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サイコ・ゴアマンが最高

前売り券も買ったのに仕事柄なかなか映画館に行けず都内の上映終了間際にやっと駆け込みで観てきた。最高だった

ざっくり言うと法と倫理が存在しない世界のニチアサ。幾多もの惑星を滅ぼし、地球に封印されていた怪人は偶然少年少女の手によって目覚めてしまう。世界の命運は子どもたちに託された。怪人を更生させ地球を守ることはできるのか。

ここまでは定番。しかし、怪人を目覚めさせたのは正義感に燃える少年ではなく、日常的に兄を虐待する唯我独尊イカれ少女だった。
暴君もびっくりの横暴で怪人を支配する上にろくでもないことを教え込むので、息をするように虐殺が起こる。

この映画の悪役は一見正義の味方っぽく見える独裁カルト集団なので、善悪が逆転してるのかなと思ったら違う。悪役が純然たる悪のまま何故か主人公をやってる。
敵味方が殺戮・洗脳・改造をやらかすけど、明らかに主人公陣営の出してる被害のがヤバい。

ニチアサが猟奇SFカルト映画に変わると、仲間を人質に取られるとか敵に情けをかけるとかでピンチに陥るストレスがなく、原液の大虐殺を静脈注射できるのだ。

邪道なのに昭和の特撮の廃工場でバトルとか暗黒怪人会議とか定番も抑えてくれて、これを観に来たんだよという満足感が強い。やってることは悪の大魔王一派なのに何故かいい話を見た感じになる。

ヤバい映画だ。まだじわじわ上映館も出てきてるし、DVDにもなりそうなので観てください。
自分や大事なひとを犠牲に世界を守る作品は数あれど、身内の安全が確保できたので安心して仲良くなったクソイカれ大虐殺モンスターを野に放つのはこの映画くらいだよマジで。

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