木古です。
カブトガニの話をしますが、それだけではあまりなので執筆の話。
重ね重ね『領怪神犯』への応援ありがとうございます。もうすぐ『はぐれ皇子と破国の炎魔:龍久国継承戦』の発売なのでそちらも頑張って行けたらと思います。書籍版の試し読みも前の近況ノートに貼ってますので、見ていただけたら嬉しいです。
とりあえずは書籍二作の更新を最優先に行こうと思います。あとは角川キャラクター小説コンテストのテーマ部門が面白そうなので参加したいです。
年始からずっと堤幸彦作品を観てるのでSPECみたいな超常現象犯罪バトルもやりたいのですが、テーマ部門の異能とブロマンスを選んで、中華王宮TRICKをやりたい。
最近流行りの異能を持つ一族で冷遇されてた無能力の子が権力者に見初められて重用されるの、無能力者が権力者に雇われて異能犯罪を暴く方向に使えばTRICKできるかなと思ったので。
まるっとお見通しします。
あとは映画の話です。
今月は豊作。ノースマンもよりそう花々もシャドウプレイも観たいな。
劇場でとりあえず三本一気観しました。
・ピンク・クラウド
吸うと10秒で死に至る有毒ガスの雲に世界が覆われ、全人類が終わりのないステイホームを強いられるコロナ禍を予見したような映画。
環境が激変しても価値観を変えられないひとは少なくない。
実際、コロナが始まってすぐは自分のような人間関係が元々希薄な人間は順応できたけど、人付き合いが好きなひとはzoom飲み会や出会い系にハマったりつつ、生の触れ合いを求めて病みがちになるのをよく見た。
環境が変われば適合しやすい人間性も今までの層とは変わるのは、恐竜が滅んでも人間が生き残ったように残酷な自然の掟だなと思う。
コロナ禍を予見したような創作だとヒュー・ハウイーのWOOLやリン・マーの断絶も好き。
でも、本作を観てるときはフリオ・コルタサルの南部高速道路を思い出した。
渋滞で車が足止めされる中、季節が巡り、暮らしが生まれ、出産も死別も起こる、人生と人間関係の脆さと可変性を凝縮したような不条理文学の短編。
コロナが一、二年前よりは落ち着いた今だからちょうど冷静に楽しめる映画だったな。
・依存魔
変態村、地獄愛など邦題もうちょっと何とかならねえのかという映画を撮る監督の作品。
題は酷いが内容は結構真面目で、正常と異常の境界に立ってる主人公が、まともではいられないひとたちの世界観を知っていく作風が特徴的。
主人公は異常者に迷惑をかけられまくるのでわかりやすくハッピーエンドにはならないけど、人間普通に生きてても一歩踏み外したらレールから外れちゃいますよねと、突き放した許容みたいなものがあって良い。
依存魔は精神病棟勤務で息子を恋人代わりに扱う毒母を手伝いながら暮らす少年と、患者の少女の逃避行の話。
とにかく映像と閉じた世界が綺麗なのでぼくのエリ 200歳の少女とか好きなら好きそう。
少年はまともなひとたちの中ならまともにも生きられそうだけど、それより自分を狂気的に愛してくれるまともじゃない少女の愛を求めて、引き返せる道を外れまくるので、一番の依存魔は彼なのかな。
みんな異常を抱えて生きているんだよと言う映画。
・キラーカブトガニ
最高。
サメ映画の時代は終わった!次はカブトガニだ!がキャッチコピー。いや、まずサメの時代来てたのを知らねえんだけど……。
まあ題名で想像できるパニック映画なんだけど、意外と青春映画でもある。
ホラーにありがちな陽キャへの怨嗟的なものがまるでない。
何だかんだと主人公周りが善人だし、片田舎で善く生きようとして、他人のために頑張れる奴は馬鹿でも不器用でも報われる、結構珍しい作風。プロムのシーンをあんなに肯定的に明るく描けるホラーを観たことがない。
しかし、パニック映画だ。
「内気だけど天才肌の車椅子少年」「明るく献身的なヒロイン」「ヒロインの母でセクシーな女教師」「主人公を不器用に支える保安官の兄」「嫌われ者だけど命懸けで他人を救えるナード」など青春映画として最高の食材を揃え、全てにカブトガニソースをかけて滅茶苦茶にする創作料理。
ルンバ以下の可動域のカブトガニが大暴れ!
ニンジャあり!脱皮で生まれるキングカブトガニあり!ロボあり!終身名誉カブトガニハンター雇用制度あり!
設定がほしいとこに一切説明がないが、この監督に説明されても理解できるはずがないのでヨシ!
いい映画ですよ。
カブトガニが出るだけのパシフィック・リムでベイビー・ドライバー。
しかし、監督は普通の青春映画で売れて本作を黒歴史にしてほしさもある。
青春とは愚かで一生懸命で輝いててカブトガニが出るものさ!
2月はとにかく呪呪呪を観たい。
公開日は龍久国継承戦の発売日と一緒だ。
よろしくお願いします。