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めちゃくちゃ刺さって書いた話と回答の補足

木古おうみ様の自主企画「因習村座敷牢人外青年祭(https://kakuyomu.jp/user_events/16817330664068361209)」に、ヘキをぶち込んでこねくり回して書いた拙作を参加させました。

「Q. 座敷牢の奥の好奇心は何を殺したか(https://kakuyomu.jp/works/16817330664090024274)」


企画概要見て頭の中がビックバンしたんですね、ほんと。怪文書は無視してもろてええんやで。

ところで、参加作品の文字数が多くても7,000字超えで、「1万超えなかった! 良かった!(9,000字超え)」した私は「ワタシ、ミジカク、マトメル、ニガテ……(((∵)))」ってなってます。
文字は、自己増殖するもんじゃないのか……ないんだ……何故私の文字は増殖するんですか? 私のせい? でも私そんなつもりないよ……? いつも減ろー、減ろーとは思ってるよ……? ナンデ……?


ちょっとこの短編の、ほんとは入れたかったけど入れられなかった微妙な設定の話とか。

①「彼」の一人称について
 傍点つき平仮名の「ぼく」
 メタ的に言っちゃうと、一人称僕系でどんな爪を隠した鷹だろうと知的に穏和に話すキャラが私のヘキなせいなんですが。
 そもそも僕という一人称普及は近代(明治〜大正)との話がございまして、当然彼の監禁期間と合致しない(「僕」の推測だと江戸初期からそのちょっと手前が開始、終了は「僕」と「彼」の邂逅)
 なので、これはまだ明治〜大正頃は頻繁に書物を貰えたので、「彼」が「新しい一人称が沢山出てきてる→これの方が普通だよね」で採用、でも書物でしか知らんからちょっとだけイントネーションが変、を表現するための傍点でござんした。入れたかったが入れらんなかった、変なこだわり。

②そもそも「彼」の正体について
 なんだろうね?(別に何とは決めてない)
 少なくとも思考能力と知性のある夜を煮詰めたような変幻自在の液体。たぶん「僕」は変身の瞬間に見える水たまりに突っ込みたい衝動がある。
 化け物と呼ばれるにあたう何かであるのと、より普遍に寄った情報を求めがちなのはそう。
 ……宇宙人の情報収集端末とかなら辻褄が合うかもね(突然のSF)

③「彼」の食事事情
 そもそも食べなくて平気だし、なんなら「僕」との邂逅まで伏せ字なものか、死体か、あとは遥か彼方の野生時代になんか食ったかどうかレベルなので、当世の食事とその味には興味津々。そして最近色んな味を知ったので食事が楽しい。幼児か?
 「僕」といる時じゃないと食べられないのが残念に思ってはいるが、仕方ないよねーである。

④「僕」の依存の仕方について
 今のバイト先(塾)もグレーだけど、どんな理不尽を受けても心の奥底で「こいつだってあの時みたいに殺して彼に食わせてしまえばいいんだ」と考えて鬱憤晴らしてます。精神安定剤。怖いね。

⑤「彼」の呼び名
 猫の名前として「くり」をもらいました。
 回答欄で呼ばせようかと思ったけど、んな暇なかった。
 当然メタ的にはcuriosityが語源。Curiosity killed the cat.

⑥あれから及び今後の「僕」と「彼」の関係性について
 「僕」は「彼」の存在絶対秘匿するマンと化してるので、彼女作る気はないし、「彼」に自分以外に深く関わる人間を作る気はないです。あと「彼」にそういう目も向けてない。というか「僕」にとって「彼」は兄であると同時に弟みたいなものなので。知識量的に教師である一方で、庇護対象である。……なんだ、ある意味心中じゃねーかと言われたら、そうな気はする。
 「彼」はなんだかんだ恩義を感じているので、「僕」の意向に沿います。距離感が近いのもそのせい。そもそも「彼」の意志は絶妙に希薄で、だから倫理観がこういい感じに薄まるんだ。
 「僕」が死ねば、「彼」は外付けの善悪の天秤を失います。世の治安がちょっと不穏になるかもしれない。化け物一匹でどこまでいくかは知らんけど。

と、そんな感じの補足です。

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追記 2023/09/25
でろでろになった心で考えが深まったとこ追記しときます、本編でやれよバカ。

追記①あいつら幼くね?
 田舎の悪め中学生男子って大体幼くないです?(偏見)(中途半端田舎住み経験則)(大人っぽくて賢い良い子ごめん)
 逆に「僕」はちょっとひねて大人びた都会のインドア派な偏差値高めの子(ヘキ)だから、対比で目立つかもしれない。

追記②なんで「彼」文字読めるの?
 少なくともより普遍的な情報を求めるのが本能に刻み込まれてるから、文字情報もそうじゃないかな。
 つまり会話や文字から情報を読み取るのは本能で出来てる可能性が……(つまり深く考えてない)

追記③クトゥルフなコズミック案件か?
 個人的にはそのつもりはなかったけど、「彼」の変身時の液体が油膜が浮いたように虹色を反射したり、勝手に、てけり、って言ったりしたらそうかもしれない。
 そして「彼」本人がショゴショゴが出てくるの読んだら、仲間かなーってクソ純粋にきらきらきゃっきゃする。眩しいね。

追記④猫自体は流動学云々何?
 2017年イグ・ノーベル賞物理学賞受賞論文「On the rheology of cats」。

追記⑤「僕」は「彼」を閉じ込めたままなの?
 「僕」は長じるに連れ、戸籍とかそういう関係が壊滅的な「彼」を外に出してなんかあった時への心配が増幅してます。
 あるいはそれは「彼」を閉じ込めるための言い訳です。
 虐げられ経験と腫れ物扱いの孤独の影響がここでいい感じに響き合って、「僕」にとって「彼」だけが「そばにいて何もかも許してくれる人」であり、「故に利用してはならない人」になってます。世の人間はこの関係性に感謝すべきだ(実行されない鬱憤晴らし)。

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