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【白夏】完成記念反省会『神話生物たちの集い』※読了後にお読みください

 おはよう、そして会えない時のために念のためこんにちは、こんばんは、おやすみ!
 文字書きが好きな一般人、安条序那です。

 いつも『白い夏に雪が降る』を読んでいただいている読者の方、ありがとうございます。

 今回は反省会第十回、『神話生物たちの集い』の巻です。

 ええ、非常に長い長い戦いでございました。248日間に渡る長き戦いに終止符が打たれ、遂に私も白夏に一旦の区切りを付け、この『ボーナス・トラックパート』に手を付けている次第です。

 なので今回からしばらくは、ちょっとしたボーナス・トラックのお話になるかと思います。とはいっても、ボーナス・トラックって何するの? って感じですね。

 お答えします。裏話です。登場した神話生物とそれにまつわる三咲町のお話、尺の都合で完全に語られなかったアレコレ、そういう部分に切り込んでいきましょう。
 
 今回からは、登場した神話生物とそれにまつわる三咲町のお話をしていきましょう。
 今回は二つ! メインギミックに関わった神話生物のお話です(思ったよりも字数が多くなりそうなので)

 さてさて、「白夏」には、いくつかの神話生物、神格が登場しています。(そりゃそうだ)
 できるだけ原典に近い状態で出したいと思って物語を組んでいるのですが、やはり完全な状態で出すのは難しく(そもそも原作だと言及がほぼない存在が多い)、私が参考にしているのはほとんどが6版ルールブック、6版マレウス・モンストロルム、7版ルールブック、7版マレウス・モンストロルムのものです。
 ルールブック、サプリメント系列では様々にゲームとして面白くなるような要素が詰め込まれており、描写としても扱いやすくなる要素が多く感じます。気になった方はぜひ買おう!(友達は別売りです)


 さてさて、それでは白夏に登場した様々な存在を、紹介していくことに致しましょう。


 まずはこの物語において、元凶とも言える存在、『雪星』。
 これの紹介からいきましょうか。
 
 こちらは様々な呼び方を為される『名前のない神』。
 6版の名前を借りるなら『下級の異形の神々』、7版の名前を借りるなら『百万の恵まれたる者たち』となります。
 宇宙を漂っている大きな力ある神格であり、しかし地球での信仰はない『外なる神々』。一説ではナイアルラホテプとの血縁があると言われたりしますが、真偽は定かではありません。普段はIzzathoth(アザトース)の玉座にいたり、或いは他の星で信仰されたりしています。
 そのうちの宇宙を漂っている一柱、それが廃教会の上を通過することで白夏は始まりを迎えます。

 ということなのですが、仮那が作中で説明したように、この『百万の恵まれたる者たち』は、ある生物に寄生されています。それどころか、この寄生生物のせいで死にかけているのです。

 この神格は、辺境の宇宙で信仰を持つ小規模で穏やかな神でした。彼は長い時間眠ったままになる神だったのですが、その習性に目をつけたある神話生物が、彼の体を苗床にしてしまったのです。

 それが真の恐怖の始まりとなりました。
 地球、生物、動くもの全てから生を奪い取る悪夢の生物、『簒奪する者』です。その表皮に触れたものはゆっくりと意志を奪われゆき、最後は動かなくなってしまいます。(これが『雪』な訳です。卵の殻や、嫌な言い方をするとフケのようなものですね)

 これは『宇宙からの色』とよく似た生態を持つオリジナルの神話生物です。宇宙からの色も触れた相手からstr(筋力)を奪ったりする力を持ちますが、『簒奪する者』はpow(精神力)を奪っていきます。

 『簒奪する者』の効果を受けると、影響を受けたものは生物、非生物と問わず、どんどん自発的な行動力を失っていきます。そして「習慣となった行動」や、「精神的負荷の少ない行動」をなぞったり、「記憶にある行動」を優先して行うようになっていきます。

 悠里がゆっくりと視界から色を失っていったり、礼香が自転車で飛び出したり、地球の自転を止めることによって仮那の星魔術の定着を手助けしたりと、随所随所で影響を与えています。

 本来なら寄生されている『百万の恵まれたる者たち』は、こんな小さな寄生生物に遅れを取るはずがありません。しかしこの神は「偶々」長く眠る個体で、そして産みつけた『簒奪する者』が何百匹という群れでやってきたが為に大量の卵をうみつけられてしまったこと、信者たちが「偶々」その時に見にこなかったこと、そんな不運が重なって、目が覚めた頃には殆どの精神力を吸い取られ、苦しみと呻きの中に振り落とそうと宇宙に飛び出て行ったのです。

 そして通ったのが、地球の近く。彼はゆっくりと力を失って、地球の重力圏を周りながら、ついには逃れられなくなり墜落してしまいます。

 これが、第一話でしづる達が見た「雪星」。その正体なのです。

 そして墜落した体からゆっくりと、『簒奪する者』の卵が孵っていきます。

 もし墜落してしまったら……

 大きな神が墜落した衝撃による気候の変化、恐ろしい宇宙生物の大群の孵化、そして自転をやめた地球の影響、様々な点でもう人間が生存できる環境は残りませんね。
 だからこそ、篠沢一木とカリナ、二人の魔術師は全く逆の方向性で地球を救おうと試みた、というわけです。

 ちょっと強大すぎて恐ろしいですね。
 とても、とても。

 異端狩り、ドリームランド、ウルタールの猫達、様々な力が無くしては打ち倒せない相手だったと言えるでしょう。
 
 ということでメインギミックに関わる神話生物の紹介はここまで!

 来週はメインに直接関わっては居ないけれど出てきた名脇役の神話生物達をご紹介しますね。
 最後の彼とかもお話しできるといいかな? なんて思っています。

 今週も読んでいただいてありがとうございました! 
 来週も続くので、待っててね!

 そして、そろそろ完結記念配信を致します!
 その告知もしようと思うので、待ってて下さいね! それではこの辺で。

 良い夜を。

 
 

 

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