• 現代ドラマ
  • 現代ファンタジー

短歌の供養をします⑤

 ご紹介する最後の短歌になります。


⑤ぼくらみな突然変異の青い鳥羽むしり合うまでのさえずり


 皆様きっとご存知かと思います、チルチルとミチルが登場する童話の「青い鳥」をモチーフにした短歌です。
 青い鳥の物語のオチは、実は青い鳥(幸せ)は最初から自分の身近にあったんだ、という気付きです。

 ここから先は短歌の解説をしますが何度も申しますように私の解説通りでない解釈も大歓迎です。

 この歌の最初で「ぼくらみな青い鳥」と言っているのは、自分たちはすでに幸せを手に入れているんだよ、という意味です。「突然変異の」が挟まっているのは皮肉のニュアンスが伝わればいいなと思って入れました。皆幸せをすでに持っているけれどその幸せはすごく貴重で特殊なもの、という感じです。

「羽むしり合う」のは互いの青い羽(他人の幸せ)を奪い合う、という意味です。すでに幸せを持っているのに奪い合うのは、自分の幸せに気付いていなかったり過小評価しているからです。
 となると最後の「さえずり」が意味するのは、「青い鳥」たちが、自分がすでに持っている幸福に気付けないまま幸せになりたい、自分は不幸だと嘆いている様子、というふうに見えてきませんでしょうか。
 最後は羽をむしり合った果てに力尽きて、さえずる気力もなくなってしまいます。他人を傷つけることで、最初に持っていた幸せまでも失ってしまうわけです。

 解説は以上です。
 少し考えたのですが「幸せの青い鳥」は幸せを運んできて与える存在として描かれますが、青い鳥自身が幸せになれる、というふうには言われていないんですね……。その視点から広げると違う解釈になりそうです。

 いかがでしたでしょうか。私は思い切り短歌の話ができて、未公開だった歌たちの供養ができたのですごくスッキリしています。
 もしこちらを読まれてご興味が沸いたら、短歌作ってみてください。五七五七七の一文があればそれはもう短歌です。

4件のコメント

  • 羽をむしり合って蹴落とし合う鳥ですか。

    アイドルマスターの蒼い鳥が好きな曲なのもあって、
    少しショッキングな情景でした。
    蒼い鳥の歌詞は鳥かごの中の幸せよりそこから放たれる方を
    選ぶ、という趣旨でしたが、それを一歩進めると確かに
    蹴落とし合いですね。

    解説を読んで青い鳥とは少し違いますが、童話「幸福な王子」が
    浮かびました。
    アレに出てくるツバメは渡りを拒否して死んでしまったんだよなぁ、と。

    個人的には
    神が都合良く出てきて死後に幸せに暮らしました、とかいう
    あちらの童話などの考え方には賛同できませんねぇ。
    それはともすればテロを実行する思考と同じ物ですし。

    蒼い鳥(今井麻美)
    https://www.youtube.com/watch?v=V3ZimOLwm1I
  • @fts01様
     アイドルマスターお好きなのですか!? 意外です。親近感が湧きます! (私はアニメしか観てないにわかですが……)
    「少しショッキングな情景」とおっしゃったこと、確かにそうですね……。読んでくださる方を傷つける気はなかったのですがすみません……!(汗)

     私は自身の幸せを自覚せず人を羨ましがってばかりいたら、それは蹴落とし合いに発展するような気がします。

    「幸福な王子」ですか、興味深い視点で有り難いです。ツバメは命を失う代わりに、自分は役に立っているという充実感を得たと考えると、ただ健気で可哀想な不幸なツバメではなかったのかもと思います。
  • 葛さま
    アイドルマスターが、というより
    初期の曲であるところの「蒼い鳥」が好きなんです。
    今井さんが如月千早名義で出してる曲にも好きな曲多いです。

    表現がきつめになってしまいましたね。
    ショッキングと書きましたが自身は全くダメージを
    受けていませんよ。

    鳥って毛繕いし合う印象だったので、
    くちばしで羽をむしり合う情景が浮かんで
    「なるほど、争えばそうなることもあるな」と思った次第。

    羽むしったりは猛禽に襲われてるときってイメージだったので、
    「同類」が羽むしり合うのが新鮮だったのです。
  • @fts01様
    「毛繕い」が発展して争い合うイメージなのですね! なるほど着眼点が違うとかなり歌の印象が変わってきますね……。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する