韓国の経済状況に関してのカクカイ様宛の私見につきまして…m(_ _)m

https://kakuyomu.jp/users/magmag_folder/news/16816700429617125424#comment-16816700429626314743
カクカイ様のこちらのスレに関して長くなりましたので別途、こちらで回答させていただきます…m(_ _)m


  ※     ※     ※

>ボラ
いつもありがとうございます。ベムラーゼさんはむしろ「ごく普通の政治家」っぽかったのが良かったと思います。特にヤマトや地球人に対してそっけなく「ガミ公とやり合って忙しいのに、なんだこの田舎の民族は?」的な塩対応が結構スキでした(爆
ワイの勘違いでなければ「ヤマトなんかに興味ない( ̄ー ̄)ノ" ゜ ポイッっ」とも言っていたような気がします。なぜ首相なのかは分かりませんが、書記長と言うといろいろと当たり障りがあったのかもしれません。ソ連にも首相はいましたからね(爆

国歌、やっぱり結局アレクサンドル・アレクサンドロフが作曲した「ボリシェヴィキ党歌」使ってんですかね?(爆死


>韓国政策金利
相当マズいと思っていますね…( ・ั﹏・ั)
韓国で金利を上げた理由は単純で、新コロで景気が劇的に悪化して所得が苦しくなった事・外債を中心として多額の高金利債券がありこの金利分によって実質的な通貨供給量の増加から高インフレ傾向が強い事、そして世界主要国で1500兆円を超える金融緩和の一部が投機マネーとして韓国証券債券などへと流れていってバブルった事などがあります。途上国でよく発生していたことですが、この流れをうけて貧乏な韓国人がインフレヘッジ+所得が厳しくなったので残り金or借金してでも不動産や株式などへの投機が進んだ→バブル的な状況発生…という事を抑圧しようとしての今年9月の利上げでした。

やはり世界的な通貨供給量の増加によるインフレが潜在的なリスクになったのでしょう。20年4月には韓国kospiなどではバブルってるのは確認されていて、韓国でも庶民が外資の空売りに対抗して(やるべきではないのに)買い支えに走って騒いでいたことは知っていますので(爆
債券の金利が実質成長率と密接な関係にあるという話は本編でもしていますが、同時にこの「インフレ」が物価高を誘引します。この時に物価上昇率を超えるだけの賃金上昇率の向上があれば「豊か」といえるのでしょうけど、韓国はそれがありません。CPIを何処に採るか?…でかなり変わってくるのでしょうけど、やはりコアコアよりも「食料品と燃料代の物価上昇率」が今でも最重要です。

ここで興味深いのは韓国は不動産価格の爆上げはあっても食料品の価格および大衆消費財の価格高騰はかろうじて抑え込まれていることです。繰り返し述べたように韓国は李・朴の保守政権時の無謀な不動産開発により約200兆円規模の不動産バブル債務を抱えるようになりました。本来なら即死です。連中がいまの中国よろしく不動産セクターを使って韓国国内市場の活性化を図ったのですが、結局、貧富の格差が大きくなっただけでした。このため価格が高い不動産はインフレヘッジの対象であり続けると同時に韓国政府によっても重要な財源なので価格暴落を招くような事も出来ず(中国のような抑圧策をとって失速したらバブル崩壊で多額の債務から破綻しかねないので)、結果として不動産価格は高どまり。これが理由で全般的な物価高と生活苦を招いているということですが、奇妙なのは大衆消費財の物価上昇率が思ったほど高くないことです。確かに韓国はモノの値段が高い(か、中身がスッカスカ)んですが、それでも消費者物価指数が低い理由の一つは「もはや価格転嫁が出来ない」ほど弱っているのではないか?…という深い疑念です。

物価高によって製品価格の上昇およびサービス財の価格上昇は確かにあるのですが、「店が自腹を切って泣いている」という可能性です。価格転嫁して値段を上げると客が来なくなるので仕方なく店や生産者が上昇分の多くを吸収している…ということです。ここで一つの事例を上げます。今年、韓国から逃げ出した丸亀の話です。

丸亀は2012年に日本店のまんまで韓国に出店しました。何度か発生した反日にも関らず大抵はアッサリ復活し、特に打撃を受けている様子も無かったのですが、今年になって「採算割れ」を理由に撤退しています。丸亀はホールディング形態なので丸亀単体での韓国の売上がよく分からないのですが、「繁盛していた」のです。理由は「価格が安い」事と思われ、大衆安飯屋にしては質と量があり、また韓国で日本食が結構流行っているということなどもあるかもしれません。要は貧乏人相手の飯屋で根強いファンも多く、常に繁盛していたのですが、それでも撤退に追い込まれたのは何故か?…です。どうやら丸亀韓国店が韓国国内での物価高(製品製造コスト上昇)に耐えきれずに撤退したということのようでした。これは価格転嫁(うどんとかの値段)が難しいという事を意味し、それは客の所得が低いために容易に価格転嫁出来ない(商品の値段を上げたら客が本当にこなくなるので)構造があるという事です。反日で客足がなくなったから撤退…なら分かるものの、丸亀は最期まで繁盛していました。それでもダメだったという事は、韓国CPIが思ったよりも低い理由を暗示しています。つまり「貧乏人が多く、商品の値段を上げることが難しいので店側が多くを負担するしかない」ということで貧乏人相手(てか庶民相手)の商売はとてもむずかしい…という、かなり深刻ということです。

確かに反日で撤退した企業もいくつかありますが、主な撤退理由は実は二つで「新コロで客足が死んだ」「丸亀みたいに物価上昇コストプッシュ圧力が大きくなりすぎたものの商品価格に転嫁できずに採算割れ」がメインのようです。前者はユニクロで、ユニクロ撤退は単純に明洞の他の店が悉く新コロで区画ごと閉鎖してたので、わざわざポツンと開いているユニクロに行くヤツがいなくなった…と言うだけのことです。ただし興味深いこともあり、韓国で反日騒動が起きた時、柳井のバカがバカ丸出しで韓国人に衣服か何かをただで配るというのをやった時には(←これ、ある意味「コジキにカネを撒く」ような無礼)大行列が出来ていたらしいので(爆)、逆にいえばそのくらい生活が苦しかったということの証左の一つと言えるかもしれません。そして丸亀は「韓国で人気があった」のであり、反日など何処ふく風でアッサリ回復しています。新コロ前は…です。固定客層がいたということで、これは大変望ましいことでした。それでもダメだったという理由が、思うに貧乏人相手の商売はインフレには弱い側面があり、今回はその「単価を上げにくい」という悪影響がとどめを刺したのではないかと思われるのです。これが韓国の消費者物価指数が思ったよりも高くない理由の一つ…ということです。生産者が泣いているということです。しかしこれは雇用と租税収入に悪影響を及ぼし、企業体力を奪うことでもあります。今日現在、狂ったような物価高に悩まされている欧米諸国は10-20%以上の価格転嫁を余儀なくされていますが、これが出来ないというのなら、韓国で企業するメリッ卜は薄いのではないでしょうか? あと、こういう時にすぐに「反日」も聞くのですが、あまり関係ありません。ここ数年で韓国から撤退した日本企業は1/3社になるのは事実ですが、ほぼ同じ時期に米国系企業も1/3くらい(つまり同じ割合)で逃げ出しています。単純に「採算割れ」というだけのことです。

このような生活苦から逃れる方法として不動産やら証券債券への過剰な投資…という話は韓国ではよく聞かれます。このため不動産債務とは別に家計債務がこれまた200兆円もの規模であり、トータルとしてGDPの二倍もの債務を民間が抱えたということです。これは中央日報だけでなく左派のハンギョレなどでも頻繁に出てきていることなので、おそらく韓国の国家統計なのでしょう。ちな、この比率はバブル崩壊時の日本とほぼ同じです。投資が投機に化けた時、国家は破綻リスクが上がります。このリスクを回避するために、新コロでの景気悪化しているにも関らず政策金利を上げるしか失くなったというのが今回の韓国の政策金利の利上げの理由の全てで、「景気が回復したから」ではまったくないということです。ただし似たような動きはほぼ日本以外の全ての国で大なり小なり発生していて、この後、全世界で利上げラッシュが続くのはほぼ間違いないでしょう。不景気を克服するために国債をばらまく…という金融緩和の弊害は「悪性インフレ発生の潜在的なリスク」ということで、今回はその基本に従っただけのように思います。

さて、まだ続きますが、国債と金利の関係についても一言…m(_ _)m
日本は国債発行総額がGDPの230%近いという話をよく聞きます。確かに多額の国債を発行することはリスクなので辞めるべきで、日本が破綻するという話もよく聞きますが、一向に破綻していません。

なぜ…(¬_¬)??

…ですが、理由は簡単で「金利が決定要因だから」です。そこで韓国との比較で考えてみます。韓国は公称で政府債務が約120兆円程度あります。これは日本の1/10程度ですが、少し中身が違います。韓国は外債が約60兆円、通常の国債が60兆円です。日本は外債がありません。ここで金利を考えてみます。日本は超低金利政策で「実質、国債の総額の金利がゼロ」に抑え込んでいます。そこで「金利のパーセントで政府債務を見てみる」とこうなります。

日本は短期国債約110兆円、長期約1000兆円ですが、短国はほぼ金利がないので一旦外し、長期だけで考えると長期国債主力10年モノ(←日本の基準)の金利が大体0.05-0.07%くらいです。これに対して韓国の通常の国債10年モノは今日の段階で約2.2%。つまり金利負担だけでいえば日本の30倍〜40倍です。より重要な外債ですが、韓国の外債金利は正確には分かりません。ただし示唆するものは見つけました。2021年3月末の韓国のニュースで韓国中銀が「過去最低の3%で外債を建てた(←売り払った)。これは韓国のファンダメンタルズが強い事の証明だ」的な、とてもおめでたい内容を読んだことがあります。これは過去、60兆円もの外債が全て3%以上の高金利であることを示唆しています。現在、債券市場では3.8%以上は大抵「準ジャンク扱い」で、とてもファンダメンタルズが強い国とは思えないということです。てかファンダメンタルズが強い国はこんなに外債は建てません。国家の信認がある通常の国債を購入するからです。そこで債券市場の金利を見てみると、なんとなく4.5-4.8%くらいが相場のようです。そこでここでは低めに見積もって、過去の韓国の全外債の平均金利が4%〜4.5%くらいだったと仮定します。すると日本国債の平均金利(≒10年もの)との比較をすると実に60-90倍もの金利負担を強要されるということです。

ということは、もし現在の韓国の政府債務負担を日本の感覚で見てみると、韓国通常10年物国債が実額で1800兆円〜2400兆円+外債が3600兆円〜5400兆円≒5500〜7800兆円もの国債を建てていることと同じような感覚という、途轍もない計算結果になります。

…( Д ) ゚ ゚

つまり韓国を日本で例えるならばこれほどの政府債務を抱えているという感じなのです。これが「金利が決定要因」という事の意味です。国家が破綻するか否かは金利で決まるのであり、金利は市場が決めるのです。そういうことです。実際には、日本の政府債券利払費用(税金の使いみち)が8兆円に対して韓国は9兆円〜10兆円と日本より多いという事になるのです。これは租税収入で日本の半分、GDPで日本の4割、国民資産M2で約1/4の国の規模で抱え込むには苦しい負担です。ちなみに本編でも話をした通り、日本の国債費用はこの程度なのですが、実際には20兆円を超える規模になっているのは「国債整理基金特別会計」というかなり異常な対策を採っているからですが、これは本編に譲りますし、またもう一度、徹底的にやります(想定で10万字は超えるので、ここでは無理)。しかし日本の金利負担は韓国よりも低くなっているということは重要です。これが日銀の低金利政策YCCの効果ということです。逆にいえばゼロ金利の時にはどれほど国債を建てても確かに金利負担は増えません。しかしだからといって、無責任に国債を発行しまくると、もしなんかの形で金利が上昇した時に一気に国家破綻するリスクが出てくる…ということなのです。このリスクこそが…


(# ゚Д゚)「MMTのような政策を採用してはならない!」

…の全てです。山本太郎や高市早苗を政権に入れてはならない理由の全てです。日本が今後、採用すべき事は「国債はもう増やすな! 代わりにゼロ金利政策を辞めて徐々に金利を戻していけ」という「出口戦略」←これ一択ということです。これ以上国債を刷るのは本当にアカンと思うのです。同じことは金利を上げることで出来ます。ただし上げ方〜出口戦略は単純ではないので、政府日銀がフォワードガイダンスをこまめに行って市場の信頼を得る事が絶対に必要です。これに失敗すれば韓国以上に悲惨な結果になりかねないのですから…


  ※     ※     ※


そして最期にもう一つ。「外貨準備高が増える謎」についてです。よく韓国(や最近は中国も)で「なぜか外貨準備高が増えている」という記事を目にすることがあると思います。外信などでよく見られ、アナリストの予想が外れて韓国などの外貨準備高が予想外に増えた。これは韓国の景気が回復し、黒字が増えたからではないか?…的な話ですが、

ガイジンからカネ、借りたからだろ…(  ̄ー ̄)y-~~

…だと思っています。確かに景気回復で黒字が増えたということはあるとは思います。それでもアナリストの予想を外すほどになるのは少し奇妙で、アナリストは韓国の対外貿易統計が世界経済の先行指数であることを十分に理解した上で算定するのであり、貿易黒字の予想はかなりの精度で建てられる(←というのも、大抵は想定内の範囲におさまるので)のに、時々、大幅に増えているのは「外債もしくは外国人相手に債券を建てたから」と考えるべきということです。

外債を建てると言うことはドルやユーロ、円などの外国通貨で韓国政府の債券を買ってもらうことであり、買ってもらえばそれは「外国のカネ」が振り込まれます。なのでこの分、外貨準備高が増えるというだけのことです。借金とは「返さなければならない所得」なので、外債を建てればカネが増えるのは当たり前。外貨で買ってもらうのだから外貨準備高が増えても特に不思議ではないということです。考えてみれば恐ろしいことで、親がコッソリ街金からカネかりたのを「パパ、お金増えたね(^^)。おもちゃ買ってYO-」と子どもたちが喜んでいる…という恐ろしい光景ということです…

まずはこんな感じです…m(_ _)m
長くなりましたので、こちらで改めて記述しました。ご笑納ください…m(_ _)m

2件のコメント

  • 素晴らしい解説ありがとうございます。<(_ _)>
    学のない私でも理解できるとても丁寧な解説でした。
    そういえばこの話の最後とも密接にかかわる話かも知れませんが米韓スワップ?が年内で終了とのことでこれは何かしらの重要なメッセージがと思います。
    韓国ネタのドストライクな話題なので今後を楽しみにしています。
    とにかく、今年の冬はイベント盛りだくさんなので経済ウォッチャーにとっては魅惑的な季節になるかもしれませんね。😅😄🍀🌟
  • …m(_ _)m

    ワイの勘違いでなければ、6兆円規模の米韓スワップは去年の12月に切れていて、その代わりに五年間の中韓スワップ(規模は6兆円)契約の再延長していた…と聞いています。なので韓国が北京オリンピックで政治的ボイコットなど出来るはずがない…ということですm(_ _)m
    既にカネで絡め取られているので(爆

    韓国は実際に破綻した国家で、しかも情報がそれなり以上に開示される民主国家であることや日本から見てわかりやすいこともあって調べたり研究したりするのに都合の良い魅力的な国家であることは間違いないと思うんですよね😥

    とはいえ、本丸は中共とEUだとおもわれ…( ・ั﹏・ั)?
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