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「あなたの作品にはペルシャらしさがない」

じゃ、ペルシャつまりイランらしさって何よ?
私ね『暗黒竜の渇望』にたまにこういう感想来るんだけどじゃあ「あなたの言うペルシャらしさ」ってなんですか?って聞きたい。しかも暗黒竜の渇望ってインドの神々との戦いでもあるし北方の遊牧民族との戦いでもあるのよ。古代ペルシャ帝国・ペルシャの諸王朝って東は中国の王朝やインドの諸王国、西はローマ帝国や東ローマ帝国と接する大帝国や大王国なのよ?
それを抜きにして現・イラン=イスラーム共和国の範囲に限定してもまったく地理的環境は違うからね。私ね、この手の感想来るとがっかりなんですよ。だって書きようがないもん。

なぜなら、高山帯に行くほど実は肥沃な大地になるし低地にいくほど実は砂漠なんですよ。ダハーカを封印したダマーヴァンド山(アルホルズ山脈にある山)に至っては冬は雪山で豪雪地帯です。

「日本らしさを描け」って言われて「スシ・ニンジャ・ゲイシャ・神社・桜吹雪」を描く行為と一緒でそんなこと書いたらイラン人怒るからね。

イランって亜寒帯季候からステップから砂漠まである大陸国家なんですよ。たぶんあなたのイメージする「イラン」ってたぶん石油が取れる湾岸地域の砂漠の光景なんでしょうけど首都・テヘランとかに行ったらあなたのイメージと全然違う「イラン」でしょう。首都・テヘランはアルホルズ山脈のふもとという高山地帯にあるんだし。テヘランの冬は山岳地帯で降った豪雪雲が消えてからっ風が吹き下ろす光景です。でもテヘランは水も豊富だから砂漠じゃないんですね。

つまり「ペルシャらしさ」なんてないんですよ。国土が広大すぎて。

ちなみにダマーヴァンド山から南西に約66km離れた場所が首都テヘランなんです。だからその注文はナンセンスということを自覚してほしい。つまりテヘランって場所は『王書』のラスボスを封印した雪山のご近所のふもとの緑地帯にある大都市にして首都なのです。

アルホルズ山脈を越えたらもうジョージア(旧グルジア)というキリスト教の国やアゼルバイシャンというイスラム教の国でカスピ海・黒海まであるんですよ。

だから「イラン(ペルシャ)らしさを描け」というアドバイスは無茶な注文なんですよ。緯度で言ったら我が国で言う旭川から那覇まである南北距離だと思ってください。旭川市に日本らしさってあるんですか?旭川は4月上旬でもドカ雪降りますよ?那覇市に日本らしさってあるんですか?那覇市って3月下旬で海開きの亜熱帯気候ですよ?日本の地理と同じで「日本らしさ」なんて『幻想』ですよ?イランでも同じ事ですよ?

本当、こういう書き込みは止めてほしいし「やっぱり読み手の学力が低下してるんだろうな」って。

私は中学地理レベルのことまでいくらラノベでも教えられないし失礼だから書かないよ。だからわざと風景描写を描いてないんだよね。大人がこういう事言うの止めてほしい。ただし第三部でのザリチュ・タルウイとの戦いの舞台は現・パキスタンに相当する場だからここはバッチリ砂漠の風景描写があるわけだね。イランの風景描写を書く場合は同じ夏でも灼熱の砂漠からやっと春が訪れた高山地帯まで様々です。ちなみに砂漠の夜は夏でも下手すると氷点下の気温です。

ここまで書かないと駄目ですか?
だったらラノベを読まないで漫画を読めよ。ラノベと言えども「小説」なんだよ。

――あなたの言う「風景描写」って何ですか?

風景描写を書かない理由って「それはあなたの想像にお任せします」って事なんだよ。1から100まで全部書いたらそれもう小説じゃないのね。「漫画」なんだよ。小説って「各読者の解釈の自由に任せます」という部分があるから小説なんであって全部書いたらもう「文字で書いた漫画」に堕ちるんだよ。小説って100人居たら100通りの答えがあるんだよ。

そんなのはてめえでイメージしろよ? だって大人でしょ?

『暗黒竜の渇望』
https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956

7件のコメント

  • 如月千怜 様
    ありがとうございます。精進します。
  • 『「イラン(ペルシャ)らしさを描け」というアドバイスは無茶な注文なんですよ。緯度で言ったら我が国で言う旭川から那覇まである南北距離だと思ってください。旭川市に日本らしさってあるんですか?旭川は4月上旬でもドカ雪降りますよ?那覇市に日本らしさってあるんですか?那覇市って3月下旬で海開きの亜熱帯気候ですよ?日本の地理と同じで「日本らしさ」なんて『幻想』ですよ?イランでも同じ事ですよ?』

    そういう感想が来たら↑これを書きましょ。
    こう書かれたらわかるでしょ。
    単にマウントを取りたいだけかもしれないけど。
  • まあ、でもそれ書くと「負け」な気がする。
    ちなみに古代ペルシャ人はターバン巻いてない。今でいうイランハットと言われる帽子を被ってる。王族の女性のドレスに至っては西洋人と変わらない。なんなら農民は西洋人と同じズボンをはいている。
  • ちなみにイラン人はインドと同じ「ナン」が主食です。ただし羊の肉のスープを飲みます。魚はあんまり食べない。やっぱ海に面しても砂漠地帯だからあんまり海洋の幸には興味ない。魚を食べるときは特別な時だけ。

    でもね、これ書くと「ナン? それはインドだろwww」とかやってきそうなんだよね。
  • 名前はちょっとね。
  • うーん、なんでそんなこと言うんでしょうね。
    自分が思うペルシャと違うなら、そっとブラウザを閉じれば良いだけです。
    小説の好みなんて人それぞれですから。
    わざわざそういうことを言う人の気持ちが私はよくわかりません。
  • 大変暖かいお言葉、、、
    なんせ完成まで15年ですからね、あの作品。
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