• 異世界ファンタジー

転校生N 16話

     ***** 皆で二俣尾へ *****


あの10年前の3月15日…………
あの日、皆でケ-ブルカーに乗り、御岳山の頂上まで登り武蔵御嶽神社でお参り……

登は、{1流のサッカー選手になれますように!}とお祈りしたのです。

司は、東大法学部に見事合格していたので、司法試験に合格する事が直近の希望ではありますが、それより何より大学も別々になった登と慶子に会えなくなる事が、一番の悩み事なのです。
又以前のように付き合いたいそればかりなのです。
司は、{慶子と結ばれますようにと⁉そして2番目に司法試験に合格出来ますように!!又登とこれからも?}とお祈りしたのです。


慶子は、気の早い話しですが{秘かに登と結婚出来ますように―――!}とお祈りしていたのです。


瑠璃もやはり登とゆくゆくはと、ぼんやり頭の中にあるのです。

そして瑠璃が、クラブ勤めをしていた件で喧嘩をして以来、父も娘達の事を真剣に考えて、清水の舞台から飛び降りる思いで、本妻さんに全てを話してしまったのです。

一時は離婚の危機もありましたが、実は本妻さんも夫の武には、頭が上がらない事があるのです。
それはどういう事かと申しますと⁉婿養子に入って15年、バブル崩壊で富士岡銀行存続の危機を支えてくれた立て役者が、夫の武だったのです。
富士岡銀行が、ここまで躍進出来たのもひとえに武の実力の賜物なのです。
現在は父親も亡くなり、武の腕に掛かっている銀行……
妻も悔しくて!悔しくて!!!仕方が無いのですが、何も言えない状態なのです。

妻には、申し訳ないと思いながらも、タガが外れたように武は、瑠璃とショッピングやランチを楽しんで、遅れてやってきた父娘関係を存分に楽しんでいるのです。


サッカー部員達も、個々にお祈りをして、その後は御岳山巡りです。

御岳山は、古くから山岳信仰の対象となってきた修験道の霊山です。

パワースポットの宝庫としても知られ滝行でも人気があります。
綾広の滝やロックガ-デンなど、デトックス効果抜群の水の浄化スポットが豊富にあり、四季折々のハイキングを1年中楽しめます。


「キャ-気持ちいいね~!」
「本当に――――!」
「景色も絶景――!」
「嗚呼…いいな~」

皆で、七代の滝で休憩――

コンビニで買ったおにぎりや唐揚げ ポテトチップス等を、ワイワイ賑やかに食べたものです。

「僕梅干しおにぎり🍙」
「何だよ~爺臭いな~」
「嗚呼…俺ばあちゃん子なんだ~」
「俺天むすおにぎり🍙」
「天むす🍙なんて?中々売ってないよね~?」
「嗚呼…そうそう東海地方に行けば売ってるよね!」
皆でワイワイ言いながら食べた時のマイナスイオンの心地良かった事……今でも忘れる事が出来ません。

そして大きな岩間を白波を立てて多摩川が流れる、御岳渓谷に架けられた橋からの眺めの山々の雄大で美しかった事!!


夜は、スーパーで、肉や野菜を沢山買い込み、バ-ベキュウをしてキャ-キャ-大騒をぎして食べたものです。

空気が良いせいも有り、あの時のバ-ベキュ-の美味しかった事、今でも忘れることが出来ません。

あの夜寝静まった頃に、慶子が登を・・・

実は慶子はバ-ベキュ-を食べている時に登に…………

「私あなたのお義母さんの死の原因の事で、知っている事があるの?夜遅く別荘の玄関先で待っていて」

「本当に⁉」


そして呼び出し清流の流れる岩場まで歩いて行き………

「慶子?お義母さんの事で何を知っているんだ⁉」

「実はね?あなたがお義母さんとホテルから出て来た事を教えてくれたのは………」

ガサガサ

「今の音何?」

「シ―こんな重大な話しをしちゃダメよ⁉誰が聞いているか分からないから!」

「本当だな!犯人も捕まっていないのに、変な事言って狙わっれても怖いから」

「危な!危ない‼」

「の ぼ る♥ ま た い つ も の こ と」

「ダメだ誰がいるか分からない…」

慶子が登にいきなり唇を💋を熱い抱擁を♡*・。*……

それを怒りと嫉妬の眼差しで見ている者が⁉


2日目は、青梅駅から程近い、赤塚不二夫記会館や昭和レトロ商品博物館、はす向かいに昭和幻燈館があり、3館共通券も発売されていて、割安になっているのです。

そのあと、IQ84の重要な舞台二俣尾を散策……
そして夕方に二俣尾駅の陸橋を皆が、渡り終わるギリギリの時に、登と慶子更に瑠璃が、後から陸橋に駆け上って来たのです。

一瞬油断したのか、登が真っ逆さまに陸橋の下に転げ落ち、手当ての甲斐もなく亡くなってしまったのです。

あの時一瞬?誰かの?


続き 

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