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古代ペルシャとはどういう光景か?風景描写を入れてみた

本来「中学地理」の説明に等しいものをしかも今や大人が読む「ラノベ」に入れるのは不本意であるが『暗黒竜の渇望』の最初に入れてみた。つまりペルシャの大地は低地ほど住む環境に適さず高地ほど適しており山岳地帯になると冬は雪山になると……ということと社会構造もそうなっているよねという皮肉も交えて説明した。どうだ?ペルシャの光景ってこんなもんだぞ?山に行けばステップ気候から地中海性気候へ替わるのでペルシャにも耕作に適する場所はあるしなんだったら森林地帯もあるんだ(亜寒帯季候ということは針葉樹林が多めになる)。

そのうえで気が付いてほしいことがある。実は古代メソポタミアの人は大地の事をKURと書いて「クル」と呼びアッカド人などは自分の都市周辺以外の砂漠の地をまるで塵芥のような死の大地という意味で「クル・ヌ・ギア」と呼んだ。転じて冥界の意味になった。ゾロアスター教がイラクの地に伝搬する前の事だ。その直後にゾロアスター教が伝搬されイラクの地でも信仰された。イランやイラクの人にとって低地とは死の砂漠だったという事だね。今でこそ湾岸方面の砂漠には油田という金のなる樹があるけどね。クル=大地竜説は今では考古学会の世界ではやや否定されているが私はこの説を解説なしであえて表現した。実は本作のザリチュの事だ。つまりネタをバラすことでより感動が深まっていく。ザリチュは大地の一部となり塵芥(ちりあくた)になるのだ。ザリチュと勇者ファリドゥーンの死闘のシーンとザリチュが敗北し大地に帰るシーンは第三部に登場する。

暗黒竜の渇望 第一部 第一章 序

https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956/episodes/16817330647877253989

次に食事についてだ。本作ではあえてパンとは書かずに麵麭と書いてナンとルビを振った。そもそもパンとはポルトガル語で一般的には我が国では西洋風パンの事である(英語は「ブレッド」だよ)。なので誤解が生じないように本作では「パン」の表現を避けた。なんでパンの事を「麺を包む」と書くのかと言ったら当時(戦国時代)の日本人がまるで中国から来たまんじゅうやだんごのようだと思ったからだ。だからパンというものを「麺を包む」と表現したんだね。この「麵麭」という漢字に「ナン」とルビを振った。そのうえで知ってほしいが「ナン」はペルシャ発祥でインドに渡った食物だ。実は逆なんだ。今でこそ日本人にとってインドカレー屋でおなじみのナンはインド発祥じゃない。そのうえでペルシャ家庭料理を出した。実はイラン人にとってハーブは野菜扱いだ。

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改稿した後なのだが……言うぞ。これで「ペルシャらしくない」とか言うのは止めてほしい。なお一般人の服装はこんなもんだ。ここでは拝火壇に祈る勇者カーグのシーンでどういう服装なのかが分かるのと同時にゾロアスター教時代のペルシャ人はどういう宗教生活をしているのかが分かる表現となっている。なお紫色の服は高貴な者のみ許されたようだ。

https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956/episodes/16817330647878460968


その上で苦言を申したいがWEBラノベ読者は一般的に20万文字以上の分量に耐えられないように出来ている。本作は実は約15,000文字オーバーなのだ。これでもかなりはしょってる方だ。本来なら分厚い百科事典2冊分の物語をたった文庫本2冊にまとめたものだ。「この物語が急展開すぎる」のは当たり前なんだ。どいつもこいつも自分の事ばかり要求するのはやめてほしい。

どうだ?「物語を書く」ってここまで大変な事なんだ。専門書を数冊読んでやっとこんなもんだ。だから気安く批評しないでほしい。

なお『暗黒竜の渇望』は単に地上・地下世界(魔界・地獄)のみの戦いではなくペルシャ人にとってはダエーワ(魔族)になるインドの神々とも戦うので実は「空界」戦まである。書くのは大変だったよ。


――そして「仮完成2012年、改稿完了2023年」の文字が「仮完成2012年、改稿完了2024年」になった

つまり「©2024年 らんた 無断転載厳禁」という年号になり1年また改稿年が長くなった。申し訳ないがこの説明文も含めて論評をしていただきたい。

『暗黒竜の渇望』は私のライフワークなんですよ。私の大事な宝物なんです。だから論評するのなら大事に扱ってほしい。普通の人は2008年執筆開始で2012年完成で改稿に12年もかけたりしないし出来ないんだ。

1件のコメント

  • ありがとうございます。なお「2023年改稿完成」のクレジットが「2024年改稿完成」に替わりました。批評する側はまずこの文字を見て物語とはどれほど大変だったのかを「自覚」してほしい。

    また3年がかりで完成した『ベルダーシュの勇者』については「代替品」というこれまた屈辱的な言葉を投げられました、それでもぐっと私は堪えましたがとうとう堪忍袋の緒が切れました。

    しかも20万文字制限なので『暗黒竜の渇望』に対し約15,000文字を削る要求までされました。なので彼はあとがき・大魔対ジラント戦の描写・ミスラの闇落ちを防いだ半魔の活躍シーン・「その後」(アフター・ストーリー)を実は読んでおりません。それであの態度ですからね。私はそうとう怒りを覚えましたね。それに作品をたとえ20分1(約5%)であっても5%分をそぎ落としたらもうそれは自作品じゃないんですよ。重要部分をカットした「ダイジェスト版」になる。彼はそんなことすらも理解出来ていなかった。
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