いつも読んでいただきありがとうございます🥰
おかげさまで少しずつ現代ドラマジャンルでの順位も上がっておりまして、連載初日は450位台だったのが、今日は30位台に登ることができました。コメントやレビューをいただけたり、星をもらったり…応援していただけるのがとても嬉しい日々です。
今回は補足解説です※ネタバレは含みません
このお話は作品説明にもある通り、七十二候をモチーフに話が進んでいきます。日本の四季を分類する上で二十四節気はよく耳にしますが、さらに分類したのが七十二候です。
桃千のお話の中では、1〜7話が1月にあたります。
千歳が書いている日記の日付は、七十二候で「概ねこの日頃」とされる日です。それぞれのモチーフになっている候の説明を引用しつつ、作品と絡めてふわっと説明します。いずれの話のタイトルも語感を重視した詩のような響きを心がけていますので、ぜひその部分も感じていただければと思います🍃
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①話数:桃千のタイトル
②元になった七十二候(よみかた)
③意味
④お話との関わり
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1話:雪がわたりて麦を呑む🍺
雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる)
雪の下で麦が芽をだす頃。浮き上がった芽を踏む「麦踏み」は日本独特の風習。
本来の読みとリンクさせているのですが、千歳の新しい一年は、ちょっといいビールを呑みながら始まりました。でもまだ雪に覆われ、その正体ははしっかりと見えてこない。はじまりのお話でした。
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2話:せりが盛んに育つ頃🍜
芹乃栄(せりすなわちさかう)
芹が盛んに育つ頃。春の七草として収穫され七草粥に入れて食べられます。
千歳はすっかり風邪をひいてしまいましたが、七草粥ラーメンを買っていました。あの味は結局未だ未知のまま…恐るべし。
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3話 泉、かすかに柔らかに🧊
水泉動(しみずあたたかをふくむ)
地中で凍っていた泉が動き始め、かすかな温かさを感じる時期。
身体も心も凍っていた日々の中、好きだった喫茶店の3号店ができると言う話を聞いた千歳。新たな挑戦へ迷いながらも想いを馳せることを、かすかな動き始めとしています。
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4話 キジの産声、高らかに鳴け🕊
雉始雊(きじはじめてなく)
雄がけーんけーんと甲高い求愛のあげて鳴き始める頃
千歳は自分の居場所を求めて、面接という形で声を上げます。千歳が今年はじめて自らの意思で想いを伝えるお話です
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5話 冬の花、香り豊かにほろ苦く❄️
款冬華(ふきのはなさく)
雪の下からふきのとうが顔をだす頃。ふきのとうは香り高くほろ苦い味がする。
この日は千歳の住む街に雪が降りました。都会の雪は地元に降るものよりも幾分か埃っぽい。そして地元に残した苦い過去を思い出しそうになります。過去には何があったのでしょう。
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6話 水澤凍る、心は動く🌫
水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
沢に流れる水さえも凍ってしまう厳冬ならではの風景。
千歳の地元は、冬の厳しい地域です。あらゆるものが凍っていて千歳の心は未だそこに囚われたまま。しかし実際には新たな場所で、桃葉との日常はゆるやかに動いていくのです。
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7話 母鳥の熱、卵を伝う🐓
鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)
鶏が鳥屋に入って卵を産み始める頃。
ついに3号店が動き出します。懐かしい香り、新しい仲間との出会いがあり、店内は暖かい熱に満ちている。鶏は安全な場所でたまごを産みますが、千歳も同じようにこの空間に安心感を感じています。
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一月の振り返りでした!七十二候は旧暦も関わってくるため、今の日本の環境とは少しずれている部分もあります。それでも流れゆく季節の中で毎日生きている千歳を、これからもどうかよろしくお願いします🌕🌖🌗🌑
次の近況ノートは、桃葉と千歳の関係性についても少しだけ触れていこうと思います。本編で語られる部分までではありますが、2人のことをもっと好きになっていただければ、幸いです。
ぜひコメントなどで感想教えていただけると嬉しいです🍑