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老婆が経験する賞応募形式の現実……!

 
 正月早々、近況ノート3連発なんてことをしてしまって。それでよくよく眺めてみたら、前回で近況ノート299回目ではないですか。これはやっぱり切りよく300回にしておかないと、気持ちが落ち着かないということで……。4連発目を書きます。

 ところで、60代も後半でカクヨムで小説を書くようになった時のこと。「もう、賞応募には興味がない」と本気で思っていたのですが。6年も書いていると、その心境に変化が出てきました。作品数が増えれば、「応募してみたい!」と思うようになってしまい、なんとまあ、その経緯やら結果なんぞも思いっきり吐露したいと思うようになりました。

 とまあ、長い前振りはここらへんで止めて。
 昨年末、インフルエンザの高熱で朦朧としていた私は、一つの長編小説をある賞に応募したのです。

 しかしながらその賞は「郵送はだめ。サイトの応募フォームからどうぞ」というもの。郵送とカクヨムのタグづけでしか賞応募しかしたことのない私でした。しかしこの時、「応募フォームって、それ何? やってやろうじゃん!」と、挑戦魂に火がついてしまったのです。やはり、これはインフルエンザで知恵熱が出たとしか思えないですね。(笑)

 噂では知っていましたが、メールに自分のパソコンにあるファイルを添付したら、応募完了なんて、ほんと、どういう仕組みなんでしょう?

 しかしながら、そんなことを悩む前に、まずは、原稿を応募規定の字数と行数に合わせる作業が大変でした。結局、字数×行数の設定だけではうまくいかず、上下左右の余白を調整しました。パソコン操作に詳しくない老婆らしく、大変にもたもたしました。

 そしてまた、パソコンでメールもしていなくてネットで買い物もしていない私は、自分のメールアドレスがわからず、探し出すのに四苦八苦。と、思ったら、フォームのメール欄をクリックしたら、簡単に出てきたわあ~~と、笑い話みたいなことを経験もしました。


 『受付完了』の返信メールをもらったにもかかわらず、本当に送れたのかどうかいまだに自信がなくて、応募したというドキドキ感がまったく感じられません。

 調べてみますと、原稿郵送の日本ファンタジーノベル大賞よりネットで応募できるこの賞のほうが、応募数は4倍も多いのですね。クリック1つで、「あとは野となれ山となれ」のお手軽な応募って、いいような悪いような……。

「原稿での郵送応募のほうが、同じ賞応募という行為でありながら、意識的にかなりハードル高いんだ」という感覚を初めて経験しました。でもね、受賞後の書籍化が条件の応募小説の原稿は、実際に紙に印刷して何度も推敲してこそとは思います。

 あっ、それからこれは余談ですが、賞応募の作品について。
 すでにWEBで発表していてもどこかに応募した作品の書き直しでもOKという出版社もあれば、絶対に新作に限るとの厳しい規定のところもあります。その方針の違いはどこからくるのか……。本気で知りたいです。
 

4件のコメント

  • 昔、スティーブン・キングの「書くことについて」という本を読みましたが、そこには「原稿は送り返されてきたら、すぐに封筒から出して別の出版社宛の封筒に入れ替えて投函しなさい」みたいなことが書かれていました。本当かどうか分かりませんが、日本とアメリカの出版社の対応の違い(日本では出版社に原稿送っても返ってこないのが普通)に戸惑ったのを覚えています。
    WEB投稿が増えてきて(多分アメリカでも変わらないですよね?)、キング先生ならどう対処すべしと書くのか知りたいです。
    個人的にですが、こうしてWEB投稿を繰り返してしまった後では、もう一度印刷に戻るのはハードル高く感じます。
    自分のnote記事を読み返すと、この2022年の時が最後の印刷での投函だったようです。
    https://note.com/dantess720/n/n9b0d57e87856?magazine_key=m60beadaba867
    今ではWEB投稿であることが自分の挑戦の必要条件のような気さえしています。
    あと、ハードルが高いのは「梗概」です。
    昔はギリギリに原稿仕上がって、そこから1000文字とか2000文字にあらすじを書き上げるのが苦痛で・・・・・簡単に1000文字にできるなら、なにも15万字を超す文章を書き連ねるはずないでしょう、とか怒りそうなくらいに(ーー;)
    今もこの苦痛は変わらないのですが、松本清張賞はあらすじが不要で、そこが挑戦しやすいところ――まぁ、多くの人達にもそこが挑戦しやすいと捉えられているでしょうから、倍率は上がるんでしょうけど。
    キング先生は原稿使い回しを問題にしていないようですが、A社で落ちた原稿なのにB社が採用してしまうと「B社のほうが受かりやすい」とか評価されてしまうのを懸念しているのでしょうかね?でもA社が見落とした作品もB社なら見逃さないという評価にもできるし・・・・なんなんでしょうね?
  • 紗窓さま、出版社の応募規定、まじめに読んで考えると、「?」ってなることありますよね。
    「原稿の使いまわしをするな」というのは、その最たるものです。収入を得ていないWEB発表小説の応募と同じく、そこまで言うのかと思います。それとも、そこまで言って狭き門にしていないと、クリック一つで応募できる今は、ルール違反の応募小説が多いのかなと思ったり。あっ、でも、絵とか写真とか工芸品などのコンクールは、作品の形が目にみえるぶん使いまわしは、難しいかとも思うし。でもでも、まずは応募規定を統一してくれよとは思います。原稿用紙で何枚分とか、字数×行数が、出版社によって違うのは、ほんと悩んでしまいます。

    アメリカと日本では応募感覚に違いがあるのでしょうか? アメリカやイギリスの映画とかドラマを観ていますと、駆け出しの詩人や小説家にもエージェントがついているシーンがあります。それなりに報酬を取るとは思いますが、芸術家は自分の作品の売り込みは苦手なもの。考えようによってはよい仕組みだと思いました。村や町の集会場とか教会活動の中に小さな読書サークルがあって、エージェントを通して小説家や詩人を呼んで本人の作品を朗読してもらうなんて、いいなあと思いました。そして、駆け出しであっても売込中であっても、小説家や詩人にエージェントがつけば、もう少し、書くものと出版社との立場が対等になるかも……。

    あっ、私も概要を書くのは苦手です。
    >簡単に1000文字にできるなら、なにも15万字を超す文章を書き連ねるはずないでしょう、とか怒りそうなくらいに(ーー;)
    まったくその通りです!
    また、私は古い人間なので、「よい小説は、その字面も美しい」という考えが身に染みついていまして、印刷しないWEB応募には抵抗がありますが、これは慣れもあるのかも知れませんね。
    実を言うと、私は好奇心と探索心が人一倍あるものですから、紗窓さまのnote、すでに発見してひそかに読んでいて、ひそかに応援していました。
  • なんてこったい!
  • うふふ……。 
    <m(__)m>
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