拙作「先祖返りの町作り」には、雑巾から爆弾を作るという、少し物騒なお話が出てきます。
これの元ネタは、実は私の高校時代の化学の勉強時のエピソードでして。
オストワルト法で硝酸の大量生産ができると習った時に、恩師に聞いたのです。
「硝酸なんてたくさん作って、いったい何の役に立つのですか?」
答えは「爆弾が簡単に作れる」でした。
その時の一例として教えてくれたのです。
「例えば、植物繊維のセルロースからでも、硝酸があればニトロセルロースという火薬が作れる。つまりだな。木綿や麻といった植物性の素材からできた雑巾があれば、それからでも爆弾が作れるんだよ」
これを聞いたとき、硝酸スゲーって思いました。
そんなありふれたものからでも爆弾が作れるのかと。
このエピソードが印象的でずっと覚えていたため、その内容を反映したお話を作ってみました。
この他にも、いろいろと高校時代までに習った内容を応用したお話がたくさんでてきますので、物理や化学が好きな方は一読していただけると幸いです。