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『時をかける少女』はラノベか?

非常に重い質問が来ました。
『時をかける少女』は「おまけ4」のSFで紹介した作品で実は「ジュブナイル文学」という概念が日本ではまだない(アメリカにはもう50年代からあった)時代に筒井氏が60年代後半に『高一コース』や『中学三年コース』(両方とも学研)に書き上げた作品です。1964年に日本は高校進学率50%超をようやく達成したという時代です。書籍化が1967年。テレビドラマ化が1972年。映画化が1983年。
そういう意味では最初は『時をかける少女』は学習雑誌の小説コーナー発だけど現実は一般書の角川文庫に出てその後はミステリー系が多い大人向けのハルキ文庫で再刊されて、その後さらにつばさ文庫に再々刊されたものです。
なので学習雑誌→一般文芸→児童書というとんでもない遍歴をたどっています。なおライトノベル文庫の前に実は中高生向けの学習雑誌小説コーナーというものがこの国にはあったのです。
僕の結論からすると「これはライト文芸」なんだろうなって。
アニメ化してたらどうなんだろう???1981年以前にもう実質「ライト文芸」があったとして『吸血鬼はお年ごろ』(1981:当時はコバルト文庫)の上に

(1967年 筒井氏が事実上のライト文芸として『時をかける少女』発刊)

とかっこ付きで紹介するべきなのかな。

非常に難しいご質問が出ましたね。
皆さんはどう思われます?

『時をかける少女』は
1:ラノベだ
2:一般文芸だ
3:児童文学だ
4:ライト文芸だ(高年齢の少女向けだしな)
どれだろう?

なお『ぼくらシリーズ』はラノベ判定です。一般→つばさ文庫という経歴になって映画も実写です。同じですよね。しかも同じ角川だね。

※追記:新装版角川文庫があることも分かった。が、『ぼくらの7日間戦争』以上に「ラノベ」してるのでライト文芸なのか児童文学かラノベかとなるときにラノベの方が若干強くなった。

またアニメ化していることが分かった。アニメ化は2006年。ん!?でも原作とも原田知世版とも違くね?要はタイムリープの怖さを教える話だったような気がするが(遠い過去すぎて分からない)

2件のコメント

  • 1。オールドタイプのラノベ。
  • なるほど。「ラノベ」だと。とすると筒井さんはやっぱ天才ですね。
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