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短編『汚物の枕』あとがき

まだお読みでない方は、こちらからどうぞ。
https://kakuyomu.jp/works/16818093073888038000

いかがでしたか。

はじめは書きやすいと思って取り組み、確かに土台は作りやすかったのですが、作り込みが難しかったです。
時系列さえ整理すれば、あとは自分の記憶に沿って書くだけですが、それだけだと日誌のように出来事の羅列で終わってしまいます。
脚色(dramatization)、つまり出来事をどれだけドラマ化するか。
ぼくは言葉遊びが好きなので、じゃあそれをどう自然に組み込むか、それだけだとお粗末なので、どう装飾するか……。
たとえば、「不幸中の幸い」→「身から出たサビ中の幸い」みたいな遊びです。

最初は楽しかったのですが、脱稿し終えると自分の実力が露骨に出て悲しみが勝りました。
黒歴史を書くこと自体が、新たな黒歴史になったように思います。
無限ループですね。
受賞したら、白歴史になるんだけどなあ……。

笑える黒歴史として、思いつくものは似た失敗談ばかりでした。
最初は、それらを組み合わせようと考えていたくらいです。
タイトルはなんだろう……汚物リレー?
書かなくてよかったと、心から思います。

笑えない黒歴史や、ドン引きして終わる失敗談なら、いくつも思いつくんですけどね。
ただ読者を暗くして終わるのは、好きではありません。
書くために詳細を思い出すのも、しんどいですしね。

他の応募作品がめちゃくちゃ気になりましたが、脱稿するまでは読むのを我慢しました。
他人の黒歴史の方が、輝いて見えると思ったからです。
黒く輝く……そういえば昔、家の中に出たGを靴下越しに踏んだことがあったな。
本作といい、汚い話ばかり出してすみません。

無事?脱稿したので、他人の黒歴史も覗いてみようと思います。
皆さんも、ぼくの黒歴史で笑ってもらえたなら幸いです。

それでは。

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