺麗に元通りになっているわけはなく、ずくんずくんと鈍痛がしています。繰り返しますが、私は嫌な現実から目を背けるのが大好きです(笑)。
見なかった事にしました。
人は知らなくていい事を無理に知ると、碌でもない事になるモノです(笑)。
さて、その夜の出来事です。
豊後水道で地震が発生しました。
四国と九州が激しく揺れました。皆様、ご無事ですか? 現在も群発化しており、不安な時間を過ごされているであろうかと思います。私の友人は大分にいるのですが、直ぐに外のスピーカーから「避難して下さい」という非難勧告が流れ、緊迫した時間を過ごしたそうです。
何事も起こらない夜を願って……。
あっ、二日経ってララァ(親指)はかなり復活しました( ;∀;)