この小説はおそらくナルシズムがテーマの一つです。
この間、美容室に行き、肩甲骨下まで伸ばしっぱなしだった髪を、バッサリとベリーショートに切ってもらいました。
これまでは親かきょうだいか誰かが付き添いその人好みの髪型にするのが習慣でしたが、夜勤明けにやけになって初めて一人で美容室に行きました。
ふと車の窓に映ったベリーショートの自分を見て、あれ?カッコいいな?と思いました。美容師さんに「高校生?」と訊かれたくらいの童顔(垢抜けない…)で、似合わない覚悟はしていたのですが美容師さんの腕がめちゃくちゃ良くて助かりました。
ナルシストになれる瞬間は、自分の違う一面を手に入れた時かもしれない、と感じるのです。