暴戻って暴力的な顔と涙が入り混じったという意味ではなく
「暴戻恣雎」(ぼうれいしき)という言葉にあるように単に「残虐無比」の類似語ですが、「暴力的な顔と涙顔が入り混じった」と誤解させるような表現をわざと入れております。
それこそが「文芸」だと思うからです。言葉とは進化させてこそ意味があると思うからです。
「暴戻」で「ぼうれい」と呼びます。本当ルビの使い方を覚えてこの作品は内容や雰囲気がかなりいい意味で異なってきました。
このように『暗黒竜の渇望』は漢字の勉強にもなります。どうかご興味があれば幸いです。
『暗黒竜の渇望』 第一部 第八章 第一節 暗黒への渇望
https://kakuyomu.jp/works/16817330647877241956/episodes/16817330647878766686ちなみにこの小説は約20万字(ラノベ文庫サイズ2巻分)あって第一部はまだ序章にすぎずペルシャ神話のさわりの部分にしか入ってません。『王書』に基づく物語は第二部からなのです。どうか『暗黒竜の渇望』は第一部第一章だけで読み終えるのはもったいないのでそれは止めてほしいなあというのが筆者の切なる声です。
また本来のライトノベルというのは背伸びをしたがる中高生向きの本なのであえて難読漢字を入れることにしています。
苛烈、酷烈、酸鼻、暴戻、峻烈、苛辣、激烈、峻酷、峭刻……全部これらの漢字は同じ意味です。「むごい」・「残虐無比」だけではボキャ貧の上にかっこ悪いのでこのように『暗黒竜の渇望』では類義語を多数駆使しております。そしてこの本を読むことで同時に漢字の勉強にもなるよう設計されております。皆様の創作活動にもプラスになれる作品になれれば幸いです。
なお「峭刻」という漢字はかの『山月記』でも使われていますが現代ならこの言葉に時間の意味も足していいと思ってる。言葉とは進化するものであり元の言葉のまま固執すると「死語」になってしまうからだ。だから「峭刻」は「じわっと来るような残忍さ」という意味に変えた方がいいと筆者は考える。「刻」だしね。
※逆に『ベルダーシュの勇者』や『魔王の仮面』は小学校高学年でも読めるようこのような難読漢字の使用を避けているといった発見もしてくれると筆者はとてもうれしいです。このように実は作品には読者対象年齢というものがあり小学生用(民話作品)、小中学生用、中高生用、高校・大学生用では全く漢字の使用レベルが異なるのです。『暗黒竜の渇望』は中高生用、つまり典型的な中2病用です。これが高校・大学生用になると実は使用漢字が逆に優しくなります。大学生って遊ぶからね。その代わり職業社会を見せる作品へと変貌するのです。