「お母さんね、昔、魔女っ子をしてたの」――母親が時折、思い出したみたいに口にする話の聞き手は、いつも娘である“私”。小さい頃は興味を持ったし信じかけていたけれども、中学生ともなる…

　六月という中途半端な時季に、純子のいる六年四組に転校生が来た。相羽信一というその男子は見目も性格もよく、女子の人気も高いが、純子は違った。彼が当初、やや行き過ぎのアプローチをし…

ここではなく、今でもない、どこか別の場所にかつて存在した時空。古代中国風の世界を舞台に展開される、ロードムービー型冒険譚。 東の大陸の大分を占めるヌァイシン国は、西域の強国の一つ…

内心、密かに自信のあった作品が、とある賞の最終選考に残るも、入賞にはあと一歩届かず、落選の憂き目を見た大学生の井藤悦子。幼馴染みで“ほぼ彼氏”の優に手荒く慰められ、さらには優の妹…

人類存亡を賭して七名の魔法使いに七人の名探偵が挑んだ。その結果……探偵の一人、堀馬頭写楽は何故か魔法のある異世界に飛ばされる。しかも記憶を部分的に失った状態で。医師のワトソンなる…

名探偵の活躍と記述者、「私」にまつわる物語を連作短編形式でお届けします。アリバイ工作や交換殺人、人体“消失”に密室トリックに犯人特定ロジック、そして「このトリックを使っていると紹…

※柏原須美子＆早川和泉シリーズ（仮） 須美子のいる６年１組に六月になって転校生がやって来た。彼、早川和泉君は見目がよくて優しげで、須美子の友達である寺沢直美も一目惚れした模様。須…

　自信をなくした高校生男子が名探偵志望の先輩（男）と組み、幾多の事件を解決して行く連作ミステリ。 　七日市学園は多様な才能の持ち主を求める私立高として知られる。異才が集う場である…

※応募用あらすじのため、結末まで触れています 　古の中華風世界。験屍使（今で言う検屍官）のリュウ・ホァユウが弟子のズールイを連れて出向いたのは、火事の現場。鎮火した後に、一軒家の…

※応募用あらすじのため、大まかな結末に触れています。 　夏休み、十三歳になったアキは両親や仲のよい友達と一緒に、キャンプ登山に出掛けた。楽しい思い出作りになりそうな予感に、ある出…

　僕、岡本大地は関東生まれの関西育ち。高校一年の二学期途中から関東に戻り、学校も東京の高校に通うことになった。自己紹介のときから気になっていた女子がいて、幸運にも隣の席をゲット。…

“その能力を使えるようになれたら、きっとスキップしたくなる。” キーワードを唱えながら足下に放ると、思い浮かべた時間・場所に移動できるＳカード。制限回数は六回（往復三回）。そんな…

　公子は小学六年生のとき、好きな男子・秋山から告白された。もちろん嬉しかったけれども、まだ自分達には早いという思いが勝り、やんわりと断ることを選んだ。翌日、学校では告白の一件が噂…