@kasukana

海面上昇により水底に没し、科学技術を失った数千年後の東京。 その浜辺に暮らす少年チリ。 そして森に暮らす少女シオリカ。 久しく疎遠になっていた幼なじみの二人はある凶事をきっかけに…

――普通を汚すのは悪いが、普通を彩るのは意外と良い生き方なのかもしれない。 普段と全く変わらない【日常】が続いた。だが今日は、幼なじみの心葉によって、それが変わった。俺が教室を出…

　俺、汐留凛は父が元ボクシング世界チャンピオン、母が大女優という環境で育ったという特殊な環境で育てられた。小学生6年生の頃、ボクシングの練習が辛くなり、逃げ出した時、一人の少女と…

偏屈者に拾われた赤ん坊のナナシ。彼の目を通して映る異能世界の日々。成長につれて変わりゆく景色の中で、直面していく他人や世間とのズレ、体を黒く蝕む自分の力、陰で蠢く者たち。苦難と反…

病院で起こる、不可解な嘔吐に亜子は困惑していた。 もしかしたら感染症でも流行っているのだろうか…。 ●「部屋のドアがノックされた」でショートショートを書け（原稿用紙５枚）、とい…

誰から見ても幸せそのものといった学生生活を送る江口。しかし江口は次第に自分の学生生活に対し言い知れぬ虚無感を感じ始める。

合同誌「あなたを想うひと」より、永遠と信頼です。 裸地から変遷していく植生のように、人間関係とはめまぐるしく変わっていくもの。しかし最後には、きっと長く変わらない関係を見つけら…

何事も卒なくこなせる僕と彼女は、「ロボット」というあだ名で呼ばれていた。それを互いに認知していた二人は、自分が本当に心無いロボットなのか検証し、人間であることを証明するために実験…

人間関係に失望した僕は感情を腐らせ、固く心を閉ざした。 そのため僕はクラスメートから無視され、いつしか一匹狼になっていた。 そんな僕の前に、隣のクラスの「彼女」が現れた。初対面に…

雨が少年と少女を繋いでいく一夏の物語。構想段階の小説であり、短編を書きつつストーリーを考案しています。良ければご一読くださいませ。

高校美術部３年の男女の短編です

私は高校二年の冬、友人の遥月に恋をした。すでに彼氏がいた私は、その恋は気の迷いに違いないと封じようとしていたが…。 荒ぶっていた青き時代に焦点を当て、全力奔走していた恋愛たちを…

高校時代に書いた短編をまとめました。

椅子に浅く腰掛けて頬杖をつきながら、彼女は窓の外を眺めている。周りのにぎやかな空気と隔離されたように、そこだけが妙に静かだった。 「あの子、転入生だってさ」 　ぼくの視線を追いな…

ある日、「私」は行きつけの本屋で、何もかもが真っ白な本を見つける。 タイトルも、作者名も、バーコードも、何もかもが存在していない。 しかし「私」は、何かに惹きつけられるようにその…

寒空の下、真っ赤な両手で絵を描く少女をみつけた。 「どうしてこんなところで絵なんて描いてるの」 六年前。車の温度計が示すはマイナス２℃。北風が吹き下ろす祖父母の住む村。 田舎と…

すこしふしぎな命の一瞬は恋なのかもしれない。そういう短編集。

いつか、思い出すのだろうか。 気持ちに整理がついた頃に、他の誰かと付き合っている頃に。 ふと、彼を懐かしんで。 そして私の心は、あの日に戻るだろう。 違う人を全力で愛していた頃の…

2xxx年、科学が発達した世界で出された『クローン政策』。 一見素晴らしい政策だが、少年たちの思うことは……。 ーーーーーーーー 人生ではじめて書いた作品です。よろしければ…

独立して読める掌編〜短編小説集。 主にエブリデイマジック、ライトSF、ハイファンタジー、ヒューマンドラマなど。

事件に巻き込まれ、右腕と右耳を失った詩帆。 こんな私に愛されても不幸になるだけ、だから珠希に対して抱くこの恋心は永遠の秘密、のはずだった―――。

「あなた」が残した約束を守って10年を生きた私は、十年目のその日に命を絶とうとした。 それが何故また目を覚ましたのか。そこは昔、あなたと生きていたころの私の部屋のだった。 くり返…