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「第二回偽物川小説大賞」と流しのギタリスト

「第二回偽物川小説大賞」の講評も発表されていたので拙作のあとがきを書きたいと思います。

お三方、講評お疲れ様でした。
講評だけでとても読み応えがあってまだ読みきれてないです。

拙作「夢見るフランス人形」は下記のアドレスからどうぞ。

「夢見るフランス人形」
https://kakuyomu.jp/works/1177354054934198327

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今回の賞のテーマは「死」。
なのでこれはふわふわとしてない方かつ百合の作品でした。
そして趣味を詰め込んでいます。
キャラクター三人の見た目、シチュエーション、関係性、そして暗喩――全てが私の趣味です。

在子は女というのを武器にして稼ぐ弾き語り。
ミララは寡黙かつ不思議ちゃんなロリータ少女。
カコは何も知らない人からすれば人当たりのいい年齢不詳の人、だけど笑顔でアンモラルなことをできる悪人。
そしてカコの店に集う高級スーツを着た男たち。
こんな人たちが同じ場所に集まった結果の逃走劇。
私ならこれだけでご飯たくさん食べられます。

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偽教授さんにご指摘された「「死」というテーマの消化」の弱さは確かに……と思いました
というか、よくこの内容で「死」がテーマと言い晴れるのだな、と過去の自分に詰め寄りたいです。
またキャラクター、特にミララの描写については悩んだんですよね。
あまり詳しく在子視点で描写しすぎてもクドくなりそうな気がしてしまいました。
章を改めてミララの回想などを入れるような形ならその点は解決できたのかもしれません。

〜ここから言い訳コーナー〜

「死」というテーマがどこにあるかの話。
名前の通り在子、ミララ、カコはそのまま現在、未来、過去を表しています。
「過去に殺されかけていた未来を現在が助け出す」という"死からの救済の物語"のつもりでした。
ミララもカコもある意味在子なのです。
しかし救済したところで未来がどうなるのかは何も分かりません。
また過去に殺されるかもしれないし、何なら現在に殺されるかもしれない。
もちろん幸せになるかもしれません。

〜言い訳コーナーおわり〜

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この作品は意外と難産でした。
在子がカコの店にたどりつくところまでは書けていたのですが、そこから先がなかなか納得いくように執筆できませんでした。
書いては消し、考えては書かず、挙げ句に放置――してたのですが何となく執筆を再開したら完成してました。
上記の「死」にまつわるポイントだけ決めてあとはフリースタイルで書いてたのが良くなかったですね。
プロットを書きましょう。

あとは……モチーフに死、性、血、猟奇が多いのは古いエロゲーへのあこがれがあるからだと思います。
「エロ」という糖衣でカバーされたらどんな作品でも許されたあの時代――具体的には「雫」や「さよならを教えて」「ふしぎ電車」などの頃ですね。(少し幅広すぎる気もしますが)
あの時代にずっとぼんやりとあこがれを抱いています。
環境の関係で実際にプレイはできていないのですが、プレイできていないせいで余計にあこがれの気持ちがとても強いです。
あとはカストリ雑誌やガロ、露悪主義あたりも影響があるかもしれません。
好きな漫画は「変ゼミ」です。

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偽のネオトコロザワさんが「最後の「バイバイ」という呟きは『気分を変えて』のラストの歌詞のオマージュでしょうか」と書かれていましたが、その通りです。
ミララには特にあのフレーズが響いたのでしょう。
曲を知ってたらより心に響くといいな程度のオマージュです。
山崎ハコの歌は心をえぐって掴んでくるのでぜひ色んな方に聞いていただきたいです。

また、選考会議で偽教授さんに「インパクトを感じた」と言っていただけてとても嬉しかったです。
正直に書くと賞に応募しているのは今は「人に読んでもらうため」という気持ちが一番強いので、結果的に読んだ方に何かしらを残せるだけで私にとっては受賞並に喜ばしいです。

ちなみに音楽の造詣については、小学生の頃ピアノをやってたぐらいで特別なものはないはずです。
好きなバンドはすかんちです。

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雑多な文章になりましたが、読んでくださりありがとうございました。
メメント・モリ。

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